2013年12月20日金曜日

メルセデス・新型Cクラス「EやCLSの隣りに堂々停められる!」

  いよいよ新型Cクラスの内装・外装などの映像が公開されました。来年の上旬には発売されるようです。噂には聞いていましたが、常々思ってブログに綴っていたプレミアムDセグドイツ車への不満が大幅に改善されていて、これまでのように「バカ専用車」とこき下ろす事も出来なくなりそうな出来映えですね・・・。

  今年の上旬に大幅なMCと宣伝されたEクラスが驚異的な不人気のようですが、Aクラスとかなり接近した内装なので致し方ないところでしょうか。ここまで来ると、Aクラスを日本で売る為にEクラスやCLSシューティングブレークを展開して、Aクラスの内装はほぼこの水準ですよと納得させるためのものだったという憶測すら起こります。

  Eクラスはあくまで本国ではドイツ版クラウンコンフォートなので、フォーマルな利用を想定した作りから大きく路線を変えることはできないこともよく分かります。何も知らずにプライベート利用でEクラスを使っている無知蒙昧な日本のユーザーはとりあえず放っておけばいいでしょう。それでもメルセデスはブランドの求心力を高めるために、Cクラスに大きなテコ入れを図ってきました。内装や足回りをSクラスと共通の設計のものに代えるようです。これで新型Cの方がEやCLSよりも上級のサスを装備することになります。

  これまでどのメーカーにおいても上級モデルよりもハッキリと良い部品を装備するクルマがあったでしょうか? 歴代のEクラスをメルセデスがMCする度に律儀に買い替えてきた熱心なファンにとっては心中穏やかではないでしょうね(さっき放っておけって言いましたが・・・)。それでも3人以上で乗るならば狭いので、Eユーザーは魅力を上げたSへと追い込まれるのがオチでしょう。現行Cの狭過ぎからいくらかホイールベースは伸びて後席の居住性は改善されるようですが、2人乗りのクルマと考えるのが打倒でしょうか。

  メルセデスがもっぱらトヨタやVWに遅れをとっている遮音性が、100kgの軽量化によってさらに悪化するのではなど、気になる点はまだまだあります。結局FRなのに4気筒のエンジンを積む事に正当性はあるのかという根本的な疑問にどう答えてくれるのでしょうか?BMWやスバル、マツダのようにスポーティなセダンに仕上がるのは、最近のメルセデスの小型車の提案を見ても予想できます。果たして軽量化とサスの改良が想像通りにそのままハンドリングの良さにつながるのかは疑問です。

  あとは懸念されるのはイマイチ気合が入っていないエクステリアのデザインでしょうか。せっかくの興味深い改良を施した貴重なメルセデス車なので、8~10年くらいのスパンでも無理なく所有できる息の長いデザインを導入してくれればと思います。初期デザインだとCLAと同じで3年くらいしか持たない気がします。


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2013年12月17日火曜日

ルーテシア・ルノー・スポール 「200psのマーチがシビアに300万円ですが・・・」

  大挙して日本に押し寄せてくる欧州テイスト満点なBセグHBはどれもオシャレです。エンジンパワーなどスペックもかなり幅広く設定されていて、そのせいもあってかとても分かりづらくなってきました。ほんの5年ほど前ならば、VWやプジョーが中心でそれ以外のブランドは細々と営業中だったのですが、日産との棲み分けを見越してルノーのモデルが増え、ライバルのシトロエンも経営改革の柱としてDSラインを日本で売る事に積極的です。

  欧州Bセグの最大の魅力は、やはり「カッ飛びそうな」軽快感を感じさせるスペックでしょうか。市販の普通乗用車を手軽にスポーティなものに仕上げるならこのクラスが圧倒的にコスパに優れます。日本メーカーもその点はよくわかっていて、ヴィッツ、フィット、デミオ、スイフトなど代表的なモデルにはスポーティな設定があり愛好者も多いです。

  これが欧州メーカー車のスポーティモデルになるとFFの限界近くまで馬力を上げてきます。車重も1200kg台が中心で同クラスの日本車ともそれほど大きな差はなく、まあ単純に考えれば「過激」なクルマが多くなっています。FFで車重1200kgならば150psもあれば。タイヤと路面にも因りますが、ちょっと踏み込めばズルズルにホイールスピンするでしょう。そういうクルマをロス無く立ち上げて、スムーズに加速させるだけでも十分楽しいです。

  FF車もワインディングロードで流して十分に楽しくなるほどハンドリングは充実してきています。さらにコーナーでのアクセルワークでアンダーステアを意図的に作り出せるので、自由にラインを変えることもできますし、ハンドルを多めに切る事で、コーナーの脱出速度をある程度は上げる事も可能です。それ以上に感じるのはクルマのボディサイズの手軽さでしょうか。ホイールベースが短いことからくる不安定感すらスポーティモデルとしての売りにしている部分があります。

  FF車の限界の高さがありながら、過剰気味のスペックでそれを破綻ギリギリまで追い込むという矛盾に満ちた設計。失礼ですが物理に疎い欧州人なら、何も考えずに乗れるのでしょう。そんなクルマが当たり前なので、欧州ではおばあさんに至るまでみんな運転が上手いらしいですが・・・。その一方で日本車の安全に慣れきってしまった日本人は、完全に高級車になったポルシェが持つ「破滅性」に異常に興奮してしまうようです。

  そんな興奮を300万円で買いませんか?という企画が、このルーテシアRSやポロGTI、208GTIといった「ホットハッチ」です。最近じゃBMWミニが全てターボ車に切り替わり高出力化が進んだり、イタリアンな内装とパンチの利いたエンジンパワーが魅力のアバルトもよく見かけます。この中でもこれまで支持されてきたのが、一番堅実なデザインを持つポロGTIだったわけですが、いよいよそのポジションをルーテシアRSが奪うのではないかという気がします。ルーテシアの全方向的なデザインには他車にはみられない独特のオーラを感じます。ホットハッチを買うならこれで間違いなさそうです。

2013年12月10日火曜日

BMW2シリーズ 「4はさっさと諦めてこれを早く持って来て」

  高価な650やM6以外は全く興味がなくて、BMWはなぜクルマ作りがテキトーで、見るだけでゲンナリさせられるようなクルマばっかり日本に持ってくるんだろうと2010年頃から思ってました。最高のドライバーズカーブランドを謳っておきながら、V8以外は全てターボ付きです。本国には全グレードにMT車があるのに、日本にはベースグレードにしか設定しない。大して意味が無い50:50に固執するあまりクルマがムダに重い。本国仕様はともかくメチャクチャな日本仕様を評論家が挙って賛美する有様です。

  しかし彼らの二枚舌にのせられて購入したオーナーさんは気の毒ですが、評論家に1人でも4気筒ターボのBMWを所有してる人がいますか? 誌面で絶賛しておいて、腹の中では軽蔑しているわけですよ。2010年以降の「日本仕様のBMW」ってほぼ全ラインナップに渡って評価するポイントが無いです。そもそも直4ターボなんて5万キロも乗ったら査定額はほぼゼロです。5万キロ超の直4ターボの中古車なんてトラブルのリスクが高過ぎて、クルマを知っている人なら誰も怖くて買いませんよ。ターボなんて1~2年新車で乗って売るという、あくまで「刹那」の所有を楽しむだけのクルマです。30万キロ走るランエボなんて聞いたことないですよね。NA車ならば珍しくないですが。

  もちろんBMWに適うドライバーズカーが無いから仕方なくBMWを買ったという意見は尊重します。アウディには長所も短所もたくさんあるので、人によって評価は大きく違うでしょうし、メルセデスもここ近年はBMWと同じトレンドの中にいました。現行のボクスター、ケイマン、991が出るまではポルシェの内装は貧相なものでしたし、マツダやスバルにもまだまだBMWに並ぶという気迫は感じられませんでした。ホンダはアキュラを投入しませんでしたし、レクサスもまだまだドイツ勢や日産に高性能車のクルマ作りで見劣りを感じました。とりあえずスカイラインくらいしか候補が思いつきません。となると輸入車にバイアスがかかっている人には中身がどうであれ、BMWとなってしまうようです。

  ただその一方でBMWを買って後悔するといったコメントが多く見られるようになりました。クルマを買うのは自己責任ということも忘れてメーカーを非難する人々のコメントなど笑ってみておけばいいのですが、本来下取りの保証などとても出来ないような直4ターボ車に残価設定ローンを勧める売り方には疑問を感じます。出口ではどう転んでも地獄が待っています。価値が分からない人はよっぽどのお金持ちで無い限り手を出してはいけないのが、ドイツプレミアムブランドなんだと思います。

  長々と書きましたが、要するにこの前発売された4シリーズまでは、クルマとしての価値が乏しくそもそも何のために存在するかも分からないようなBMW車でした。2010~2013年までの4年の沈黙を打ち破り、いよいよドライバーズカーとしての原点に回帰したBMW車が下のグレードでも登場しそうです。以前も本ブログで述べましたが、南アフリカで極秘にラインオフされ英国ではすでに価格が発表されています。日本のカーメディアにもボチボチ登場していますが、どうやらBMWから箝口令が出されているようで、このクルマ(2シリーズ)の最大の売りが一切書かれていません。

  おそらく発売間もない4シリーズをある程度売るまでは、2シリーズの最大のポイントである大幅な軽量化については伏せておきたいのだと思います。2・4・6とクーペも出揃いますが、中流好きな日本人には一番利幅が大きい手抜きの4シリーズを売っておいて、4がまったく売れないであろう北米や欧州では2と6でライバルと勝負しようという腹づもりなんでしょうか・・・。どこまで日本人をバカにすればいいんですかね。日本に正規輸入される2シリーズの設定を見ればこのブランドの態度が明らかになるでしょう。欧州では直4と直6のNA&MTという設定が当然行われていますが、果たしてこれを日本に持ってくるか? もし持って来たならば購入も検討しようかなと思っていますが・・・。

  

  

  

  

2013年12月4日水曜日

シトロエンDS3カブリオ 「この存在感ただものではない・・・」

  去年あたりからちょいちょい雑誌に登場する機会が多かったシトロエンDS3ですが、写真映りがとてもいいというべきか、雑誌を見終わって一番印象に残るクルマがこれ!なんですよね。小型車のデザインはタマ数が圧倒的に多い日本メーカーが競うように試行錯誤しているので、断然に日本車>輸入車という構図で、フィアット500やBMWミニといったそれなりにファンを持つ個性派を除けば、輸入車の存在感なんて皆無だったわけです。

  ヴィッツにアクア、マーチにアクセラ、フィットにスイフトと、もはや日本の小型車も完全にグローバルモデルが主流なので、中途半端なデザインなんて一台もなくどれもが洗練されたスタイルを誇っています。そんな中にGMがシボレー・ソニックなんて送りこんだところで、まったく相手にされないのも当然のことです。メルセデスが出したスマートも惨敗でした。なんとか採算ベースに乗っているのはVW・ポロくらいでしょうか・・・。

  それくらいに日本市場はレベルが高いのですが、いよいよそんな閉塞を打破するモデルが意外なブランドからやってきた!(と言っていいと思います。) 去年あわててハッチバックモデルを買ってしまった人(少数ですが・・・)が思わず悔しがってしまうほどじゃないでしょうか。何と言ってもルーフが開く!しかもヘンな開き方をする!なぜほかのブランドはこういうキャラクターを組み込めないのだろうか?と疑問に思ってしまうほどに鮮やかにやってのけてくれました。

  「Bセグ・カブリオレ」はトヨタもアクアのコンセプトを発表するほどですから、かなりホットなジャンルに今後なってくるようです。トヨタのマーケティングはとても鋭いので間違いないでしょう。アクア・エアも実車を見て思わず「これは絶対売れる!」と感じたのですが、ただ「もの珍しい」というだけじゃない何かがあります。過疎化の波が押し寄せる、寂れた景色の中を走る、どこか厭世的な叙情に合ったクルマじゃないですか? もう高速料金も割引できないくらいに終末を迎えている日本で、メルセデスCL65AMGなんて不粋なクルマ乗ってても興ざめですよね・・・と最近思ったりします。

  この「シトロエンDS3カブリオ」はプジョー・シトロエングループの中でも重要な役割を担うクルマのようです。グループ内のBセグは208とC3のベースラインと208GTとDS3が担うハイラインがあります。ベースラインは1.2と1.6のNAを中心とした展開なのに対し、ハイラインは「ポロGTi」をライバルと想定していて1.6Lターボを基本としています。208GTを基準にして、アートなテイストに振った「DS3」とそのオープンの「DS3カブリオ」を配して、オーソドックスなホットハッチの208GTを補完し、さらに200psまでパワーアップした「208GTi」でさらにスポーツ志向のユーザーを取込むという守備範囲の広さを見せています。

  208GTで車重が1200kgで一番重いDS3カブリオでも1270kgに抑えていて、156psの戦闘力を考えると、一つ上のCセグのBMW1やメルセデスAを軽く上回る性能を持っていることになります。どっかのジャーナリストがパワーウエイトレイシオを見て「メチャクチャ速い」とか言っていましたが、ロングストロークの直4なのであっさり底を見せて高速域での伸びはすぐに頭打ちだろうと思うのですが・・・。

  それでもよーいドンならなかなかいい勝負するはずです。208GTで本体260万円で、同じ性能でスペシャリティなDS3カブリオが310万円ならばそこまで高いとは感じないですね。レクサスCTなど買うくらいならこちらのほうが、安くて断然に楽しめるクルマじゃないかと思います。

2013年12月2日月曜日

マツダ・アクセラ 「スタイル優先の代償は意外と大きい」

  スタイル重視のマツダ車の泣き所と言えるのが、フロントウインドの視認性かもしれません。ルーフが低めに設置されている輸入車の4ドアクーペなども同じでしょうが、垂直よりも水平に近い状態のフロントガラスは、汚れやすくお手入れもなかなか大変です。新型アクセラもアテンザゆずりのフロントデザインですから、フロントウインドもやはり「寝て」いてなかなか神経を使いそうです。

  そしてリアウインドに至ってはライバル車よりも明らか「寝て」います。Cピラーの寝かせ方がハンパないのですが、ここが今回のアクセラのデザインの最も核心的な部分です。ゴルフもAクラスも1シリーズもこの辺のデザインが全く適当なので、ちょっと大きなヴィッツ程度の印象しかなかったりします。アクセラのリアデザインの美しさに太鼓判の人も大勢いるでしょうが、スバルと違ってワイパーもデザイン上の関係で外しているので、雨が振れば水滴がなかなか落ちずに、後方で何が起こっているか分かりません。それでもなおカッコ良さを追求するマツダの覚悟は素晴らしいと思いますが・・・。

  そして今回のアクセラはロングノーズを採用してきました。全長を伸ばすことなく、車内の居住性を維持し、トランクの収納スペースも確保しつつ、ノーズを伸ばしています。単純に考えて何かが犠牲になっています。先日タイヤ交換でディーラーに行った際にじっくりとクルマを見て来ました。一番印象的だったのは、コクピットがフロント部分の下に潜り込むように設計されていたことです。簡単に言うと、ほぼ同じデザインのアテンザのコクピットをやや強引に前方にズラすことで、それ以外の部分のサイズを維持しているように感じます。

  よってフロントドアを開けると、アテンザよりもコクピットがだいぶ前方にある感じがします。アテンザというクルマは先代もそうですが、広いコクピット空間を贅沢に使い、着座位置を大きく下げることもできますし、シートの前後のスライド幅も多く取られていて、一番後ろに下げると明らかに休憩用のポジションになります。フロントシートを下げて倒せば、航空機のフルフラットリクライニングに匹敵するスペースが確保できて、車内でゆったりと寝ることができます。

  アクセラにそういう使い方を要求するのはもともと無茶なのですが、新型アクセラはその点でのマツダの割り切りをハッキリと感じることができます。アクセラはゴルフより約200mm全長が長いです。しかしその内の150mmは荷室スペースに使っています。さらにノーズの長さを考えると50mm以上は使ってしまっているので、キャビンの座席スペースはゴルフよりも短いくらいです。リアシートを比べると水平方向に屹立した印象のシートバックのゴルフに対して、アクセラのシートはまたまた寝ています。ルーフのデザインを優先しているのでヘッドクリアランスを確保するためにはこれしかありません。

  そして最後に残された比較できる空間がコクピットなわけです。ゴルフに対して「カッコ良いエクステリア」「広い荷室」「ゆったりの後部座席」を確保してファミリーカーとしての機能性で全て上回った上で、お父さんが収まるコクピットはというと・・・。ここが今回のマツダのbe a driverの真骨頂というべき「スポーツカー調」で帳尻を合わせています。ちょっと大柄なお父さんはCX-5かアテンザに乗ってくれといったところでしょうか。

  アクセラの「スポーツカー調」のヒントになったのが、BMW1シリーズでFRの不利な車内レイアウトを改善するために、Cセグハッチバックでは異例の低いシートを採用して、低い全高で短いシートピッチでもプレミアムカーとして「スポーティ」を売りにして、不満がないよう辻褄を合わせています。マツダもこのアイディアをコクピットの部分だけ拝借したようです。アクセラのコクピットはゴルフよりも明らかに低い位置にハンドルがあります。Aピラーも迫っています。想像以上にタイトな空間がスポーティな演出というわけです・・・。

  そんなBMWやマツダに同調せずに、Cセグを真面目に発展させたのがスバルXVで、こちらは我慢しないで乗るCセグを追求した結果SUV調のクルマになったというわけです。マツダの担当者も「このクルマにだけはアクセラじゃ分が悪い」とハッキリ言ってましたね・・・。



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