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2025年9月3日水曜日

BMW3シリーズ (2025年9月・50周年記念車)

 

経済成長

石破首相の号令のもと、盛んに賃上げが叫ばれていて最高賃金も最低賃金も順調に上昇しているらしい。2010年代の中国で強烈な経済成長を支えてきたギグワーカーのマッチングアプリが、日本でも本格的に普及し始めた。東京ではタクシー、運送、配達で月収60万円稼げるようになり、家賃&駐車場も20万円が相場になってきている。この10年でBMW3シリーズの価格も500万円から700万円まで一気に上昇したが、ダイナミックな賃上げ&インフレの時代を象徴している。


50年で7世代の歴史を誇るBMW3シリーズは、大人気だった4代目(E90系)の頃に300万円台だったこともあり、現行(G20系)の価格設定はかなり市場の反感を買っている。E90系の頃はMAZDAデミオが98万円で販売されていて、それが現行のMAZDA2では170万円くらいまで上がっているのだから、インフレ率はBMWもMAZDAもほぼ同じだ。BMW車両も、MAZDA車の部品も円安の影響を受ける。



インフレが既存シリーズを破壊

3シリーズに限らず、VWゴルフ、メルセデスCクラス、トヨタクラウン、日産スカイライン、ホンダ・シビックなど50年にわたって車名が続くモデルは、車両価格の高騰で販売が難しくなっている。フェラーリやランボルギーニのように、FMCの度に車名を変えてしまった方が販売側は助かるかもしれない。唯一の例外と言えるトヨタ・カローラは徹底した低価格で人気だったが、HEVのみとなった今後はどうなるだろうか・・・・。


日本のBMWファンが直6を神格化してしまった。日本向け正規品だと5シリーズ(M5を除く)からは直6が廃止されたが、3シリーズにはM340iがギリギリ1000万円を下回る価格で設定されている。367psを快適に扱うためにXdrive (AWD) となっているようだが、ドイツ車のAWDは100万円以上割高になるのだから、もう少しデチューンしてFR版で200万円くらい安い価格設定があっても良さそうだ。



使いやすいグレード

雨や雪が多い日本では、各社がAWD技術を競って開発し、日本車ならばAWD化で20〜40万円程度しか価格差が出ない。スイスの一部の豪雪地域ではスバル車が異常な人気を誇るなど、AWD技術に関しては日本メーカーが欧州市場でも高く評価されている。ドイツメーカーのAWD車が高価なのは、マグナや日立などのサプライヤーに外注しているからだ。MAZDAでも48VのMHEVになると100万円近く価格が上がるのと同じ構図だろう。


モード燃費10.6km/LのM340iを背伸びして買うよりも、直4ターボ・デチューン版 (156ps) の318iの662万円 (モード燃費13.0km/L) が使い勝手が良さそうだ。今回の50周年記念車も318iリムジンをベースにした698万円のモデルが400台で一番多く設定されている。上の世代は排気量や出力をやたらと気にする傾向にあるけども、彼らの価値観に合わせていたレクサスがISは11月でエンジン車を廃止し、HEV専用になると発表された。



抑圧されるスペック

BMWもレクサスを笑ってはいられない。多彩なボデー展開でブランドの未来を切り開くはずだった8シリーズが昨年生産終了に追い込まれた。レクサスもBMWも排ガス規制への対応が難しいことを理由に挙げている。欧州向けのMAZDA3は2.5L自然吸気MHEVを、140psまでデチューンしている。高負荷領域でも耐えられる排気量を低スペックで運用する「ライトサイジング」をVWやBMWも取り入れていて、VWゴルフの1.2Lは廃止され、BMW3シリーズも先代の1.5L直3ターボが現行では採用されていない。トヨタも次世代は3気筒から4気筒になるようだ。


VWゴルフが1.5L直4ターボ (115ps)、BMW3シリーズが2L直4ターボ (156ps)、MAZDA3が2.5L直4自然吸気MHEV (140ps)のエンジン車を主力モデルとして販売している。トルク重視なので走行性能に大きな不満はなく、実用燃費とのバランスを取っている。排ガス規制強化に対応すると、従来から30%程度は出力が小さくなってしまうらしい。VW、BMW、MAZDAが現状のエンジンで販売を継続するとしたら、このミニマム出力のユニットになるようだ。



ドライビングの未来型

MAZDAは2027年を目処に、次世代エンジン(スカイZ)を投入し、2.5Lで出力を落とさずに排ガス規制をクリアするらしい。BMWもエンジン開発を継続していて、内燃機関の技術革新が期待される。MAZDAもBMWも上級グレードにはディーゼルが用意されている。より小さいサイズでドライブを楽しむクルマならば、156psもあれば思う存分に走れるわけで、現行のBMW318iは「納得の走りができる実用車」として輝きを放つ。


G20系3シリーズ「318i」の前期モデルでは500万円を下回るグレードもあったが、後期モデルでは「Mスポーツ」のみとなり、662万円からの設定になった。ビッグマイナーによって外装は簡単に判別できるレベルで変化し、内装はまるで別のクルマというくらいに徹底的に作り変えられている。前期のセンターコンソールには、シフトレバーと円形のコマンドコントロールがあったが、後期ではシフトレバーが廃止されボタン式となった。新型CX-5ではコマンドコントロールが廃止で、シフトレバーは残っているので逆の選択がされている。



何も考えずに乗るしかない・・・

長らくBMW3シリーズとは、縦置きエンジンで、ZFのトルコンATを装備し、シフトレバーのMTモードではシフトアップが後で、ダウンが前というスタイルで、ドライビングの本質を考え抜いた設計が世界中で支持されてきたクルマだった。その象徴とも言えるシフトレバーが無くなったタイミングでの「50thアニバーサリー」は、ちょっと間が悪い感じもする。変化についていけないMAZDA好き一般人には、現状の3シリーズの良し悪しは判別不能だ。


前期モデルまではICEとしての3シリーズを受け継ぐものだったが、後期モデルではBEV用のインテリアへと大きく様変わりし、BEVがベースのクルマに、エンジンを搭載したバージョンを追加したような感じだ。本国ではMTが廃止になったようで(右ハンドルMTはとっくに廃止)、それに合わせてシフトレバーも無くなってしまったようだ。これで並行輸入でもMTの3シリーズを新車で買うことは不可能になった。



他ブランドから乗り換え殺到!?

変化が激しくて付いていけないのは、BMWに限った話ではない。MAZDAのクルマ作りへの情熱は信じたいが、現実にはロードスターとMAZDA2くらいしか、ドライビングを最優先に楽しむ設計のラインナップは思いつかない。GHアテンザとRX8が廃止された2012年からずっと時間が止まっている。東京の「世田谷」「練馬」「品川」「杉並」といったナンバーの地域でMAZDAが拡販したいなら、BMWと対峙できるGHアテンザやRX8のようなモデルが必要だ。


BMWもMAZDAもパドルシフトがほぼほぼ標準仕様となっているので、もはやシフトレバーは不要かもしれない。内装が一気に最先端となった後期G20は、リムジン(セダン)でもリセールの値落ちは穏やかになるのだろうか。MAZDAがこだわりのセダン作りを放棄しているので、BMWには「難民」を受け入れる度量を見せて欲しいが、G20の318iはMAZDAから「待ちぼうけ」を喰らった人々からのリアルな熱視線を受けていると思われる。50thの318iの400台はMAZDAやスバルからの乗り換えが多いのではないか!?


後記

最後までお読みいただきありがとうございます。この投稿は2025年9月3日時点での情報をもとに記述しています。今後とも日本市場で展開する自動車メーカーについて思うところを綴っていきたいと思います。



BMW






2018年6月10日日曜日

BMW・X2 「新生BMWの誕生を祝おう!!」

BMWは立派な「乗用車」ブランド

  BMWってのは特別なブランドだ。これまでスポーツカーなどにはわき目もふらずに乗用車を作り続けてきた。過去に2回、専用設計スポーツカーを企画したことがあった。1度目はランボルギーニに設計・製造を委託した『M1』、2度目は1989年に作った『Z1』。Z1のウィキペディアにはバカみたいな記述がある。Z1は不人気で2年で8000台程度の生産に終わった。大失敗だ。失敗の理由は『メルセデスSLとの競合に負けた』とある。そんなわけないだろ。BMW好きの日本オッサンが執筆するドイツ車関連のウィキの内容はだいたい腐っている。


柔軟性こそがBMWの魅力

  誰の目にもZ1失敗の理由は明らかだろう・・・「ギネス級」のあのクルマの前に完膚なきまでに敗れ去ったのだ。もう2度とBMWがスポーツカーを作ることはないだろう。Z3やZ4といった「擬似」の世界でアメリカのオバさん相手の商売を細々と続けているけども、シャシーは専用設計ではない。ポンコツでしかなかったL2やL7をそのまま使っている。幸か不幸か直6エンジンのスポーツカーをラインナップに投入したいと考えたトヨタからOEMのオファーが来た。過去の辛い歴史を振り切り、BMWに再びスポーツカーを作らせりょうとするトヨタも鬼畜な所業だが、勇気を振り絞ったBMWに拍手だ・・・。


2000年代の黒歴史を断ち切る

2000年以降BMWの名前を失墜させた「L2」「L7」シャシーの伝統が終わりを迎えるらしい。日本で走っているBMWのほとんどがこの両シャシーを使ったものだったけども、この古典的な『C/Dセグメント用FRシャシー』のシリーズを廃止し、新たに『Cセグ用FFシャシー』と『D/E/Lセグ用モジュラーFRシャシー』の2階層の乗用車シャシーに加えて、EV化も視野に入れた『スポーツカー専用シャシー』が追加されることになりそう。


3シリーズの役目は終わった!?

いよいよBMWもメルセデス、レクサス、ジャガーなどと同じ編成になった。北米市場でかろうじて10万台/年を維持している主力の3シリーズだが、予想どおりF30はE90よりも大きく販売台数を落とした。2014年以降好調なメルセデスCクラスの追撃を受け陥落寸前だ。ジャガーXE、インフィニティQ50などシェアを伸ばしているDセグメントサルーンのほとんどが、Eセグメントのシャシーを使った高級版だ。対抗するためにBMWも5シリーズと同じ設計のシャシーを次期3シリーズに投入する。


BMWの新ラインナップ

これまで北米市場のBMWは、5シリーズ以上の上位シャシーと、3/4シリーズの下位シャシーの2階建だったが、今後の配置展開によって3シリーズ以上の上位シャシーと、X1/X2の下位シャシーに別れることになる。新型のBMWに乗ってしばしば感じるけども、なんだかトヨタ・クラウンのような味わいがある。3シリーズもより一層クラウン化が進むことになりそうだ。上位シャシーは「トヨタ風味」、下位シャシーは「ホンダ風味」、そしてスポーツカーシャシーは「ポルシェ風味」だか「マツダ風味」だかに・・・。


BMWは『下位』が熱い!!

『上位』『下位』『スポーツ』と分けて表記すると、下位が最も魅力がないように映るかもしれない。しかしこれまでずっと日本のBMWファンを熱くさせて来たのは『下位』グループだった。メルセデスが40年近くに渡ってCクラスに投資して来ているが、未だに腰を割らなかったのは、これまで『下位』グループであり続けた3シリーズの人気が底堅かったから(残念ながら日本市場ではCクラスの前にF30は屈してしまったが・・・)。

『BMW』と日本人

日本メーカーは「ブランド名」よりも「車名」で呼ばれることが多い。フェアレディZやマークXに乗っていて、クルマを訊かれて「日産に乗っている」「トヨタに乗っている」と説明する人は少ないだろう。新成人へのアンケートでも「乗りたいクルマは?」と聞かれて、「GT-R」「プリウス」といった回答に混じって「BMW」が毎回上位になるらしい。つまりY世代以降の日本人はガキの頃から「BMW」という名称を通じてクルマの世界を理解する民族である。BMWが日本になければ、クルマに対する認識そのものが大きく変わっている可能性すらある。



これからのBMWはFFだ!!

FFベースのAWDで、 流行りに乗っかったSUVスタイルになったBMWにはすっかり失望しているオッサンもいるだろうし、そういう連中がこのX2に対して「厳しい論陣」を張るのも想像できる。BMWはFRであるべき、前後重量配分が50対50であるべき。・・・彼らの教義をねじ伏せようとは思わないけども、そんな古臭い期待に応えようとしたBMWの地位はドイツでもアメリカでもすっかり揺らいでしまった。どちらの国でも「衝突安全基準」で上位にランクされるのは横置きエンジンモデルばかり。きわめつけはVWティグアンがメルセデスEクラスをに対して、2階級下でしかも(安全上不利とされる)SUVという設計にもかかわらずユーロNCAPで打ち破ってしまったという衝撃的事件。


X2がベストプライス

これから若い世代が、憧れの「BMW」と楽しむならば、上の世代が持っている固定概念を受け継いではダメだ。そこにBMWの未来はない。ディーゼルも、3気筒もダメだ。失礼がだBMWには手に負えない。その手の技術車に乗りたいならVW、日産、ホンダ、マツダなどに任せておいた方がいい。つまり最も失敗しないBMW選びの結論は・・・横置きエンジンの直4ガソリンターボ192psモデル。不思議なことに日本市場の価格表を見ると横置きになっているX1/X2/2シリーズアクティブツアラー/グランツアラーのうちで、最もお手軽な価格設定になっているのが、『X2-20i・474万円』だ。他は『X1-20i・495万円』『2シリーズグランT-20i・464万円』はFF車なので、AWDのX2の方がお買い得。


ハリアーには勝てる!?

BMW『下位』グループのベストチョイスになるであろう「X2-20i」ですが、474万円という定価ならば、3月くらいには398万円、あるいは348万円くらいの「アウトレット」品が全国のBMWディーラーから放出されるだろう。試乗車落ちではなく、登録未使用車として・・・。「18i」だと298万円か248万円くらいまで下がるだろうが、このグレードでは残念ながらC-HR、CX5などの日本車勢には勝てない。一言で言ってしまうと直3&ゲトラグDCTはルノーのポンコツレベルなので買うべきではない。しかし「20i」が348万円くらいで手にはいるならば、とりあえずハリアーとか買ってる場合じゃないなって思いますけどね・・・。今後の「X2」の展開に期待。


「2018年最大の『ネタ車』へ。BMW・X2のプロモーションがぶっ飛んでる。」



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2018年3月13日火曜日

BMW・新型Z4(2018年・発売予定) 5番目のピュアFRスポーツカーがやってくる


デザインはさらに変わるのか!?
  いよいよ情報が出揃ってきたBMW待望の「専用設計スポーツカー」となる新型Z4が、いよいよ年内にも発売されるらしい。東京モーターショー2017にもプロトモデルが出品されていたけども、せっかくの専用設計スポーツカーなのに、顔つきがBMWテイストが出すぎていて、なんか違うよなー・・・と感じました。BMW顔が欲しいという潜在ユーザーもそれなりにいるでしょうけども、オープンで2シーターっぽく乗れるモデルなら、2シリーズロードスターなど他にもあるじゃないかと。

ボクスターが躓いている今がチャンス
  普段からBMWに乗っている人にとってはブランドの枠を離れて、例えばシボレー・コルベットのようなよりアグレッシブな「存在」を目指して欲しかったんじゃないでしょうか。それで600万円ならば・・・ターボになってから評判が良くない718ボクスター買うよりもいい選択かもな? 2012年に現行の981型ボクスターが日本で発売された時には、ポルシェが600万円(クラウンを買う感覚)で買えて、しかもデザインが相当に良くなっていて、もちろん6気筒の自然吸気ユニットが載っていましたので、相当な人気になるのも納得でした。

ピュアFRは結構希少です
  2年前にボクスターは直4ターボ化され『718ボクスター』となり、人気にやや陰りがあり、自然吸気時代の981が中古車市場でも人気。この相場が続く間に、次世代機へ乗り換えようという前期の981オーナーもかなりいるのでは!? ポルシェも久々のFR機を開発中との噂もありますが、今度はロングノーズのFRスポーツでロングツーリングを楽しもうという心境の変化は当然にあるはず。トヨタ86/フェレディZだとあまりに大衆向け過ぎるから、Fタイプかなー、それとも思い切ってコルベットへ行くか? 案外選択肢が少ない600~900万円クラス。

もうちょっとやる気出してー
  そんな希少な市場にBMWが「本物」のスポーツカーを投入するのだから、もう少し気合いを入れてくれてもいいんじゃないかと。例えば直4、直6が用意されるユニットも、2Lターボで300ps、3Lターボで450psくらいの意欲的なアップデートが欲しいですね。694万円の718ボクスターも794万円のFタイプも基本スペックは2Lターボ300ps。

NDと86が存在感出しすぎ?
  FRのピュア設計スポーツカーは、1000万円以下に限定すると、『NDロードスター/ロードスターRF/アバルト124スパイダー』『86/BRZ』『Fタイプ』『コルベット』の4種類のプラットフォームしかなくて、他にも普通車共通設計のSLC、フェアレディZはありますけど、これ買うくらいならCクラスやスカイラインに乗ればいいんじゃないですかね。

BMWの実力がバレる
  最近のスポーティカーのトレンドは、スイスポ、ルーテシアRS、アウディS1、アバルト595などなど楽しみ方は様々で、もちろん素晴らしいモデルがたくさんあるわけですが、やはりスポーツカーブランドを掲げるメーカーであるならば、シンプルでプレーンなFRスポーツの対決に挑んで堂々とファンを獲得してもらいたい。某巨大日本メーカーの出資もあって、BMWも「ピュア対決」に参戦することになりましたが、あまりにも不甲斐ないクルマが出てきたら、名声に傷がつくぞー。

FRピュアスポーツはもっと増えるのか!?
  噂のポルシェ以外に、ピュアFRの開発進行中を明言しているのがメルセデスで、SLCもCクラスとは切り離されるらしい。さらにホンダにもS2000後継モデルの噂があり、日産も専用設計でシルビア後継モデルの開発に入ったとか、そしておそらくMAZDAもロードスターとは別のハイスペックなFR車を用意しているはず。現行4設計に、Z4/スー◯ラが加わり、さらに新しい5設計がもし全て加わったら・・・日本市場飽和で共倒れか!?それとも新しいムーブメントが花開くか!?

BMWの難しい立場
  最後にちょっとした懸念。BMWが本流のFRシャシーで作ってきたサルーン/ワゴンの乗り味いわゆる「駆け抜ける喜び」との相対評価に別設計のZ4が晒されるとしたら、ちょっと面倒なことが起こりそうな予感が・・・。BMWが50年以上にわたって紡いできた「至高のグランドツアラー」というブランド価値と、そこからはみ出した「商品性」を狙ったZ4の存在は、BMWの立場を少々危なくする可能性がありそう。これが低迷期(2005年頃)ならば良い方向に作用するかもしれないですが、2017年のグローバル実績は・・・絶好調。




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2018年1月17日水曜日

BMW・X3(2017 / 10月フルモデルチェンジ) 日本のブランドでは真似できないな

BMWの隠れた魅力がここにある!!


  BMWは世界の人々に愛されるべく、貪欲にピープルムーバーを作っていますが、旧来のファンからの期待が重すぎてなかなか総合自動車メーカーとしての実力を発揮できていないようです。その昔にホンダが「BMWのような走りをするピープルムーバー」としてオデッセイを発売しましたが、今ではBMWがオデッセイ的なクルマを企画するようになっています。

BWMで最も貴族な存在!?


  640万円で直4ターボのガソリン&ディーゼルのみの設定。あまり飾り気もないピープルムーバーですけども、BMWのようなスポーティなブランドが企画すれが付加価値のある『商品』として成り立っている部分はあります。このX3と同じようなクルマをトヨタ、日産、ホンダが企画しても、とても売りにくいでしょうし、とても600万円という価格では売れそうにないです。まあそんな絶妙な立ち位置のクルマといっていいかもしれません。

ギリギリこそがBMWの真価!!

  1850kgの重量ボデーを184psのB48型ユニットで引っ張るのは数字の上では苦しいので、マイルドハイブリッドでもつければ良さそうですが、乗ってみると案外余裕。BMWが今もなお世界から賞賛されるのは、エンジンの内部抵抗だったり、ギアボックスやシフトに置けるフリクションの少なさにあるわけで、パワーウエイトレシオがギリギリのクルマを作らせると予想外にBMWの良さが光るケースが多かったりします。








BMWは周りに流されてはダメだー


  BMWはゴリゴリのスポーツカーを作ることには否定的です。相変わらず改造スポーツセダンで他ブランドに対抗しようとしています。スーパースポーツ級のグランドツアラー開発競争にもいやいや巻き込まれて、M5などでは600psだったり、0-100km/hのタイムを4秒以下にするためにAWDを持ち込んだりなどなど、周りに振り回されてフラッグシップ辺りではやや「らしさ」を見失っているように感じます。

日本車みたいなユルイのも許されない!?

  もちろん早いクルマを作ることは、BMWが「実力が伴った」スポーツブランドとして認知されるために不可欠ですけども、公道派の人にとってはウルトラスペックなんて不要。昔みたいに3ペダルで操縦できるようなBMWが欲しい!!って思っているはず。だからと言ってプリウスみたいな「ぼんやり」したスペックのクルマを作っていればいいというわけでもなく、実際にBMW318iは魅力的な価格も販売は渋いです。

BMWの日本マーケットはデフレ全開・・・

日本市場のBMWの販売は月に4000~5000台前後で推移していて、屋台骨の3シリーズだけがコンスタントに1000台以上売れていて、800台前後に2シリーズ、X1、1シリーズが位置しているわけですが、ファミリー向けBMWとして400万円以下で買えるこの4車種を顧客にローテーションさせるのが戦略になっているようです。



 

BMW車には格が必要

  アルピナは3シリーズ、X3以上のBMWモデルをベースに、贅沢なコンプリートカーを作っていますが、やはりBMW車の醍醐味は3シリーズかX3以上のモデルが持つ迫力なんだなー・・・としみじみ感じます。VWみたいなスモールカーを模倣するのではなく、BMWとは中型・大型の乗用車を良質なメカチューンでスポーティに走らせることに本質があることを再認識させられます。X3の隆々としたボデーラインには、BMWが輝ける新しいステージは4700mm級(トヨタハリアー、レンジローバーヴェラール)にあって、そのジャンルで不器用に佇むX3はちょっとマイナーな存在かもしれません。

格式高く、真面目に、どこまでも・・・

  デザインのチャラさとか、内装のデコり具合にばかり目がいくユーザーには、X3はあまり魅力的には映らないかもしれないですが、例えばトヨタハリアーの非力なグレードと比べた時に、BMWのメカチューンの良さで確実にアドバンテージを感じられる、という意味で非常に所有していて満足感が得られるのはX3の方じゃないかと思われます。これからもギリギリのBMWには色々期待していきたいと思いますね。「同じジャンルのクルマならトヨタもメルセデスも同じでしょ!!」とか言ってる鈍感な日本のユーザーにでも違いがわかるくらいの「刺激的」な存在としてBMWには頑張ってもらいたいものです。

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↓希少になった直6モデル

2017年5月29日月曜日

BMW320dグランツーリズモ 『日本市場への切り札がついにスタンバイ!!』

  BMWのディーゼルにはちょっとトラウマがありまして・・・。2012年にマツダとシンクロして『320d』を発売したBMWは、当時は未曾有の円高で苦しんで瀕死の状態だったマツダが、その後順調にディーゼルで日本市場を切り開く上で、『最高のアシスト』を決めてくれたと思います。ドイツでは日産、三菱と並んで『スポーツブランド』としてリスペクトされているマツダの危機を救おう!!これはもう『義挙』としか考えられないです。『広島を助けよう!!』だと意味がちょっとややこしくなりますが、ドイツの国民性は『困っているところを助ける』のが好きそうですしー。

  マツダのディーゼル(SH-VPTS / SH-VPTR)搭載車が、すぐに市民権を得たのは初代CX5の『企画』の良さもあったですけども、あの!!あの!!BMWのディーゼル(N47)よりも圧倒的に静かでよく回る!!という事実が『マツダがやりやがった!!』と震災で打ちひしがれる日本に明るいニュースをもたらしました(やっぱりドイツは優しい!?)。数字にすると微々たる差にしか感じないですけども、マツダ(4500rpm)が、BMW(4400rpm)もメルセデス(4300rpm)も完全に喰ってるぞ!?

  この3メーカーの10年前のディーゼルはいずれも3500rpmがピークでしたが、その後にガソリン並みの好フィールを目指しての『日独対決』が繰り広げられました。リーマンショックのダメージのせいか、マツダ以外の日本勢は欧州市場を軽視?して参戦せず・・・製造こそ続けるものの、日産や三菱は商用車向けでフィールは不要!?。ホンダやスバルは欧州向け乗用車にユーロ6に対応したディーゼルを使っていますが、4000rpm以下にとどまっていて日本で勝ち目なしとの判断!?なのか導入に至っていません。コモンレールのサプライヤーの二大勢力であるボッシュとデンソーがやたらとボッタくっているので、日本勢は『牽制』の意味で傍観しているという説も・・・。

  フォード陣営から離れ単独となったマツダが、ドイツのプレミアムカーを100万台も売ってしまう2つのビッグネームを相手に『勝利した!!』。マツダ開発者の両肩には、企業城下町の広島と防府、さらに自動車用鋼材を作る呉、福山。樹脂素材を作る周南、岩国のコンビナートの雇用と地方経済の運命がかかっていた!!そしてマツダが21世紀に存続するにふさわしい企業だと示した!!・・・ちょっと美談過ぎる気もしますが、自動車メーカーのカタルシス!!いいじゃないですか。そして忘れてはいけないのは、素晴らしいヒール役になったBMW(とメルセデス)!!マツダの4500rpmに対して、4400rpmですよ!!この絶妙な『手加減!?』は(本当だったら)感動的です。

  あれから早くも5年。今年になってBMW、マツダ共に新たな動きが出てきています。2015年頃からN47からB47へと置き換わったBMWですが、いよいよマツダ的な静音設計を施してきました。『BMWは(マツダを助けるために)意図的うるさいエンジンを作って痛んだなー』 2012年当時はアイドリングストップからエンジンがかかる時の音が、まさに『カルチャーショック』でしたね。BMWの遠大な『義挙』など全く想像もしていなかったので、ブログで思わず書いてしまいましたよ!!『日本を走るレベルにない・・・』と・・・はい、反省してます。投稿は消さないですけど。

  マツダも今年になって新しい中長期的ビジョンを公開していて、これはすごいことになるのでは?という次世代ユニットが『マイルドHV&ロータリー』。トルクを太くしてロータリーの弱点を補うという発想は、2012年のRX8販売終了のタイミングで完成していても良さそうですが・・・。マイルドハイブリッドの先達であるホンダ・インサイトは1997年に発売されているので、その時点から開発していてばおそらく間に合ったはず。しかし当時は完全にフォード傘下で、フォード、ボルボ、マーキュリーで使う中型モデルのシャシーやエンジンを作らされていました。

  マツダの生産規模だと、2019年から全ての車種にこのユニットが搭載されて、『ロータリー&モーターのマツダ』へと素早い変わり身を見せて再び『オリジナリティ』を取り戻しそうな感じです。マツダの復活を見届けて、BMWもメルセデスもいよいよフルラインナップで、アップデートされたディーゼルを投入して『総合ディーゼル・ブランド』になるのか!?やっぱりドイツメーカーにとってディーゼルは特別なものです。ルドルフ=ディーゼルはドイツ人ですしねー。『マツダのディーゼルが世界一!!』と5年ほど華を持たせてもらいましたが、もうそろそろ『ディーゼルはドイツ!!』に戻る頃かな!?

  ということで、ドイツ車を買うならディーゼル!!(単純だなー) 新型5シリーズの売れ筋も『523d』に収束するでしょうし、Eクラスも『E220d』が一番手を出しやすい価格に置かれてますし、『C220d』よりも断然に静粛性が高まっていて、Cクラスに乗ると『やっぱりディーゼルはマツダだなー』と思うのですが、Eクラスを試すと『メルセデスはマツダを超えた!?』とすら感じます。現行アテンザもそうですけども、ディーゼルを載せるとなると、アイドリングや動き出しの振動だったり音が気になるのは当たり前で、エンジンそのものの改良だけでなく、ホイールベースの延長である程度は対処しているですね。車格が大きくなればなるほど、ディーゼルのトルク先行の特性が生きるし、NVHへの対応もしやすくなるところにマツダ、BMW、メルセデスは活路を求めた!?もしそうならば、ディーゼルにするならデカいボデーにしておけ!!です。

  4600mm台の3シリーズ(セダン/ワゴン)や、4700mm台前半のCクラスでは、4865mmに達したアテンザを超えるのはなかなか難しい!!それだったら、4800mm台の3シリーズを作ってしまえばいいじゃん!!というかもう『グランツーリズモ(GT)』があるよ!!本国ドイツでは3シリーズGTにもディーゼル設定がありますが、なぜか日本には導入されてきませんでした。日本でならば十分にファミリーカーとして使えるゆったりサイズ。F30系の各モデルでは420iグランクーペが一番のお気に入りなんですが、走りはいいけどヘッドクリアランスが非常に厳しくて、シートを上下させようと思わないです(リアシートの足元は不思議とスペースがあるんですよね)。

  同じF30系でもGTは、なんか広々しています。低床化でスペースを作るホンダに負けないくらいにリアシートの着座位置も低いので、頭上スペースは広々していて、これならサンルーフでもつけておきたいかも(4erのサンルーフはナンセンス!?)。3シリーズのクロスオーバーとか思われてますけども、スペースにこだわっていないSUVよりもよっぽど広々してます(ハリアー、NX、CX5など)。このGTのボデーに進化したBMWディーゼル、型式はB47ですが、すでにインジェクターなどの基幹部品が変更されていて、噴射圧が25%向上していたり、トリプルターボ仕様が完成していたりなど、実際にマツダがコスト面でやりきれない領域に手をつけています。

  まだ発表されたばかりでディーラーからのDMにも掲載されていませんし、試乗車もまだ入っていないので、何も断定的なことは言えませんが、320iGT(レザー・Mスポ)で550万円くらいの見積もりだったので、同じか10~20万円アップくらいで収まるならば、『523d』をレザー・Mスポで700万円前後(楽観的見通し)を払う必要がない人も結構いるんじゃないかと思いますね。もう5シリーズは高いからアルピナで買った方がいいかも。『シビック』『ジュリア』という二隻の黒船がやってくる直前にBMWが放った対抗モデル・・・ファミリーはもちろん、結婚する気がある男も一度試してみる価値はありそうです。


  

『BMWのディーゼルは猛プッシュも虚しく『妥当に』終了・・・』

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2017年3月15日水曜日

Eクラス、5er、S90の揃い踏み!!三菱&マツダファンに響け!!

  2017年のWCOTYラグジュアリーカー賞・ベスト3ファイナリストが「メルセデスEクラス」「BMW5er」「ボルボS90」の3台になりました。日本、アメリカ、韓国、イギリスからこのクラスの新型モデルが無かったから順当に決まった!?というわけではなく、一応「リンカーン・コンチネンタル」の復活モデルと、「キャデラックCT6」、「ジェネシスG90」という北米市場の新興勢力も名乗りをあげましたが、どうもWCOTYは欧州車主体で選ばれる傾向がまだまだ抜けないようで、アメ車や韓国車にとってはハードルが非常に高いようです。

  部門が乱立するようになって「イヤーカー」には欧州SUVが3台。「パフォーマンスカー」にも欧州スポーツカーばかりが3台。NSXとLCの日本勢は揃って脱落です・・・F1を裏切ったトヨタと、F1の笑い者になったホンダはこの賞にふさわしくない!? 「アーバンカー」にはBMWi3、シトロエンC3とともにスズキ・イグニスが入りました。冴えたデザインに、走りの評価も欧州で上々だそうなのでこれは順当です。欧州市場でとにかく目立って売れないとベスト3には入れないんですね・・・。まあ欧州では何が人気なのかを知るのには適当な存在かもしれません。

  日本でもユーザーをそれなりに獲得できそうな「Eクラス」「5er」「S90」です。5m級のフルサイズセダンは日本で走れば存在感は抜群ですし、いわゆる「Eセグセダン」というジャンルは日本でも1960年代からクラウン、グロリア、ルーチェ、デボネアとしてトヨタ・日産(プリンス)・マツダ、三菱が「右肩上がり」の時代のジャパニーズ・ドリームの象徴として開発していました。子供の頃に見かけた高級車。人生の成功者としてそれに乗り込むジェントルマン。いくらSUVやミニバンが快適だとしても、50年続いたイメージは簡単には変わりません。

  昨今のさらにラグジュアリーなVIP使用のセダンは、4枚ドアにリアゲートを備えたファストバックスタイルが流行とか言われてますが、ポルシェ・パナメーラ、メルセデスCLS、アウディA7、BMW6erグランクーペ・・・これらはどうやら結局何も生み出すことなく消えていきそうです(この中のどのモデルがブランドの歴史に名を残すというのか!?)。

  たぶんわかってくれる人もいるだろう!!と思って書きますけど、「Eクラス」「5er」「S90」を一目見て・・・「渋いな・・・けどとても熱い!!」。記憶の奥底からこみ上げてくる「セダンのイディア」に通じるものが読み取れる!!3台ともに「いいデザインだ!!」と・・・。50年を経てルーチェやデボネアが進化した姿をマツダ車や三菱車で見たい!!けど両メーカーの現状を考えるとEセグ復活は当分は無さそう(アテンザ?)。もし復活したならば? Eクラス、5er、S90のどれに似ているんだろう!?今のマツダだったらEクラスかなー。けどルーチェの後継なら(歴代ルーチェは色々なモデルがあるんですけど)・・・5erかも。そして堅実な三菱デボネアの後継はS90ですね。昔はデボネアAMGというモデルがあったそうですね・・・。


  
  マツダと三菱が最後に仕立てたEセグセダンは「ユーノス800/マツダ・ミレーニア」と「三菱ディアマンテ/シグマ」ですが、どちらも「最後」を見事に飾った!!いやいや・・・次が見たかったなー。ユーノス800/ミレーニアは、4輪マルチリンクという重厚なサス。これはレクサスLSとアウディがこの後に真似をするみたいですが、トヨタも日産も使っていない「ザ・高級車」な仕様。足回りからして今の「薄っぺらいMAZDA味」とは根本的に違ったんです。マツダにはレクサスを追いかけて北米に高級ブランドを展開する予定があったようで、(部分的ではあれ)セルシオを超える「ラグジュアリー」を追求したようです。これだけ背伸びしていては・・・行き詰まるのも無理ないですね。

  「ディアマンテ/シグマ」はとにかくデザインが秀逸です。なんでカッコいいのか!?それはもちろんBMWの歴代最高傑作であるE39系5erによく似ているからです!!そーです!!パクっています!!そして三菱のすごいところは1996年に発売されたE39のデザインをパクったモデルを、1990年に遡って発売してしまうところです!!自衛隊の機密を担う三菱重工業傘下の自動車部門ですから「タイムマシン」くらい持っているのかも。実はマツダも1966年に発売されたBMW02シリーズを見事にパクったモデルと某雑誌(モーターマガジン)が書いていた「ファミリア2ドア」を、1964年に発売しています。ロータリーを実用化してしまうメーカーですから、「タイムマシン」なんて朝飯前なのかも。

  
  

  別にBMWをディスるつもりはないです(悪いのは日本のカーメディア)。三菱とBMWが共鳴し合ってセダンのスタイルが洗練され、その理想形を今も追求しているBMWは素晴らしいです。G30系5erはE39を手がけた日本人デザイナーが再び大きく関わっているようで、あの美しい5erが戻ってきた感があります。ディアマンテみたいな美しいセダンに乗りたい!!そう願ってきた世代にとって新型5erは気になって仕方がないです。

  マツダ・ミレーニアにも乗りたかった!!このクルマは発売から25年経つんですけど、ボデーが描く曲線美に見とれてしまいます。現代の曲線美デザインのセダンと言えばメルセデスですが、新型EクラスのボデーにはCクラスにはない風格が確かに感じられ、Sクラスのこれ見よがしな「甘い」デザインともどこか違う魅力があります。「男らしさ」と言っていいかも。カンパニーカーであることを意識した硬派なデザインが素晴らしいのに、「Cクラスとの差をあまり感じない」とかほざいているカーメディアにはちょっと呆れます(そんなことを言う奴はセダンがわかってねー!!)。

  マツダと三菱は1990年代からドイツでの評価がとても高いブランドです(ドイツではMB、MAZDA、MITSUBISHIで「品質の3M」なんです!!)。メルセデスやBMWが「リスペクト」してその伝統を引き継いでいても全くおかしくないのですが、これは日本のカーメディアでは絶対に語られることのない話であって、これまでもブログで書くたびにわけわかんないBMWファンが現れて必死で否定したりしてましたっけ・・・日本車なんて全部ドイツ車のパクリ(どれだけ洗脳されてんだ?)。ボルボS90のデザインも素晴らしい!!やっぱりこれはデボネアの復活ですね。日本のセダン好きを熱くさせるこの3モデルの中でWCOTYに輝くのはどれになるのかな?結果が楽しみです。


  

  

2017年3月7日火曜日

BMW8シリーズが復活!!「デザインに秘密あり」

  BMWの開発コードが「G」となり、シャシーも刷新されています。前の世代のシャシーを使ったモデルは商業的にはボチボチだったようですが、「出来損ないのクラウン」と「メタボなハチロク」の上・下2つのFRシャシーの個性は極めて薄く、およそスポーティと呼ぶには難がある代物でした。「下」を担当する通称「L7シャシー」は、最終的にはF30系の「4erグランクーペ・Mスポ」の段階で非常に優れたセッティングにまとめ上げられ、フラット感、ハンドリング、アクセルレスポンスなど高いレベルに到達したので、買うなら420i・Mスポかな・・・。

  そんなBMWですが、新たに3〜6erを担当することになるらしいFRシャシーが登場しました。新型7erには別のシャシーが使われていて、G30系5erから「3・5併用」のシャシーが採用されています。現行のF30系3erリムジンではなんとも収まりが悪かった足回りも、いよいよアウディA4、ジャガーXE、メルセデスCクラスと同格となるフロントにダブルウィッシュボーンを配した設計に変わる可能性も出てきました。ただしフロントサスは同じシャシーでも変えられるようで、プジョー508などはグレードで使い分けていますし、同じプラットフォームを使っていた「ジャガーXタイプ」と「マツダ・アテンザ(GG系)」は、ジャガーはストラットで、マツダがダブルウィッシュボーンを使うという変化球でした。

  このまま次期3erにもG30系5erと同じ足回りが使われるなら、F30系3erの課題の一つである、少々ラフすぎる操舵が改善されるかも(案外狙ったところに行かない)。BMW好きの人には「コイツは何言ってんだ!?」ってムカついているかもしれないですけど、レクサスIS・Fスポとスカイラインの「ステアバイワイア」の前に何ら抵抗もできなかったのも事実。あれ?あれれ?もう直6ターボモデルなら挽回できるっているレベル差じゃなかったです。次期3erはさらに4700mm前後くらいまでボデーが拡大されるのかな?ホイールベースを伸ばすならもうサス変えるしかないかも。スバルWRXのサイズならストラットでもいいかな?って思いますけど。

  さっきも書きましたが、個人的には「420iグランクーペMスポ」という落とし所はBMWを日本で愉しむにはアリだと思います。「BMWは5erから!!」とか言ってくる輩もいますけど、523iに乗るくらいなら420iが絶対にいい!!800万円以下のBMWベスト5を選ぶとしたら、5位・523d、4位・M240i、3位・320iGT、2位・M2、1位・420iグランクーペ。ワーストはダントツで523i。・・・デカいのはディーゼル、直6、V8。小さくて直6は派手な走りがいいですね。さらに光るのはミドル級直4で控えめなんだけど、使い勝手がいいやつ。・・・ラインナップの豊富さならば、今ではトヨタ、メルセデス、BMWが日本市場の「御三家」ですから、「クソ」もあれば「掘り出しもの」もあるんですね。

  メルセデスと日産はプレミアムブランドでの提携を行なっていて、さらにアストンマーティンも元日産のCEOにメルセデスからの技術協力が行われていますが、対抗するトヨタ&BMW連合も1500~2000万円級のラグジュアリークーペの開発が最終段階で、年内にも相次いで発売される見通しだそうです。レクサスはメディアにバンバン登場している「LC」(見せすぎでもう新鮮さが無い!?)。そしてBMWはまだまだ擬装が取れないけど走行シーンが公開されている「8シリーズ」です。

  6シリーズでも十分にラグジュアリーさは演出できているのですが、そこにあえての8シリーズですから、フェンダーはモリモリでうねっていて、リアにはえげつないGTウイングが着いていわゆる「スーパーカー」ルックな先代8シリーズあるいはポルシェの伝説的スーパーカー・カレラGTのようなジャーマン・スーパースポーツのスタイルが復活するのを期待したんですけどね。どうやらデザインはアウディ然とした「落ち着いた」ものになりそうです。LEDだけでどれだけ演出できるのか!?

  もうすでにi8という「8」が付くモデルが販売された時に、これがなかなか目立つデザインに仕上がっていて、BMWもまだまだイケるねーと思った人も多かったのでは!?近未来がテーマのデザインも出来る!!しかもしっかりとBMWらしさもある!!ってのがi8デザインのツボなんですけども、新たに登場する8erは・・・i8とは真逆で古き良きグランドツアラーの時代へと回帰するデザインですね。一目見て気に入った人は、「ダッジ・チャージャー」みたいなボデーラインの力強い3BOXカーが好きだと思いますよ。最近のモデルでこのデザインの路線を突き進んでいったのは、やっぱりマツダのGJアテンザセダン。ちょっと前のモデルではアストンマーティン・ラピード。


  これ好きな人は、ちょっとくらい1500万円の算段を考えちゃったりしますよ。それくらいサイドのラインが美しい。最近じゃすっかり華奢なモード系になった「マスタング」や、アメ車の伝統を引き継ごうともしない「テスラ・モデルS」など、アメリカ車の美点を捨てたモデルがグローバルで人気ですけども、キャビンをぐるりと取り囲むように肉厚さを感じるサイドとリア。とってもいいですね!!6erに漂うメタボ(360モデナみたいな)を全く感じさせない。初代NSXは今でも美しいですけど、2ドア車の「美」を感じさせるポイントは近いですね。リアフェンダー周りが美しい!!ハードトップのクーペよりもカブリオレがより素晴らしい!!

  「メルセデスSクラスクーペ」となった現行モデルはリアのデザインが罰ゲームレベル。「アストンマーティンDB11」は無難にまとめた「美」デザインですけども、リアのボリュームというかセクシーさで、この新型8erが上回っている!?後はVWグループの旗艦ラグジュアリー・クーペとして親しまれる「ベントレー・コンチネンタルGT」と比べてどうか!?いやいやBMWの(デザインの)ポテンシャルがここまでだとは思いませんでしたよ!!レクサスLC・・・失礼ですが、グリルから全て作り直した方が良さそう。



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2017年3月2日木曜日

BMW5シリーズ(G30系) 「個性的な堅実さ・・・そして歴史的名車の予感」

  BMWの新型5シリーズが発売されましたが、予想以上に・・・地味ですね。でもこれでいいと思います。アウディ(A6)、メルセデス(Eクラス)、レクサス(GS)などは完全に「見失って」ますよ・・・セダンってどんなだったっけ? 2011年にレクサスGSがアウディに影響されて奇抜なグリルを使い出した頃からでしょうか? どこぞのコンサルタント会社の提言なのか? 奇才デザイナー福井得雄氏の専制なのか!? 「力入り過ぎ」で「狙い過ぎ」で・・・少々痛々しいデザインが氾濫した結果、いつしか「幼稚?」になってしまったEセグメントセダンの現状に「警鐘を鳴らす」という意味では、今回の新型5erは非常にタイムリーで素晴らしいクルマじゃないでしょうか? (Eセグを欲しがるユーザーはアホだ!!という意味ではないです・・・悪しからず。)

  しばしば「ブタ」とか悪態をつかれるBMWのキドニー・グリルですが、他のプレミアムブランドの特にグリルデザインはどれも「ちょっと大き過ぎでバカっぽくない!?」と感じる人には納得頂けると思いますが、なんだかんだいってもBMWのキドニーはとても上品です。アウディやジャガーはちょいデカ過ぎ。メルセデスはムダに突き出した感じが少々安っぽい。そして大問題なのがレクサスとキャデラックなんですが、この2ブランドはもうなんだか直視できないレベルに破綻しちゃっている(気がするのは私だけ?)!!デザインだけで判断するべきではないですけど・・・コイツらはアメリカだけ走ってろ。

  「これら」のクルマは一般的なイメージでは「お金持ち」のクルマなので、庶民感覚でメチャクチャに評されてもブランドにとっては結構な迷惑なんでしょうけど、そこそこの年収がある人々に、なんとかローン組ませて売り込めるくらいのギリギリの600~700万円で勝負したい!!という下心がデザインからも価格設定からも見え見えじゃないかと・・・(7erのDMは来ないけど5erのDMはたくさん来るし)。

  スペック的にもちょっと残念なことに、もうすっかり「直4ターボ」が定番になってきたフルサイズセダン。実はEセグセダンはアメリカでも完全に下火になっていて販売減が止まらない!!ようで主戦場は完全に中国へ移っています。メルセデスEクラスもキャデラックCTSも開発を担当する部門がマーケットの関係上中国へ移されていて、それぞれ最大の生産工場が中国に移されました。2Lターボを基本にするようになったから中国!!・・・ってのはちょっと早計かもしれないですが、とりあえず日本のユーザーの琴線(個人的見解)とは完全にズレたユニット(2Lターボ)ばかりがどんどん増えている現状を見ると、やはりこのクラス本来の魅力は無くなっていきますね・・・このクラスのクルマが魅力を失ったら落ちぶれるのは早いはずです。

  そんな「危ない方向」へと突き進むラグジュアリーサルーンの一団をどこかの「健全」なメーカーがなんか目立つことして止めてくれないかなー・・・なんてセンチメンタルな気分で見ていたんですけど、素人がそう思うくらいですから、やっぱりそれなりに頑張ったモデルが出てきてチャンスを掴んだりします。まずはアコード&アテンザ。「日本のFFセダンをなめんなよ!!」・・・アッパーセダンといえばFRという固定概念はまだまだあるわけですが、ラグジュアリーセダンに求められる静粛性だったり直進安定性だったりを追求するならFFの方が構造上は有利。さらに燃費や運動性能の問題を解決するには軽量化が不可欠ですけども1600kgを割り込むレベルの軽量化にまで踏み込めるのは、トラクションのことを考えるとやはりFF(アテンザ乗りの言い分)。アメリカではフォードも日産もFF車のEセグセダン売ってますし、いよいよボルボも待望のS90を日本で発売しました(FFです)。

  ターボ志向で未来的なFRデザインの「中国系」、FFによる合理的設計とトラディショナルなタフデザインの「北米系」、そしてドイツブランドの影響を強く受けるデザインのラグジュアリーHVサルーンが好まれる「日本系」。おそらくメーカーの中ではこの中のどれに寄せていくのか?がEセグセダンの新型モデルを生み出していく過程で非常に重要な選択になると思います。

  たとえばレクサスの3モデルを特徴で分類すると、LSは「北米系」、GSは「日本系」、ISは「中国系」とキャラを振り分けた形になっています。複数の市場を相手にするグローバルモデルの難しさではあるとは思うのですが、それぞれの市場で成功したとはいい難い状況ではあります。LSは日本でも使えるサイズのフラッグシップという悩ましい制約を抱えていて、北米に販売が集中しているパナメーラ、クワトロポルテ、ベントレー(フライングスパー)などのLセグセダンと比べて迫力不足(個人的見解)で、マセラティが数年前に投入したギブリは、LS(75000ドル〜)よりも安い71000ドルに設定され発売とともにブランドの販売数を前年比400%まで押し上げました。もっとも某米誌の分析では最も喰われたのはLSではなくてBMW6erグランクーペ(80000ドル〜)だそうですが・・・。

  レクサスがわかりやすいので話を続けますが、「GS」はとても日本的なアッパーセダンとして乗り心地、経済性、サイズに拘った設計になっていて、実際のところ1台で全てを賄うならば3台ではGSがベストという人が多いのでは!? GSはレクサスが日本に導入される前から「アリスト」という名前でラグジュアリーとスポーティを共存させるトヨタを代表する「万能型セダン」でした。アリストの時代から100万円ほど高くなっただけの現行GSなんですが、18歳で働き始めた中学の同級生が猛烈に憧れてローンで買ったあのアリストの魅力が今のGSにはあるのか!?といえば少々疑問。

  顔がドイツブランド的なグリルを強調したデザインになり、走りもドイツ車的な「マイルド」さを持つようになりました。ドイツ車がマイルドとか言うと「何言ってんだ!?」とか突っ込まれそうですが、ドイツブランドは「M」「AMG」「RS」以外のモデルは徹底的に控えめなスペックで仕上げる文化になりましたよね。Sクラスだって欧州では直4ターボ(ガソリン)で売ちゃうくらい。E200や523iなんて低速トルクが無さ過ぎて狭いところで車庫入れするのは結構面倒ですよ。これで日本の混雑地域を毎日走るなんて愚か過ぎる気が・・・。(E200や523iに乗るくらいなら)諦めてアクア買った方がいい。

  現実にアリストはスカイラインGT-Rに匹敵するような加速性能(=当時の市販車最高レベル)を持ってしましたが、今のGSの加速性能はベースグレードはノートe-POWERにも負けてしまうくらい(GS-Fなら速いですけどね)。アリストは今のGS-F(1100万円)みたいな立ち位置のクルマで、しかも3L直6ターボモデルで500万円台というコスパですから、ほぼほぼBMW140iくらいの負担で買えたわけです。そりゃローンを組みたくもなるよね。そういえばトヨタの役員がアリストターボでスピード違反したっていう平和なニュースもあったっけなー。どうでもいいことですが、これってもはや「確信犯的な宣伝行為」を疑われる案件であって、「量刑」の加重事由になりうるんじゃないの(笑)。

  どっかの雑誌がレクサスGSは現行限りで廃止される!!みたいなこと書いてました。北米市場における初代GS(=アリスト)はとっても日本のユーザーの琴線に触れる良いクルマだったんですけどね。ただしレクサスが悪いわけではなく、ずっとEセグ全体が迷走し続けてきた結果なんでしょうけどね。BMW5erもE60、F10と2代にわたって迷走を続けました・・・。その前のE39は文句無しで「世界で一番有名なセダン」だったんですけどね。E39を担当したデザイナーは永島譲二さんでした。その永島さんが再び新型7er(G11系)を担当していますが、新型7erも2世代の暗黒時代(E65、F01)を抜けてくれそうな予感があります。

  7er(G11系)にしても新型5er(G30系)にしても、一見大人しそうな風貌が少々災いしてか、オッサンライターからの評判はイマイチです。しかしこれはとてもいい傾向じゃないですか!?今のメルセデスのセダンデザインが良い!!とか言っているオッサンライターの感性なんて何の価値もない!!(と私は思います)。こればっかりは個人の趣味なので賛同していただけるかはわかりませんが、新型5er(G30系)のエクステリアを見ていると、学生の頃に憧れたあのE39系が21世紀に復活した!!みたいな興奮が湧いてくるんです。そしてその当時に輝いていたあのアリストの端正なボデーデザインにも通じるものがあるなー。直6ターボの540iMスポが約1000万円、直4ターボ(245ps)の530iMスポが800万円・・・そしてV8ターボのM5が1500万円くらいかな? グレードはともかく、もしBMWを買うなら迷わずコレだな!!強い「衝動」を感じるクルマに久々に出会いました。

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↓どっちも新プラットフォームですが走りはEクラス有利という評価も・・・


↓BMWを徹底的に批判した「傑作」です。沢村さんの叱咤激励がBMWに届いた!?
  

  

  

  

2016年12月7日水曜日

BMW318i 409万円!!日本メーカーを挑発!?

  BMWから「318i」というだいぶお手軽な3シリーズが登場しました。本国では以前から発売されていたようですが、BMWのボトムを担う1.5L直列3気筒ターボ(138ps)が搭載されています。価格はいよいよ400万円ジャストまで下げられました。いざ買うとなれば諸費用込みで400万円ジャストくらいにはなりそうです。残価設定が5年で40%だとして、残りは240万円。頭金は150万円もあれば、月々の支払いは2万円程度。ボーナス払いを使えば1万円台です。いよいよ「ぼくらのBMW時代」が到来したようです。(保険とガソリンと駐車場で合計で少なくとも月に3万円は維持費がかかるけど)

  これまでも1シリーズというハッチバックのモデルが300万円を切る価格で設定されていましたけど、やっぱりBMWといったら3BOXスタイル(ボンネットとトランクが付いたセダンタイプ)じゃないとイマイチ気合いが入らない!!マツダ・アテンザやホンダ・アコードがディーゼルやらハイブリッドやらを配して本体価格400万円を越えている時代ですから、それを考えると318iという選択肢も決して安くはないけど悪くはないなー。そもそも3erは従来からアコードやアテンザよりも日本で売れていたわけですけども、BMWはもっと売りたいみたいです。

  現行3シリーズのF30系は2012年のデビューとともにディーゼルを日本に投入して、クリーンディーゼルを日本でも普及させた大きな功績があります。もしBMWが動かなかったとしたら、マツダが大々的に直4ターボを売り出しても、日本での成功は全くおぼつかなかったでしょう。BMWのネームバリューがあったから、ディーゼルエンジンに対して好意的なレビューや意見が多かったのは間違いないです。

  それでもF30系自体はいよいよ3シリーズを安定志向にさらに推し進めたこともあって「BMWを買う意義」という点ではやや魅力が乏しかったのも事実です。正直言って500万円という価格に見合った価値は微妙なところです。もちろんニーズは人それぞれであり、バランスのとれたプライベートサルーンが欲しければ、後席スペースもやや広くなったF30系は「ジャスト」ではありますし、国産車にそれを巧く互換するモデルが少なくなったのも確かです。スカイラインの2Lターボはあまり国産車としての割安感が無いですし・・・。

  そんな3erの使い勝手の良さを残しつつ、ダウンサイジングで手頃な価格設定になった318iは、単純にユーザーに選択肢を与えるという意味以上の意義があるんじゃないか?ってのが本稿の主題なんですけども、さてさて安くなって、とりあえずBMWにやって来る客は増えるでしょう。都市部でクルマを使うってなんだかセレブな感じですけども、今後は都内で女性が乗るBMWの主流になっていく可能性が高いです。ゆえに着実に売り上げは伸びると思われます。

  ライバルとなるCクラス(1.6Lターボで436万円)やアウディA4(1.4Lターボで447万円)よりも318i(409万円)が選ばれる理由は?と言われるとどれもこれも的外れな気がしてしまいます。この3台なら運転して楽しいのはBMWでほぼ間違いないですし、シートなどもなんだかんだでBMWの品質が最も安定していたりします。でもそんなことは全部すっ飛ばしてもやっぱり日本では「キャラ」で決まるんですね。「ビーエム」って名前がとにかくカッコいい!!その語感の良さだけでずっと売れてきたわけですから・・・。「アルファロメオ」や「ロレックス」と同じ。まずは性能よりも名前が大事です。名前さえかっこ良ければファンが勝手に性能を「水増し」してくれます。・・・コレが318iが売れるもっともらしい理由です(笑)。

  Dセグセダンの国内市場はハッキリ言ってドイツ勢と日本勢によって独占されていて、ボルボやキャデラック、プジョー、ジャガーは今のところまったく取り付くことができていません。エンジンスペックを下げたり、ディーゼル化で効率重視に舵を取るドイツ勢とマツダに対して、ハイブリッドによる力技で技術を誇示する日本勢という構図です。それぞれに結果は出ているようですが、お互いに相手を圧倒するには至っていない「決定力不足」が続いています。

  販売台数からみるとCクラス、3erが毎月1000台以上のペースで売れていて、どうやらこのクラスのトレンドはDセグの車格と取り扱いを重視したサイズ(全長4700mm程度)が人気というか、ニーズがあるようです。トヨタもそれを見越して10年目の2代目マークXにフェイスリフトを施してきました。しかし搭載エンジンは15年以上前の設計の2種類のV6だけって・・・。ハイブリッドもターボも採用しない代わりに価格を抑えています!!ってことなんでしょうけども、Dセグセダンとはいえ9km/L程度がせいぜいでは「半額でもいらねー」という人もいるかも。

  ドイツ勢がなんで今になって、さらなるダウンサイジングを推し進めてきたか?というと、これは本国や日本での拡販だけを狙っているわけではなくて、成長著しい新興国市場での需要を取り込むために、あくまでプレミアムカーとしてですが、勝負できるパッケージを目指したと言えます。見方によっては「プレミアムの安売り」なのかもしれませんが、ホンダがアコードに1.5Lターボを使ったり、マツダがアテンザに1.5Lディーゼルを使ったからといって、このドイツプレミアム・スリーの新たな戦略にはもはや対抗出来るとは思わないです。

  アメリカ市場の発注通りに大型化したサイズでクルマを作っているホンダやマツダに対して、ドイツ勢は「ドイツ的な考え」からはじき出されたサイズを頑なに守っています。マークXという10年の生き残りが証明していますが、日本のセダンは「日本のスタンス」を保持することを比較的最近に止めました。アコードもアテンザも先代までは日本用とアメリカ用の2サイズが存在しましたが、なんと日本用の方を廃止してしまいました。これでは日本で支持を失うのも仕方ないことです。

  BMWとマツダを比べると、「妄想ですか?」とか言ってくるビーエム好きがたまにいます。確かに語感では勝負にならないかもしれないですが、クルマの質なら良い勝負です。しかし改めて3シリーズとアテンザを比べると、あくまで「ドイツ的」なクルマ作りに徹して「サイズ」も「エンジン」もデザインされているBMWに対して、ボデーは「アメリカ&中国向け」でエンジンは「欧州向け」でバラバラのマツダはやっぱりクルマの印象がぼやけます。「ドイツ的流儀」を貫いてさらに価格も400万円とマツダの価格帯に近づいてきました・・・やや今更な感じがありますが、マツダやホンダには「318iに対する返答」をぜひ期待したいものです。





2016年11月24日木曜日

BMW4シリーズ・グランクーペ 「このクルマにはブランドの魂がある!!」

  BMWが2016年10月よりラインナップの一律値上げを敢行しました。3erに新たに1.5L直3ターボを投入するタイミングで、円安を理由にさりげなく値上げなんですけども、格安の3erの投入とM2の人気によってディーラーはなかなか賑わっているようです。月に数回送られてくるダイレクトメールをたまには開けてみると、軽く100〜200グレードもある価格表に圧倒されます。その数はトヨタより多いかも。

  「BMW買うなら何がいいと思う?」とか聞かれてラインナップをあれこれ思い起こすと、結構いろいろあるよなーと思わず感心います。まずは即座にSUVは全て却下。なかなか売れているという2erツアラーも全グレード無し。とっくに生産終了になったZ4も無し(もう価格表に入ってません!)。5、6、7erはさすがに金額が気まずいので安易には切り出せず。・・・で残るのが1〜4erの「L7」シャシーを使うFR車が残ります。それでもまだ全体の半分近いグレード数が・・。

  そんな消去法で考えるのも楽しいですが、個人的には結論が出ていて「320iグランツーリスモ・Mスポ」「420iグランクーペ・Mスポ」「M240iクーペ(MT車)」そして新たに追加された「M2(MT車)」と「318i・Mスポ」(リムジン/ツーリング)の5台(6台)です。趣味性が高いMTの2erクーペの2車と、コスパと使い勝手に優れる318iMスポ、ファミリーユースに優れるグランツーリスモ、そしてBMWの誇る「全能感」を見事に体現したのが420iグランクーペ・Mスポ。クルマの良し悪しはエンジン(高回転&高出力)、駆動伝達(トルクベクタリング)、ミッション(速い&賢い)、ハンドリング(コーナリング性能)で決まるんだ!!というのは、マツダ、日産、ホンダの熱狂ファンによる戯れ言に過ぎない!!ともの静かに主張している趣き深い1台です。

  この「420iグランクーペ・Mスポ」を、ロードスター、GT-R、NSXといった走りそのものを愉しむためのクルマ=「主体性」で勝負するようなマニアックなクルマと単純比較するのは、全くもってナンセンスです。もちろんBMWにもロードスターを追いかけた「Z4」や、GT-Rに挑む「M4」、NSXと同じ方向性を夢見た「i8」といった「主体性」のクルマはありますけど、どれもマニアック気質全開な日本のスポーツカーの前には、かなり「中途半端」な結果に終わっています。

  心拍数がMAXになるような、過激でエクストリームな走りを求めるなら、とりあえず日本メーカーに期待した方がいいでしょう(日産やホンダに1000〜2000万円払うなんてビックリかもしれないですが)。BMWにも800万円で十分に愉しめる「M2」がラインナップされましたが、スーパースペック的な煮詰めではなく、グランドツアラー的な「ゆとり」のスペックの延長線的なクルマです。エンジンもM3/M4のようなハイチューン&高回転仕様でもないです。

  「BMWの走りでは日本車には勝てない!!」身も蓋も無い言い方ですが、2000年頃ならいざ知らず、今では日本メーカーの実力(技術と資本)は圧倒的で、あまり言いたくはないですが、ポルシェやフェラーリもすでに完全に屈していると言っても過言ではないです。まだまだBMWに期待しているオッサンはたくさんいるようですが、「走り」に関してはあまり多くを期待するのは無理です(やる気もないし)。私は免許を取った頃にはもうすでに日本車がドイツ車を圧倒していた!という世代なので、「別に『走り』で勝てなくてもいいじゃん」というドライな考えなんです。もっともロードスター、GT-R、NSXでドライブを純粋に愉しめるのか?・・・そっちの方がよっぽど疑問です。

  「4erグランクーペ(420i)」はとても穏やかで良い乗り物だと思います。180psの過不足ないエンジンパワー・・・とっても好感が持てます。F30系になって3erは確実に乗り心地が良くなりましたが、ストロークし過ぎるアシは大袈裟に表現すると「トランポリン」化しています。なんだろうこの落ち着かない感触は・・・ク◯ウンに近い乗り味なの? 基本性能はそれほど悪くはないけど、残念ながら「ハマる要素」が見当たらないです(そもそも探すものでもないですし)。ゴルフGTIの素直でダイナミックな走りの方が「うまく付き合えそう」なフィールの良さを感じます(もちろん乗り出し500万円の320iと400万円のゴルフという前提もかなり影響してますが・・・)。

  ちょっと残念なF30系3erの弱点を分析して、徹底的に修正してきた!?かのように、後から追加された4erはいくらかスッキリしたハンドリングと、だいぶフラットになった乗り味になっていて、これならほぼ不満はないです。エンジンのスペックなどは変わらないはずなのに、ここまで乗り味が変わるか?ってくらいにドラスティックなほどの変化(良化)があります。ミッションも全く同じで発進時のギクシャクも3erのままなのに・・・。しかしアクセルのレスポンスはだいぶ違う印象が・・・いやこれはもはや別物!!おかげでエンジンもなんだかツキが良いような(錯覚が)。しかし中速域を経過するとモタれ気味なターボエンジンの特性もそのまま・・・このトルクが「萎える」仕様と5年も付き合えるかが個人的には一番の悩みどころです。

  ハンドリングもよくよく吟味すると「ガリガリくん」です。緩斜面(登り)の中速コーナーではVWゴルフ、スバルインプレッサみたいな、ガサガサした質感の悪さがかなりハッキリ感じとれます。L7シャシーを使う全てのクルマに言えることですが、BMWがスパっと割り切った部分がここですね。油圧の時代だったらそれほど気にならないですけども、電制の時代となった今では、ここでクルマの「格」が決まってしまうくらいに特徴的です(現行のアテンザやアコードもこの辺の手触りがどうも納得できん!!)。例えばレクサスISなどは、トヨタが徹底的に電制ステアリングを煮詰めてきたこともあって、まあ見事なものです。

  徹底して相対的な視点でBMW車を見ると、下手すれば日本市場で最低くらいの評価になるかもしれません。決してBMWがひどいわけではなくて、競合車を送り込んでくるグループはいずれも大資本で、圧倒的な物量作戦で「高級車=高スペック」というスタンスに固執しているからです。レクサス、日産、ホンダ、アウディ、メルセデスのライバル車は好き嫌いはあれどもやはり「飛び道具」満載です。さらにBMWが新しい7erで追求したような「ソフト」のテンコ盛りです。それに対してBMWは5〜7erはいわゆるプレミアム路線ですが、1〜4erには全く別のキャラクターを意図的に与えているように感じるのです。

  「ゴルフGTIのように気ままに使い倒しちゃってください!!」メーカーがこういう姿勢でクルマを作れば、走らせるのが好きなユーザーは大抵満足しますよ。何が言いたいかというと、走行性能を尖兵化させた「スペック」ではなく、「使い道」であり「アクティビティの質」こそがミドルサイズのプライベートカーに求められる本質じゃないかと思うのです。乗り手は神経を張り巡らし(財布をすり減らし)、クルマはトルクベクタリングのモニターをしながら駆けるNSXより、素朴で道具感満載の420iを自分の腕で「表情豊かに」走らせる方がよっぽど幸せだ!!って人の方が実際は多いと思うんですよね。


  



  

  

  

  

2016年3月16日水曜日

BMW330e 「ここぞとばかり・・・勝負かけてきた。PHVが540万円!」

  3シリーズに従来からあるハイブリッドといえば・・・「アクティブ・ハイブリッド3」。直6「ターボ」にマイルドハイブリッド=「電動ターボ」を組み合わせた重厚なユニットを積んでいて、いわば「ツイン・チャージャー」でトルクを切れ目無くスムーズに搾り出す仕掛けなんですが、せいぜい1800kg程度のボデーには無過給でも十分な「直6」ですから、変に加速で力むこともないのでそんなギミックは不要ではありますが・・・モータートルクは強烈で直線だけなら相当な速さを持つ3シリーズのスペシャルグレードです。ただし740万円〜という価格帯のせいか販売は伸び悩んでいたようです

  BMWの戦略は、直4ガソリンターボの過給器調整グレードで、3シリーズのボトムを形成し、欧州や日本での販売の主体は直4ディーゼルターボで受け持ち、さらに上位グレード車として直6ガソリンターボ&HVを用意するといった多層グレード構成が基本線にあったようですが・・・。BMWの屋台骨を担っている3シリーズの地位が低下と言わないまでも、予想以上に反響が乏しいようで、ディーゼルとともに日本でF30系を発売してまだ4年ですが、これまでのところ先代のE90系を越えるセールスは日本では見られていません(このままG系に移っていくのか?)。

  マツダのディーゼル導入が日本で予想以上に上手くいったのも、おそらくBMWとのシンクロによる影響が大きいと思っています。マツダは先代のアテンザにもディーゼルを積んで欧州のみで販売していました。未導入の日本でこそあまり知られてないですが、すでにその時点でCクラスや3シリーズを確実に上回る良質なディーゼルユニットが出来ていたそうです。「日本でディーゼルを売るのは不可能」と思われていた矢先に、ユーロ6(排ガス規制)に対応したディーゼルエンジンでBMW320dが日本で話題になると、・・・会社存亡の危機に立っていた2012年当時のマツダは藁にもすがる想いで「アテンザXD」の日本発売を決めたと思われます。

  BMWにとっては非常に好調なセールス(歴代最高)だったE90を受け継ぐF30を、無難に日本で成功させるための自慢のディーゼルだったはずですが、結果的にはマツダの露払いを務める損な役回りとなってしまいました。ディーゼルが失速し、HVの国・日本に満を持して持ち込んだ「アクティブハイブリッド3」がこれまたさっぱり売れずで、F30は全く踏んだり蹴ったりな出だしでした・・・。さらに想定外だったのが、日本メーカーがDセグセダンで再び勝負を仕掛けてきたことです。先述のアテンザに加えて、レクサスIS、スカイライン、レクサスRCとかなりの「意欲作」のリリースが続きました。

  400万円で320dよりもずっと静かなディーゼル・・・、500万円でアクティブHV3よりもトルクフルで強烈な加速の6気筒HV・・・(量販車HV最速をアピール!!!)。モード燃費で20km/Lを越えてしまう直4ストロングハイブリッド。日本メーカーが想定外の動きだった(日本メーカーをナメていた)部分もあるかもしれないですが、BMWとF30系にとっては屈辱の4年間・・・それ以外のなにものでもなかったでしょう。いまではすっかり「M3って何?」と言われてしまうくらいに話題性が低い(M3も見かけても全く興奮しないクルマになっちゃいました・・・)。

  ディーゼルに運命を委ねたアテンザや、HV専用へと舵を切ったスカイライン(200tは別のクルマ)、まさかのCVTになったレクサスIS/RC300hなどなど、日本メーカーが取った道もまたクルマ好きにとっては決して手放しで褒められるものではないのですが、それでもセダン/クーペが絶望的だった日本市場へと「一蓮托生」の想い?で完成させたそれぞれのモデルは・・・F30系よりもずっとずっとユーザーへ向いたものだった!と思います。一方でE90の好調な販売で手綱がゆるんでいた3シリーズは「売ろう!」というひたむきさがやや足りなかったように思います。決して悪いクルマではないですけど、先代の売れ行きが好調すぎたことによる難しさはあったはずです。

  「完全にひっくり返された」・・・BMWジャパンがそう気がつくのには十分な4年間だったと思います。レクサスIS300hの本体価格が499万円。これに対して同等のスペックを誇り、プラグイン機能も追加されたBMW330eが554万円。レクサスISの売れ線グレードとほぼ同等と言っていいくらいのシビアな価格設定がBMWの必死さを物語っています。確かに4年前も320dが予想外に安くて人気になりました。なので4年前にBMWが驕っていたということはないですが、市場環境の変化(日本メーカーの頑張り)に巻き込まれてあっさりと「チャラ」になりました。今回の330eの価格設定は、4年前の320dのスマッシュヒットの再現を狙っているのだと思います。

  さて冒頭の「ツインチャージャー」の話に戻りますが、330eの搭載ユニット直4ターボ&ストロングハイブリッドという構成になりました。レクサスISが直4ターボと直4ハイブリッドといずれもシングル・チャージャーなのに対して、BMWはターボと電動のツインチャージャーですからユニットに関してはそれなりのコストがかかっているはずです(なのでお買い得)。最新のDセグセダンは、後席のスペースを保証する設計が多く、以前よりも5人乗車が苦痛でもないです。一人で走るときと5人乗車時では200kg前後の車重差ができます。

  このときにシングルチャージャーの低回転型エンジンだとやや問題が起こります。1500回転で最大トルクが発生・・・なんて中身の無い文句に釣られるとエラいことになるんです。ホンダやマツダの自然吸気エンジンならば5500rpmまで一気に回るし、トラクションに有利なFFという利点も生かせるのですが、昨今の低回転ターボに多段式ATだと渋々3000rpmまで回るものの、間髪入れずにシフトアップしていくのでどうしても非力でドタバタな感じが出てしまいます。CVTで後から暴力的な加速へと切り替わっていくスバルのターボと、ひたすらにエンジンを回す気がないBMWやレクサスの2Lターボ、正直言うとどちらも余韻のある「高級車エンジン」としてはやや失格だと思います。

  そんな直4ターボで2.5トンの巨体を動かそうとしているのが「ボルボXC90」です。ボルボが開発した新型ユニットは2Lガソリンエンジンに、スーパーチャージャーとターボによる「ツインチャージャー」を仕込み、さらに上級モデルではHV化してモーターによる「電動ターボ」を重ねた「トリプルチャージャー」としています。エンジンの回転数に関わらずにモータートルクで余裕の低速域走行の実現が狙いですね(そうであってほしい!)。

  BMWのPHVユニットがこのボルボのユニットに何らかの影響を受けているのかわかりませんが、BMWもボルボもPHVシステム自体を「政策によって押し付けられた義務」としてではなく、トヨタや三菱のように脅威のモード燃費を誇るためでもなく、「直4ガソリンターボ」は高級車エンジンとして成立するのか?という自らを見つめる「疑問」への解決策として導入・研究していると思うのです。

  つまりボルボやBMWが今後日本でも拡販を目指すであろうPHVとは・・・、トヨタのカムリ、クラウン、IS、GS、RC用の直4のHVと、かなり違う意味を持つクルマであって、HVで主導権を握っていたように見えた日本メーカーへ「捲土重来」を期すカウンターパンチのようなユニットだった!・・・この両者に乗ったときにそう確信できるような出来映えだったならば、その時はコストを掛けて日本のプレミアムカーよりも手頃な価格を実現した彼らの努力を最大限に賞賛したいと思います!!!


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2015年11月17日火曜日

BMW・M2クーペ 「ケイマンGT4を蹴散らす戦闘力?」

  モンスターCセグ(A45AMG、RS3)とピュアスポーツ(ケイマンGT4、エキシージS)の間にはどれくらいの差が存在するのか? そんな中二病な発想で楽しんでいるクルマ馬鹿です。とってもとっても楽しいです。勢い余って買っちゃいそう!・・・ってことはないですけど。純正スポーツカー設計の「911ターボ」と改造乗用車設計の「GT-R」の対決でメーカー同士が予想外に白熱して盛り上がったのはだいぶ昔のことのように感じます。この時にポルシェも日産も相当にムキになって開発競争を繰り広げたからこそ、そのブランド力は今も世界中の熱狂的なクルマ好きの金持ちにまで届いています。

  けどこの対決でポルシェも日産もだいぶヘトヘトになったようで、どちらももう開発競争なんて辞めたいようです。その後もルノーとホンダの「FF最速対決」なんかも盛り上がりました・・・そして無事市販化!どちらも話題性十分!でめでたしめでたしでした。たしかに開発共存は大変な負担でしょうけども、こういった対決を避けるブランドにはち注目も集まらないし「未来は無い!!!」と思います(アクアだってフィットと競争してます!)。マツダもスポーツメーカーとして有名ブランドと肩を並べるつもりなら、とりあえずホンダもスバルも日産もまとめてぶっ飛ばして「日本車最強」を名乗るくらいのウルトラマシンを作ったらいいのでは?

  それにしてもドイツ人のクルマ商売はとってもズル賢いです。なにもディーゼルエンジンでしくじった某メーカーのことを言っているわけではないです。「911ターボ」vs「GT-R」みたいな究極の競争は割が合わないので、ライバル同士が口裏を合わせて、適当なスペックのクルマ同士を競わせて、注目を集めるみたいなことをやっています(裏では某サプライヤーが暗躍?)。・・・そして冒頭にあるような、無邪気な日本の中二病オッサンを巻き込んでいくような、「開発プロレス」が堂々とプロモーションされています。どちらの陣営も日本価格はだいたい600~800万円くらいの価格帯で、各メーカーが「スポーツカー要素満載」のオシャレでクールなスペックしかも扱いやすいサイズで、まだまだ中流が多い日本の金持ってる世代を狙っています。

  そんな裏事情は十分にわかっていても、スバルやホンダのスポーツモデルを上回るスペックですから十分に「特別」なクルマですし、インテリアもエクステリアもさすがの出来映えで、とにかく「説得力」があります。さらにとても扱いやすいサイズなので日本のドライブコースをどこでも好きなだけ堪能できますし、サーキットにだって余裕で参戦できます。この問答無用の使い道の広さを考えると「安い」気も・・・!しかも都内のコインパーキングだって余裕で停められます。一方で2000万円くらいするE63AMGやアルピナB6なんかを頑張って所有したとしても、実際に走れる場面は限られてきますし、基本的にはVIPカーの「上位互換車」くらいの用途しかありません。これらは走りを楽しむというよりは、いい格好したい人のクルマなのかな・・・。

  メルセデスが大幅にデザイン変更した現行のAクラスを発売した時に、真っ先に日本に持ってきたのが「A45AMG」でした。当時は700万円でAMGが買える!というのが呼び水になったようですが、これ休日の都内(環7あたり)を走っていると、かなりよく見かけるんですよ。けっこうブレーキの性能もいいので安心なようで、ちょっとスペースが出来ると自慢の加速を炸裂させています。これがAMG最速のE63だと、ヘビー級ですから同じようなヤンチャな運転はまずできません(やる人はいるけど)。E63だとせいぜい深夜の第三京浜やR246でノロい国産車(シ◯ビア、ア◯テッツァなど)をブチ抜いて楽しむくらいですかね。今はすっかり「A45AMG」のような軽さ(1500kg)とハイスペック(360ps)を備えたランエボのようなドイツ車が幅を利かせる御時世みたいです。

  A45AMG、RS3、TT-RS(現行は未発表)といった改造乗用車派はいずれもFFベースのAWD車です。一方でピュアスポーツ組のケイマンGT4やエキシージSは後輪駆動(RWD)です。面白いことに両者は出没するコースや時間帯が見事に異なります。天気の良い休日の昼間に長野や群馬の自然豊かなワインディングコースで見かけるのは、ケイマンやエキシージSが圧倒的に多いです。一方で改造乗用車派は、もっとアーバンな地域に出没します。自動車専用道路が多くなってきた都心部に直結する主要国道であるとか、環7、環8、湾岸線や第三京浜が多いです。

  独りで改造乗用車(A45AMG)とピュアスポーツ(ケイマンS)を2台持ちして、買い物や都心の散策にはA45AMGを、休日のドライブにはケイマンSを使い分けるといった律儀な人がもしいるとしたら、最高にオシャレだと思います。「A45」に乗る時は気軽に街中に出て行けて、かつデパートのブランド売り場にも出入りできるような服装をしていて、「ケイマンS」に乗る時は、ちょっと過激でそのまま電車に乗るのが躊躇われるほどの個性的なドライビングファッションに身を固めていてほしいです(つなぎ、アーミー、乗馬スタイル?)。

  新車で買ったら2台で1600万円! 中古で上手くやりくりすれば800万円くらいで済むでしょうが、やはり輸入車のハイスペックモデルは相当な維持費を覚悟しなければなりませんから、年収2000万円以上はないとツライですね。そこで「A45AMG」のユーティリティと「ケイマンS/GT4」の官能をどっちも備えた気の利いたクルマをどこか作ってくれませんか?というわけです。そんな声が日本からはるばる届いたのか、あのBMWがいよいよ「AMG」も「ポルシェ」も「アウディ」まとめて相手にしちゃいます!といった主旨の「M2クーペ」がいよいよ本国で発売されたようです。・・・BMさん!これを日本で売らない手はないですよ!

  案外に後ろの席も人が乗れてしまう!という評判の2シリーズクーペがベースですから、ユーティリティもまずまずで、トランクあるから買い物も余裕! そして0-100km/hのタイムもケイマンGT4の4,4秒を上回る4.3秒のFR最速レベルだそうで・・・(M4は4.1秒)。とりあえずスペックでも官能性でも特別にチューンされた直6ターボ(370ps)ならばこのクラスでは無敵ですね。もちろんケイマンGT4のようにMTモデルもあります! そして2ペダルはパフォーマンス重視の7DCTなので、一般庶民が乗る南アフリカ製ベンベの「しょんべん8AT」なんて使ってないです。ちなみにエクステリアも一目でわかる特製フロントバンパーで十分に差別化されています。

  いや〜久々にBMWが「貴族趣味」なクルマを出してきてくれました。M5/M6なんてもはや「ビジネス・スポーツカー」ですから、怪しげな格好して乗れるクルマじゃないです。とりあえず乗る時はいつも上等なジャケット(10万くらい)を着て運転するしかないです。なんか堅苦しいくて幻滅してしまいます・・・。あくまで私の感覚に過ぎないのかもしれないですが、一般庶民がなかなかできない格好して遊び回ることこそが「貴族趣味」だと思うんですよね。上等なジャケットなんて誰でもボーナス叩けば買えますし、誰でもそこそこに似合って使い回せるので逆にコスパが良かったりしますが、そんなのは一般庶民の安易な趣味に過ぎないです。使い回しの上等なジャケットって「センスが無いヤツ」のトレードマークじゃないですか?(もちろんそれを着なきゃいけない時もあるわけですが・・・)

  BMW・M2はこのブランドのラインナップには珍しく、「他人と違う服装」を目指す趣味の人を広く受け入れてくれる懐の深さを感じます。上下ジャージ、レーシングスーツ、全身タイツ、パジャマ、着ぐるみ・・・なんでも挑んでみろ!って言ってくれているようです。ケイマン、ザ・ビートル、フィアット500、ミニ・・・の列に並ぶBMW車。なんかとってもいい感じです!!! 直6ターボが載ってるからリアルBMWだ!と粋がるわけじゃないですけど、もちろん大きなポイントです。趣味ってあくまで等身大でやるものですよね。日本の若者が必死で働いて頑張れば、800万円くらいのクルマを手に入れてもいいじゃないですか!業界人か裏社会の人しか買わないような2000万円もするBMWがベントレーと張り合っているのがいかに不健全だったと・・・ブランド自身が気がついてくれればいいですね。

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2015年11月2日月曜日

BMW118i 「このクルマをどうする?BMWの分岐点?」

  BMWのフラッグシップモデル「7シリーズ」が新たにフルモデルチェンジしました。何が変わったの?というツッコミはさておき、もはやこのクルマは映画のヒーローが乗り回すようなワイルドな7シリーズからは遠く離れてしまった感があります。かつての7シリーズのようなBMWを象徴するドライバーズカーの地位は、今では「i8」が担っているようです(映画で使うならこのクルマだろうな・・・)。街中で見ていても週末に颯爽と走らせる非日常なラグジュアリーの「プライベートGTカー」として、「ベントレー・コンチネンタルGT」や「マセラティ・グランツーリズモ」のような使い方ができるBMWのモデルは「i8」か「6シリーズ」でしょうか・・・(6シリーズはメタボだ)。

  しかし街中でi8や6シリーズを見かけても何だかアツくなるものがない・・・そもそもBMWにこの種のクルマは望んでいない!!!という想いが沸々と渦巻いてないですか? 2000万円をクルマに使うことができるなら他のブランドから選びますから!というと失礼かもしれないですが、BMWには全ての自動車メーカーの範として、操安性などの技術の高さが光る身近なブランドであってほしいです。「身近」というのは、同クラスの日本車(レクサス以外)+100万円程度の価格に抑えてあるくらいでしょうか。その水準に収まった価格で登場した3シリーズのディーゼルは人気になりましたが、今回は1シリーズからもなかなか期待できそうなグレードが登場してきたようです。

  1シリーズ、3シリーズ、5シリーズ、7シリーズと大まかに分けて4種類に分けられているBMWのラインナップですが、日本での使い道で「長距離用」と「短距離用」に大別すると、困ったことにそれぞれにすんなりとハマるクルマがあまり見当たらないです。まず長距離用に関しては直4のディーゼルユニットが用意されているわけですが、これを5シリーズに使うにはやや非力で振動面でも物足りないですし、3シリーズに使うとしたら今度はエンジンではなくボディサイズ(4635mm)がツアラーとして物足りません。5ナンバーサイズの全長(4.7m以下)だと、居住性という点でどうも長距離用としての適性は低いです。3シリーズをベースにホイールベースを伸ばした「GT」というグレードがあって、このモデルだけが現行のBMWでは長距離車として適格だと思われます。

  一方で短距離を楽しむモデルとなると「Z4」あるいは「M235i」「M135i」なんですが、どれも価格が・・・快適装備が必要な長距離車よりも高く設定されています!これでは残念ながらお買い得感は皆無です(単なる趣味のクルマ!)。もっとシンプル(長距離車ほど装備はいらない!)でかつドライビングが楽しめるクルマが欲しいですね。そこでFRシャシーの1シリーズです。このクルマはボデーから用途を考えると、お買い物やお迎え用といった短距離のニーズしか想像できませんから、やはり余計なものを削ぎ落して(ナビも要らない!)シンプルに運転が楽しめるクルマにした方がいいです。とりあえず8速ATなんて重装備が不要!6ATあるいは6MTの方がエンジンとボデーの良さを感じるにはベターです。

  日本に入ってきているモデルはトヨタ車のようにバネレートを下げてフニャフニャな足で乗り心地を柔らかくしていますが、期待したいのはBMW本来の固めのアシでフットワークの良さとハンドリングの良さを感じられるモデルであってほしいです。1シリーズのメインユーザーには女性や老人が想定されているのでしょうか?・・・というステレオタイプで短絡的なマーケティングではダメですよ! 実際に街中で見ていると女性や老人の方が固いアシのクルマを平気で乗りこなしているケースが目立ちます。つまりフニャフニャのアシのコンパクトカーを好むのは、クルマの運転に興味がないオッサンだったりします(オッサンの女性&老人化!これがBMWマーケティングの肝か?)。

  オッサンなのにジュリエッタ(ゴルフ、アクセラ、インプレッサ、オーリス、V40、Aクラス、C4、DS4、308)!みたいなヤツが増えててキモい!!!!!!!!なんて個人的な嫌悪感はちょっと封印しておきましょう。Cセグ車全体に言えることですが、各ブランドがちょっとでも利益率を上げて売りたい!という下心見え見えの進化をした結果、非常にクルマの価値がわかりづらくなっています。メディアは激戦区だと煽っていますが、蓋を開けてみると・・・ゴルフとアクセラの低調な争いが続いています(ゴルフは輸入車にしては売れてますけど)。価格の割に所有してもあまりうれしくないクルマ達。とりあえず高級車の目立つけど低コストな装備を盛り込んでおこう!という姿勢がダメだなあ・・・。

  「もっと素のモデルがあってもいいのでは?」とはいろいろな人が言ってますが、さらに所有欲を減退させるかのようなガリガリでヘルシーなダウンサイジングばかりが先行していては、「美味しい」乗り味なんて期待できません。他の装備カットしてでも、インプレッサのボデーにレヴォーグのユニットのターボユニットを載せてしまおう!みたいな「色気」があのスバルですら出てこない(やっと過給HVが出ましたけど)。そんな痒い所にまったく手が届かなくなった日本のCセグ市場に一石を投じたのが・・・フォードの新型フォーカスでしょうか。1.5L直4エコブースト(180ps)というフォード自慢のユニットがいよいよ日本でも発売されますが、これぞインプレッサのボデーにレヴォーグのエンジン!(=ボルボV40)

  このフォードのエコブースト・エンジンがFRシャシーの1シリーズに載ったらさぞかし楽しいだろうな・・・。ホンダも新型シビック(typeRではないモデル)に、これと同等の1.5Lターボを用意しているようで、BMWも対抗するためには同じようなスペックの1.5Lエンジンが必要になるとは思いますが、フォードとホンダに比べたらBMWなんて「中小企業」ですから体力勝負ではちょっと分が悪いようです。それでもフォーカスよりも安く買える「118i」に積まれている1.5L直3ターボ(136ps)も、これはこれで素朴でいいと思います。欲を言えば1シリーズのボディとシャシーを軽量化して、1300kgくらいに収めてくれればさらにいいのですが・・・(ミニ・クーパーに乗ってろ!とか言われそう)。

  単純に「速さ」を追求するならば、さらに小さいサイズ(Bセグ)のフィットRSやスイフトスポーツがあるわけですが、1シリーズのようなCセグならば、5ナンバーよりも一回り広いトレッドが使えるので、後輪に配備されたマルチリンクから粘りと安心感のあるハンドリングによって、高速域での走りの安心感が大きく変わってきます。高速をオラオラで走ったときに、怖いのがBセグで怖くないのがCセグ?なので、気ままに自動車専用道路走ったりするならやっぱりCセグがいいですね。もっともマルチリンクのリアでは走りがつまらない!というラディカルな意見もありますけど。

  BMWにそのつもりがあるかどうかわかりませんが、まだまだ1シリーズは改良の余地が多い、いやまだ何も始まっていない「原石」のようなモデルに思います。このまま安易にミニを共通化(FF化)を図っていくのか?それともBMWブランドの命運を握るモデルとして独自路線を保つのか? 「カローラ」が例としてふさわしいのかわかりませんが、1シリーズもカローラのように経済的負担をあまり感じずに、「ブランド」といった曖昧で「剥げやすい」付加価値(Cセグでは意味ない)ではなく、扱いやすさという「道具感」の良さで勝負してほしいです!!!とりあえず今回は円安局面にも関わらず再び200万円台に突入したということで、そんな「望ましいBMW」が今後展開されそうな予感もあります。

  「カローラなんて安物!」・・・そう思っているのは日本人だけですね。確かにクラウンやフーガといった高級車と比べれば「安物」かもしれないですけど、Cセグ同士で冷静に比べたら・・・シャシー・足回り・インテリア装備の使いやすさ!どれをとってもやはり超一流です。アクセラ、インプレッサ、ゴルフといったこのクラスの猛者と比べても、全然負けてない!(好みの問題はあるでしょうけど)。

  先代までのカローラの中古車だったり、北米カローラのシャシーにプリウスのユニット載せたレクサスCT200hに乗ればその実力はよくわかります。現行のカローラはBセグ化してしまいましたけど、それでもゴルフと比べて「負けている!」という印象はありません。あらゆる路面で乗り心地を下げずに走るという意味ではカローラは今でもゴルフを上回っています(もちろんアクセラもインプレッサも)。

  1シリーズもクラス内での評価はかなり微妙です。ゴルフやアクセラのユーザーから1シリーズがちょっと馬鹿にされるのは、Cセグのスタンダードである「カローラ」的なお約束が守られていない部分が大きく、やはり完成度の低さがあれこれ目立ってしまうからです。しかしトヨタとBMWが今後一緒になってCセグ車を開発すれば、クラスの頂点を狙える1シリーズなど・・・いろいろ期待できそうですね。

  軽量化という大きなメリットがありますから、1シリーズもいっそのことFF化してしまえばいいと思います。ちなみに現行カローラは1.5Lモデルに5MT車があって、これがマツダもスズキもびっくりなほどに、軽量化もしっかりできています(ヴィッツのMTモデルと車重差はほとんどない!)。ここに1シリーズにとっての大切なヒントがあるような気がしてなりません。まずは軽量化とMTの日本導入から頑張ってほしいですね。


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↓M2は日本にもやってくるの?


  

  

  

  

2015年7月12日日曜日

BMW1シリーズ vs シトロエンDS4 「価格改定でガチンコ」

  国産・輸入問わずですが、Cセグ車がどうやらあまり売れていないみたいです。いまどきCセグハッチバックをファミリーカーにするなんて変わった趣味の人々(センス無い)は、さすがにほぼ絶滅したようです。近所で最近のCセグ車を見る限りではユーザーの7割が老夫婦、2割が奥様専用車・・・車種は①ゴルフ②インプ③1シリーズの順番で多いように感じます、その次にAクラス、アクセラといったところが人気のようです。その中で30~50歳代の男性(現役世代)に限定すると圧倒的に1シリーズが選ばれているように感じます。このクルマはどうやら、なんとなくライバル車に比べて男性的なイメージを醸すようで、ブランドの最廉価車ながらも、予想外にBMWらしさを発信しているように思います。

  Cセグ内で圧倒的な男性人気を誇る1シリーズですが、やはりというかそういう男性的なワイルドさに憧れて、大型バイクを転がしてそうなアクティブな女性にも好まれているようです。有名な高級住宅地で1シリーズ乗っている人はほぼこのような印象の女性ですね。かなり勝手な想像ですが、「1シリーズ=大型バイク」みたいな受け取られ方で、ファッションアイテムとして独自の地位を確立しているようです。確かに1シリーズはむやみに高級感を出そうとしていない風情はとても好印象で、となりに5シリーズが来る事に怯える心配さえ無ければ、なかなか有能なクルマと言えそうです。

  ゴルフ、A3、Aクラス、308、ジュリエッタ、インプレッサ、アクセラといったいかにも老人とオバさんしか買わない(であろう)Cセグは、とりあえず現役世代の男性は完全無視しておいた方が良さそうです。これ以外のCセグ車で1シリーズのような独特の地位を築いている、もしくはそういった素養を持ち合わせているマイナー車はないか?と探してみると、1シリーズに対峙できる唯一のモデルと思われるのが、「シトロエンDS4」ではないかという気がします。こちらは洒脱なカジュアルウェアに身を包んだオフモードのオッサンが、スネを露出したオシャレでラフな格好で運転してそうなクルマです。

  イタリアやフランスのライフスタイルをそのまま体現したようなクルマということで、イタフラ車には根強い人気があるようです。PSA、フィアット、ルノーの3大グループが復調気味で、再び日本での活躍を期待したいところですが、現行モデルを見ると、そんなイタフラな要素はすっかり失ってゴルフのコピー車みたいになってしまったプジョー308に、その逆でゴテゴテでしつこすぎるデザインに食傷気味であまりオシャレを感じないジュリエッタなどなどとうもイマイチでイメージ通りではありません。ハッキリ言ってしまうと全くの不作続きのイタフラCセグの中でオシャレを主張できる唯一のクルマが「シトロエンDS4」だと思います。

  この春に1シリーズもDS4もどちらも価格が改変されまして、円安基調にも関わらずCセグの苦境を如実に示すかのように値下げ(価格是正?)されていて、以前に比べていくらか買いやすくはなってきた感があります。どちらも1.6Lターボを基調にしていて、というよりこれはBMWとPSAが共同開発したエンジンなので、縦置き(FR用)と横置き(FF用)の違いこそあれども、ボア×ストロークのサイズからも同じエンジンと言って差し支えないと思います。

  いくらか差異がある点としては、元々が横置きの前方吸気/後方排気を想定したエンジンのようで(PSAとミニ用)、1シリーズ用の縦置きでは吸気と排気が左右に位置してしまい、どうやら過給で出力を上げるのがやや難しいようです。DS4の最大出力が165psなのに対し、118iが136psで120iが177psとBMWの意地で上回っていますがその差はほんのわずかです。ちなみにちょっと前までDS4には「スポーツシック」というMT専用で200psを出すバージョンもありました。

  価格帯で見ると「118iスポーツ」と「DS4」がほぼイーブンで、走りに関するハード面では、「ハンドリングの1シリーズ」と「エンジンパワーのDS4」とざっくりした特徴が見られます。どちらも1世代前のモデルは右ハンドル車のペダル、ステアリングとシートの位置関係にかなりの難があるとされてきました。しかし今ではゴルフや日本勢(インプ、アクセラ、オーリス)と比べても、ほとんど遜色ないものへと改良されたようでで、そういった面での心配もほぼ無くなっていて、とくに目くじらを立てるほどの違和感はありません。

  2013年に輸入ブランドのCセグが大挙して日本で発売されました。しかもターボ過給を使い分けて、多くのグレード展開をするので、スペックと価格帯が大きく入り乱れていて非常にわかりづらくなっています。見事な広告戦略?で日本勢を押し退けて良く売れたゴルフの出力を基準にすると大まかに3グループに分類されます。ゴルフで「TSI」というグレード名が付く1,2~1.4Lモデルと同等で、最高出力が〜140ps程度のもので、主に中国市場向けに開発されているものが「ベースCセグ」です。150ps~220psくらいの余裕のある出力を誇り高速道路も楽々にこなせるゴルフGTIに匹敵する性能で、主にアメリカ市場への参入を想定して開発されたDセグ以上の上級車用ユニットを載せているのが「アッパーCセグ」。さらには出力面でポルシェのスポーツカーにも十分に対抗出来る超高出力ユニットを積んでいる「スペシャルCセグ」の3グループです。

  BMWでいうと、136psの118iが「ベースCセグ」、177psの120iが「アッパーCセグ」、326psのハイパワーを誇るM135iが「スペシャルCセグ」に相当します。それぞれのグレードが想定されているのは、118iがお買い物や子どもの送迎用のセカンドカー、120iが高速利用を想定した独身世帯向け、そしてM135iこそはポルシェケイマンの走りとパッケージ面での実用性を兼ね備えた「BMWスペシャル」といったところでしょうか。

  一方のシトロエンDS4は?というと、お買い物&子ども送迎に関してはDS3が設定されているので、「ベースCセグ」の部分は大胆にカットしています。DS4は「アッパーDセグ」のみに集中しています。その実力をあれこれ試してみると、まずFFらしく静粛性と直進安定性という点で120iを着実に上回っていますし、内外装のデザインもBMWを相手に十分に優位に立てる完成度です。さらにドイツ車のささくれ立った乗り味とは一線を画すような「シトロエンフィール」は、一度試乗してみると「ぜひこの乗り味にお金を払いたい!」という人も多いと思います。ちなみにシトロエンC5に現在も使われている有名な「ハイドロニューマティック」式サスが使われているわけではなく、一般的なコイルバネのサスとダンパーそしてバンプストッパーだけでこの乗り味を実現しています。

  独身男性が知り合いの異性を自分のクルマに招くとしたら、1シリーズとDS4のどちらが総合的に良いのか? おそらくブランドのネームバリューに関しては、どちらも同じくらいに「へぇ〜!すごいね〜!」くらいのことは思ってもらえると思います(異性のタイプにもよりますけど)。内装に関してもどちらもきちんと清潔にしておけば、ほぼ確実に喜んでもらえるでしょうし、2人乗りならとくに狭いということもないでしょう。さらに一歩進んだ装備を!ということであれば、ちょっとお値段が張るのですが、DS4の純正オプションに用意されている「デザイナーズ・レザーシート」を奮発すれば、1シリーズからリードを奪うこともできます。このシートが付いてれば、「なぜシトロエンなんだろう?」という疑問も自明になるのでは?と思いますよ。

  以前(2011年頃)のシトロエン車は、最大トルクが20kg・mを超えるモデルは容量の問題からミッションがMTに限定され、それ以下の非力なモデルには相当に酷い4速ATが使われていました。3ペダルMTを上手く操作すればいい話ですが、熟成度があまりに低過ぎて日本を走るレベルになかった4速AT車は、走り出した瞬間からBMWが圧勝!の判定が下るくらいの大きな格差がありました。しかし経営再建への不退転の決意で新たに歩み出したシトロエン渾身の「DSシリーズ」の発売とともに、自社開発の4速ATを潔く諦め、トヨタ系列のアイシンAW製6速ATを新たに採用し、ミッション性能でも一気にBMWと遜色ない水準まで引き上げて問題を見事に解決しました。ちなみにBMWがミニや2シリーズAツアラーなどで使う横置きエンジン用ミッションは6速も8速もアイシンAW製です(1シリーズの縦置き用はZF製8速AT)。

  もともと「ちゃんとしていた」BMWに対し、シトロエンが日本で使える水準にまで一気に完成度を引き上げてきたことで、その大き過ぎた距離を見事に縮めたと言えます。さらにもともとCセグを主戦場としてきたシトロエンですから、小型車の足回りに関するノウハウにおいてはおそらくBMWを軽く上回りますし、スタイリングに関する実績や経験値も断然に上です。日本勢との戦いを想定して、ロール剛性を諦めてカローラのようなフニャフニャの足になっている1シリーズに対し、足回りのセッティングに自信があるシトロエンは、ロール剛性を高く保ったままで見事に乗り味を確保しています。ボルボやマツダに近い味付けという印象も受けますが、現実にドイツ車よりも数段に乗り心地がいいです。ということで、現行の1シリーズとDS4を比べるならば、DS4を選択したいかな?という気がします!

  近々ですが1シリーズには大改変があるようで、いよいよFRが終わりとなりFFモデルへと移行することが決定的なようです。それに伴いエンジンも1.5L直3と、2.0L直4の2本立てへと変わるため、現行の1.6Lターボも廃止される見通しです。FFで1.6Lターボでアイシン6ATまで同じ!なんていう1シリーズとDS4の大きなニアミスはどうやら無さそうです。

  そもそもFRで1シリーズを作り続けてきたBMWの狙いは、M135iのようなハイパワーユニットを小型ボディに押し込んでポルシェに対抗することにありました。しかし2シリーズクーペの登場で、FRコンパクトの後継は確保されているようで、今後は2シリーズクーペに、4ドアグランクーペや、ワゴンといったボディタイプが追加されて、現行の1シリーズの「アッパーCセグ」や「スペシャルCセグ」の顧客を受け継いでいくことになるようです。結論としては「アッパーCセグ」ならDS4で「スペシャルCセグ」ならM135iがベストな選択でしょうか。もちろん「ワイルド」と「クール」で大きく方向性が分かれる外装の好みが最大の分岐点かもしれないですが・・・。


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2015年6月3日水曜日

BMW1シリーズ・MC 「外見はゴルフ、中身はポルシェ・ケイマン!」

  俗に「羊の皮を被った狼」と形容される高性能車は、日本では今も昔も根強く好まれていると思います。ホンダやマツダなど西日本に本拠があるメーカーはやたらと派手な高性能車を作る傾向にある一方で、東日本のメーカーはスバル・三菱・日産には地味なエクステリアで高性能!というモデルを作ってきました。歴代のエボやインプのように巨大なリアスポイラーが付いていても「羊の皮を被った」になるのかよくわかりませんが、富士重工や三菱のファンは、ある種の哲学を全うしてきたこれらのブランドに深い愛着を持ち続けてきました。見た目はごくごく一般的なスモールカー(Cセグ車)なのだけれども、エンジン出力は300ps以上でその走りはCセグサイズのスポーツカーの頂点を極めるポルシェ・ケイマン/ボクスターをも凌ぐ・・・そんなクルマへの憧れは今もなお続いています。

  スバルや三菱は「300psのスモールカー」という設計を成立させるためにAWDが必須という結論ありきで開発を進めてきました。誤解を恐れずに「日本発」と表現してしまいますが、どちらもその人気は国内にとどまらず、WRCでの活躍を背景に自動車先進国が集まる欧州でも高い評価を受けました。そもそもバブル期に作られた日本のスポーツカーは軒並み絶賛され、ホンダNSX、S2000、インテグラtypeR、シビックtypeR、マツダRX-7、トヨタMR-S、日産240SX、スカイラインGT-Rなど全方向的に活躍モデルがありました。その中でも欧州メーカーには技術面でなかなか真似できなものが、エボとインプの「AWD&ターボ」というストリートで圧倒的な戦闘力を発揮するタイプでした。

  「インプレッサSTI」と「ランエボ」に対抗できるだけのAWDシステムを使ってスポーティに仕上げた欧州ブランドは2001年の段階ではアウディだけで、それもDセグのA4アバントをベースとした1800mmというワイド仕様で、余裕のあるシャシーを使って6気筒エンジンを使うというものでした。単純にV6ターボで380psというスペックは当時は欧州にも正規輸入が行われていたスカイラインGT-Rに匹敵するかなり強烈な直線番長モデルでした。たしかに見た目はただのワゴンでまさに「羊の皮を被った狼」でしたが、日本での販売価格はおよそ1000万円にもなっていて、これはインプやエボの3倍近い価格ですから、「羊」じゃなくて「シマウマ」くらいだと思います。しかしこのアウディ「RS4アバント」から日本式(エボ&インプ)を模した高性能スモールカー(ジャパンスポーツとか名付けたい!)の開発が欧州メーカーの間でも盛んになり、さらにターボ技術が欧州車の間で広まったこともあり、アウディ以外のメーカーからも次々と発売されるようになりました。

  スバルと三菱が大切に育ててきた「羊の皮を被った狼」的なジャンルですが、残念なことに現在では完全に欧州メーカーに乗っ取られてしまった感があります。今ではこのジャンルを代表するモデルとして語られるのは、「ゴルフR」「メルセデスA45AMG」といった富士重工&三菱を踏襲したAWDタイプのものと、FRシャシーを生かしたBMWの「M135i」がそれぞれに妙味がある価格で販売されています。RS4アバントが1000万円した時代から10年以上が経過して、今ではゴルフRやM135iならば600万円前後まで乗り出し価格が下がっています。これを安いと見るか高いと見るかは意見が分かれるところでしょうけど。

  0-100km/hの加速が公式で4.9秒にまで引き上げられた、ビッグマイナー後の「M135i」の狙いはいよいよ、ちょっと大げさかもしれないですが、「ポルシェを猟るハッチバック」への大いなる脱皮にあるようです。今回は200万円台まで本体価格を下げたベースグレードを投入し、若年層の取り込みを図っているようで、ハイスペックなトップグレードを広告塔にして、ベースモデルを大ヒットさせるという戦略は、バブル期のシビックや日産パルサーを彷彿させます(といってもドイツブランドの定番の戦略になりつつありますが・・・)。

  BMWが日本の若者の関心を再びクルマへと向けるような展開をしている?かどうかはわかりませんが、BMWが作ればEVもディーゼルも注目されるようになってその力をまざまざと見せつけたのは間違いないです。相変わらずの偉大なブランド力と熱心なファンを維持する理由は、下世話なプロモーションではなく、クルマ作りにおいて常に高いアベレージを達成してくる姿勢は今も素晴らしいと思います。日産、ホンダ、マツダといった技術自慢の日本メーカーが続々とBMWのモデルを名指しでベンチマークしてきます。日本メーカーの技術力を前面に打ち出した「飛び道具」主義に対して、BMWがやや劣勢に見えることもあるのですが、雑誌の企画などで複数のメーカーのモデルを乗り比べて、なんだかんだで総合的に高得点を獲るのがBMW車だったりします。これって結構素晴らしいことじゃないですか。

  日産もマツダもホンダも国内市場では大きな影響力が発揮できないポジションに甘んじています。いずれも新興国向けモデルの拡充を図って将来の基盤を作ろうとしていますが、日本でおなじみの中型モデルは日本でも欧州でも大きな進展は見込めず、次世代の展開は全く見えてこない状況です。付加価値の高い中型車が生き残るためには、主要市場で「BMWに勝つ」ことが必須で、どうしても「飛び道具」を頼みにした開発になってしまう実情があります。しばしば日本メーカーの継続性の無さがBMWのようなブランド構築を阻害していると言われます。確かに日産の直6は消え、ホンダの自然吸気Vテックもマツダのロータリーも完全に引退モードになっています。

  BMWもまたVWグループによって本国ドイツから追い出され気味であり、自慢のマルチシリンダーを引っさげて「最後の楽園」である北米で確固たる地盤を確保しようと奮闘しています。VWゴルフが全く相手にされていないように、欧州のクルマ文化が全く通用しない中で、BMWらしさで独自の市場を築こうとする「攻めの姿勢」を日産、ホンダ、マツダも見習ってほしいものです。たしかにアメリカでは、日本流の「羊の皮を被った狼」は全く人気がないようで、1シリーズそのものがラインナップすらされていません。しかしBMWが日本の為にわざわざ右ハンドルで作ってくれている、しかも日本車への深いリスペクトが感じられるこのモデルを、マイナーチェンジでさらに大きく進化させたBMWに、日本の自動車ファンとして最敬礼の気持ちでいっぱいです。ぜひ皆様も一度お試しください。

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2015年3月28日土曜日

BMW2シリーズ・カブリオレ「機は熟した?日本でもオープンカー文化が・・・」

  マツダ・ロードスターの価格発表に続き、ホンダが満を持して投入するS660もプロトタイプが登場したようで、とりあえず後先考えずに「屋根なし」を買ってしまおうみたいな機運が盛り上がっているような気がします。当然のことながらマツダもホンダも大手一般メディアへの情報の「ねじ込み」に躍起になっているようで、クルマのこととは関係なしに見ていた報道メディアで、突然に「ロードスターの喜び!」とか「S660は何が凄いのか?」みたいな記事が出てきます。どちらのメーカーもまだまだ天井知らずな日経平均がそれなりに追い風になるであろう!という楽観的な予測もあるのかもしれませんが、そんな緩い機運にまったく甘えることなく、どちらも「最善を尽くした」気合いのモデルでスポーツカー・ユーザーへのアピールももちろん抜かりはないでしょうが、この両者のガチンコ対決の行方は・・・。

  「本物」が選ばれる時代の商品設計というのはやはり難しいもので、最初に基本設計ができてしまってから、明確に商品力が弱いということになると、もはや小手先の販売力だけではどうにもならなくなってしまいます。すでに発売されているダイハツ・コペンも簡単に外板が交換できるという画期的な機構を盛り込んで、リトラクタブルな樹脂性のハードトップで使い勝手の良さをアピールしてきました、そしてトヨタグループの一角を担う有望株ダイハツの販売力をもってしても、やはりリアクションは案外でした。結局のところなによりも趣味性の高いクルマにユーザーが求める要素とは、もっともっと本質的な「欲望」に忠実な部分なのだと思います。マツダが突き詰めるライトウエイトスポーツの極地や、ホンダが仕掛けるもっともお手軽なミッドシップにも「所有欲」を十分にくすぐるだけのインパクトはあるでしょうが、もっと単純で分り易く「ブランド力」で訴えかけるようなモデルの方が、まだまだ結果は出し易いかもしれません。そんなモデルが突如として日本発売を決行してきました。

  今なおスポーティかつ上質なブランドとして高いステータスを放つBMWから、新たに「2シリーズ・カブリオレ」というオープン&2+2シーターのFRモデルが発売されました。価格は520万円〜という設定で、先代モデルとなる「1シリーズ・カブリオレ」よりも多少は割高になっていますが、サイズは完全に一回り大きくなっていて、ラグジュアリーカーとしてお金を払っても良いかも?と思えるパッケージになっています。消費税増税や円安・安全装備追加によるブランド全体の価格上昇もあり、同じエンジンを積む3シリーズ(実質506万〜)と比較してもほぼ同等という意味では、先代モデルと立ち位置はほぼ同じで「値上げ感」はあまりないですし、車格がやや上がったことを考えればお買い得とも言えます。BMWからは既にオープンルーフのモデルとしてZ4がラインナップされていますが、完全2シーターのZ4よりも、いくらか使い勝手に融通がきき、さらにZ4のやや大胆なエクステリアよりも控えめで、BMWらしい小型でも品格のあるスタイルはおそらく日本のユーザーの感性にもハマりそうな気がします。価格自体はZ4とはほぼ同等です。

  BMWの購入を検討している人にとって、3シリーズでは「ややありきたり」だなと感じていて踏み切れないことも多いと思います。そこで変化球として派生モデルとあれこれと検討するのですが、完全2シーターのZ4には踏み込めず、その一方で価格面では実はお得な4シリーズ(実質517万円〜)がなかなかの支持を集めているようで。都内で見かけることが多くなりました。このクルマはワイド&ローなので遠目では「5シリ?」と見まごう存在感が実際にあります。ほかにも4ドア化した「4シリーズ・グランクーペ」がありますが、こちらは実質565万円〜と割高感がネックなようで、まだまだ少ないですね。さらに4シリーズには電動メタルルーフを備えた「4シリーズ・カブリオレ」がありますが、こちらは6気筒モデルだけの設定で価格は一気に900万円に跳ね上がります。

  結局のところ「2」も「3」も「4」も後席の居住性がいまいちなのは同じですし、ほぼ前席だけを使うクルマとして割り切りという意味では同じジャンルのクルマといえます。そしてベースグレードに使われるN20Bエンジン「20B」型(184ps)の中で選択するとするならば、見栄えがする程度に「小型」のボディタイプがいいのではないか?という気もします。「軽量化」をやたらと唱える最近のBMWですが、そもそも「前後重量配分50:50」を掲げる(固執する)メーカーにとっては自分の首を絞めているようなものです。日産のようなハイパワーユニットの開発はやらないで、なんとか1600kgを下回る程度にまで重量を抑えてますが、過給器付きで184psでは「ブヒブヒ・プレミアム」の汚名は逃れられません。N20B20BのATモデルとしては異例の1400kg台を誇る2シリーズクーペ(220i)でないとなかなか軽快さを感じににくいのは事実で、6気筒ターボになると今度は鼻先の重さから日本の峠ではやや使いにくいという印象もあり、「結局BMWって何?」というシラケた状態になってます。BMWのファン以外では・・・。

  BMWはもう「i3」と「2クーペ」だけ売っていればいいんじゃないですかね? SUVとかもう別ブランドでやってくれればいいのに・・・。1シリと2アクティブはミニブランドに移して、高級セダンは全部アルピナに集約しておけばいいし。何がいいたいかというと、ネッツみたいな何でも屋にはなって欲しくないということです。あとは「真面目」に設計したクルマだけを売ってほしいです。なんで4気筒の420iよりも、6気筒の「M4」の方が50kgも軽いのか?ってところだけでも、どれだけのテンションで420iが作られているかが分ると思うんです。「M4」に使われた軽量化素材はトヨタがプリウスのための莫大な資金によって開発されています。おそらくトヨタとの取り決めで南アフリカにある現地の下請け工場での生産には使用出来ないとされているのではないか?という気がします。トヨタが長年プリウスを全て国内生産にしてきたことと大いに関連があるような・・・。

  今回登場した「2シリ・カブリオレ」がそれではBMWにとってどれだけやる気があるクルマなのか? あんまり自信はないですけど、少なくとも「目的意識」がハッキリしている分、いろいろな人にオススメしたいクルマではあります。N20B20Bエンジンを美味しく使う1510kgまで抑えられた車重はZ4とほとんど変わりません。ゆっくり走るならば184psで十分なのですが、そんなドライブを楽しむためのオープントップです。そしてZ4はあまりにもスタイリングが本気すぎるので、そういう使い方にはちょっと馴染まないとは思いますが・・・。この2台は「座席の数」「ルーフの種類」そして「リアサスの形状」など表面的あるいはスペック的な差異はいろいろあるので、あとは勝手に好きな方選んでくれればいいのでは? まあどちらを選んでもマツダ・ロードスターのようなスポーツ!とはいかないですけど。

  2+2の輸入車オープンとなると「アウディTT・ロードスター」(560万円〜)や「マスタング・コンバーティブル(V8モデル)」(先代580万円〜)などなど選択肢は結構あったりします。他にもリーズナブルな小型モデルでは「シトロエンDS3カブリオ」(320万円〜)や「フィアット500C」(250万円〜)といったものもありますが、どれも割と(458イタリアやSLよりは)庶民感覚で乗れる自然体で乗れるモデルが、一般的にはオープンカーには辛い日本市場でもひたむきに頑張ってモデルを存続させています。そんな1台として「BMW2シリ・カブリオレ」にはさらなる飛躍とともに、BMWブランド再興の旗手として期待したいなと思います。


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2014年12月17日水曜日

BMW2シリーズ・アクティブツアラー 「酷評を跳ね返すくらい売れるといいですね・・・」

  BMWに匹敵する「走りのミニバン」として90年代に登場し、長らく個性を発揮してきたホンダ・オデッセイが昨年のFMCですっかり様変わりしてしまいました。広くて快適なキャビンに移行して見るからに重心は高くなり、両サイドがヒンジドアからスライドドアへと変わってしまっては、ボディ剛性でBMWを追従することももはや出来なくなり、変わり果てた新型オデッセイは「国内専用ミニバン」の王道デザインにしか見えないです。見た目だけでなく足回りなども大幅に変更になり、ミニバンらしからぬハンドリングを支えていた4輪ダブルウィッシュボーンはあっさりと廃止され、トヨタ流のトーションビームへと変わっています。しかしホンダに言わせれば、現在では国内専用ミニバンのパッケージの良さが欧州でも受け入れられつつあり、旧型オデッセイのようなクルマが高速安定性を誇れる場所は、欧州であってもかなり少なくなってきているのが現状のようです。

  そんなホンダの方針転換をしっかりと裏付けるようなクルマが、BMWから発売されました。BMWは今後1シリーズなどでもFF車を展開するようですが、その第一弾となるのがこの「2シリーズ・アクティブツアラー」だそうです。傘下のミニと共通のシャシーを使うのならミニ・ブランドで良いじゃん!という気もちょっとします。これまで比較的ストイックに走りのセダン/ワゴン/ハッチバックを作ってきたBMWですが、従来のラインナップが欧州・日本・北米の成熟市場でハッキリと伸び悩みを見せていて、ライバルのメルセデスやアウディの商品力に遅れをとっているという指摘もされています。そんな評価を受けていよいよブランドのテコ入れを図る時期に差し掛かっていて、その骨子となるのが今回のFFモデルの導入だそうです。ちょっと恣意的な見方ですが、「走り」だけがクルマの価値ではないと気がついた不器用なBMWが、甲斐甲斐しく見た目にも「温もり」が伝わってくるファミリーカーを作りました!といったなんだか微笑ましい感じがするのは私だけでしょうか・・・。

  やはり素直に好感が持てるのが「温もり」ですね。メルセデス・アウディ・レクサスと揃っての最近のラインナップは、ハッチバックやミニSUVといった低価格で「ファミリーカー」用途に振ったクルマを、かなり無理矢理に「スポーティカー」として売ろうとする戦略が主流になっています。スポーティというスパイスを過剰気味に振り掛けられたそのテイストは、化学調味料で作られたイヤな辛さの激辛カレーのような「安っぽさ」と「嘘くささ」を感じてしまいます。その一方で今回のBMWはクルマの使用目的をハッキリさせたクルマ作りに徹しているのがとても良いです。この2シリーズ・アクティブツアラーだけでなく、M235iのような「スリリングなクーペ」と650iのような「優雅なクーペ」を高いレベルで作り分ける実力を持つブランドですから、その作り込まれる方向性に関しては他のブランドよりもはるかに研ぎ澄まされたものがあります。

  このスーパーブランド・BMWによって研ぎ澄まされた「ファミリーカー」は、パッケージ効率世界一を誇る日本の「ファミリーカー」と比べて一体どうなのでしょうか? まあとりあえずまともに比較する必要はないでしょう。プレミアムブランドですから、価格面では日本車とは比較するものではないですし、好きな人が惚れ込んで買うクルマという意味ではBMWの他のモデルと同じです。とりあえずウィッシュ・ストリーム・プレマシーといったクラスのミニバンに十分納得しているユーザーを取込むのはまず無理でしょう。主なターゲットは国産ブランドを「下」に見ている40歳代あたりだと思われます。変なプライドがある為に、国産車を避けてまったくオススメできないほど狭っ苦しいVWのトゥーランのようなクルマに無理して乗っている層がターゲットなんだと思います。彼らはなぜトゥーランを選ぶのか?と言われたらウィッシュ・ストリーム・プレマシーは貧乏くさくて絶対イヤだとか言いそうです。VWの低排気量の直噴ターボはNOxの排出量が非常に高い(トヨタの同型の50倍)ので、子育てには絶対にNGなクルマだと思うのですが・・・。

  そんなセレブ気どりな子育てユーザーがトゥーランから、BMW2シリーズアクティブツアラーにしたところで、BMWも悪名高い「直噴ターボ」ですから、NOxの排出に関してはまったくもって50歩100歩です。しかし、だからといって日本車のミニバンに徐々に増えて来たHVを安易に選ぶのも考えもので、これは全くの未確認情報ですが子供によってはHVの発する電磁波で気分が悪くなるというケースが、大人よりもかなり高い確率で起きるようです。結局はウィッシュ・ストリーム・プレマシーやソリオなどの小型ミニバンが使っているNAのガソリンエンジン車が子育てには一番良いということになりそうです。

  まあ日本の価値観でBMWやVWのファミリーカーにケチを付けられてもメーカーもいい迷惑でしかないのですけど・・・。それにしてもドイツのBMWサイトを見ると、この「2シリーズAT」では見事に可愛らしい小さな子供がいるファミリーがモデルが幸せそうに描かれています。なんとも良い写真だなと思っていたら、どうしたことか日本向けのBMWサイトでは同じヴィジュアルは使われていません。その代わりにこのクルマは老人や女性のシングルライフのお供に!といったイメージを喚起するものが多く使われていて、全く子供は出てきません。BMWジャパンの経験によると日本の子育て世代は新車でBMWを買ったりなんて滅多にしないので、せいぜいセレブな老人や女性が使うことを想定したクルマといった位置づけになっているようです。ドイツのサイトで描かれているような幸せそうなファミリーでの風景を見せつければ、ちょっとドリーミーな共働きの子育てカップルにはそこそこ響く気がするのですが・・・日本人なんて結局は感激してその気になってしまえばすぐにお金を使いますし。

  先日「2015年版・間違いだらけのクルマ選び」が発売されました。今ではすっかり主筆となった島下泰久さんがこの「2シリーズAT」にどのような評価を下すのかが、今回の最大の注目点でした。いやー完全にスイッチ入ってましたね・・・たとえBMWが相手だって容赦なくコレくらい言えちゃうもんね!というくらいに、BMWの確信犯に対して烈火の如く怒っています。そういえばこの方も40代でしたね。こういう風に「似非BMW」と受け止められてしまうとちょっと辛いですね。そんなに言うならばF30(3シリーズ)もF20(1シリーズ)も「似非BMWだ!」でいいんじゃないですか?どう好意的に見てもコロナかブルーバードのBMW版ですか?としか言いようがない・・・。しかもデザインは日本車よりも地味だし。

  F30やF20に比べれば、2シリーズAT(F45というらしい・・・)の方が健全じゃないですか? F30やF20は「シャレBMW」ではなく「ガチBMW」として乗っている人が多いようです。失礼ですが、見かける度に320iの所帯染みた薄っぺらい乗り味を思い出して冷ややかな気分になっちゃうんですよね。ニュルニュルと加速するZF8速ATはCVT並みのフィーリングの気持ち悪さしか感じないですし、なんだか急激なペダル操作をしたらすぐに不具合で出てきそうなヘンな恐怖感がつきまといます。大層に8速も付いちゃってますけど、肝心のエンジンには「上のゾーン」がまるっきり欠如してますからね。これで500万円って・・・冗談とか抜きで「アホか?」。ちょっと余計なことを言ってしまいました。この2シリーズATで幸せなファミリーが増えるといいですね。

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2014年7月22日火曜日

BMW M235i 「最後の聖域?なんかちょっと・・・」

  新型スカイラインを見てグダグダと訳の解らないことを言い続ける、オールドファンとオッサンライターが構成するカーメディアには辟易します。そんなに直列6気筒ターボ&MTが欲しいなら、BMWから出てる"スカイラインGT-Rのレプリカ"こと「BMW M235i」というモデルが一応ありますけど・・・あくまで「レプリカ」ですが。6MTが選択できて本体価格(約600万円)もボディサイズもR34並みで納得できる部分も多いのではないでしょうか。残念ながらAWDではないですが、0-100kmも5秒をクリアしているなかなかの俊足です。ただし現行のスカイライン350GTも余裕で4秒台ですが・・・。

  トヨタが意地で作り上げて来たクラス最高峰に位置する「レクサスIS350Fスポ」が612万円なので、少々サイズが違うにもかかわらずどっちにするか悩む人も居そうです。もちろんこの2台よりもハイパワーかつ好燃費の「スカイライン350GT」があって、最上級グレードでもこの2台よりもいくらか安いという、なかなか「シュールな展開」ではあります。けどここで声を大にして言いたいのが、燃費・出力・乗り心地(NVH)をある程度は見過ごしても、これらのクルマにおいて最も評価してあげたいと思うのが、各ブランドが選択した「アプローチ」でクルマ個性が磨かれて「輝いている」ということです。プ◯◯スやゴ◯フを選ぶような安っぽい価値基準とは全然見るべきところが違うわけです。

  日独を代表する自動車メーカーが、本当に心から楽しめる「グランドツーリングカー(GTカー)」を作ろうと凌ぎを削る姿は、エコカー全盛の現代においても、いやそんな時代だからこそ「熱く」こみ上げてくるものがあります。「6気筒で300psオーバー」という点くらいが共通で、そこから先は各ブランドの目指す方向へ個性が炸裂しています。レクサスがBMWに敬意を示してハンドリングを徹底的に強化すれば、BMWはランフラット装着による乗り心地悪化を緩和するため(M235iはランフラットではないけど・・・)に、トヨタ流のしなやかな足回りを使うなど、どことなくお互いにリスペクトし合っている姿も印象的です。

  日産(スカイライン350GT)だけはやたらと「完璧主義」を前面に押し出してきてもちろん素晴らしいですが、その一方でレクサス(IS350Fスポ)とBMW(M235i)は「ブランドの末端モデル」としての"愛すべき不完全"さを持ち合わせたクルマになっていて、これはこれで所有欲をかなりくすぐってくれます。レクサスIS350Fスポは実質燃費8km/L前後ですが、それでもオーナーさんの心証を読み取ると、量販車ながらここまで精緻に作られた「工芸品」が感激したので、頑張ってガス代稼いで大事に長く乗ってあげたい!といったところじゃないですかね。

  トヨタと日産が互いに競った「ジャパニーズV6」は間違いなく世界最高の高級車向け6気筒の名エンジンです。メルセデス、フォードといった名だたるメーカーよりも突き抜けて静かで燃焼効率がよく、高級車らしいフィーリングを備えた日本の自動車産業が世界に誇るべき逸品です。トヨタや日産のエンジニアがこのエンジンを使い続けるのは、コスト面の問題と切り捨てる評論家もいますが、むしろ「思い入れ」の方が大きいのではないかという気がします。そして大排気量NAに拘ったからこそ、GTカー最高レベルに達したレクサスのハンドリングが生きてくるわけで、大変失礼ですがこれにターボ付けろと大合唱している低能な評論家の皆様は全く何も解ってないんじゃないですか?

  日産GT-Rは3.8LのV6ツインターボで、ポルシェ911ターボSに肉薄する実力を示して全世界に受け入れられましたが、レクサスIS350Fスポもポルシェ911カレラSに最も迫っている一台だと思うんですよ。加速&最高速を競う「ターボS」と、NAの誇るフィーリングとハンドリングを楽しむ「カレラS」の二枚看板を掲げる王者ポルシェをどれだけ意識できるか?というのが、現代の「プレミアムGTカー」の価値だと思います。そこにはダウンサイジングターボの入る余地などない!と言い切ったりはしませんが、やはり直4ターボでは辿り着けない領域がまだまだたくさん残されているように思います。

  BMW M235iのオーナーさんも、BMWのスポーツモデルにしてはコーナーでの落ち着きが無い足回りにガッカリするどころか、逆に運転技術を高めてこの足で気持ち良く走ってやる!と気合いが入るくらいの懐が広い人ならば、むしろ良い出会いと言えるのではないでしょうか。セリカ、スプリンター、トレノ、MR-Sといったトヨタの愛すべきスポーティ・カーを所有してきた人ならば、この気持ちは良くわかりますよね。マ◯ダのロ◯◯◯ターみたいな軽量・低重心・足回りガチガチの本気モードのスポーツカーで峠を楽しんでいる人を否定するつもりはないですが、なんだか"ガチ"過ぎて見ていて引いてしまう時があります。そんなに常時グリップ状態じゃないと怖くて走れないの?(危険運転を肯定してはおりません!)

  最近ではフェラーリもランボルギーニも同じ"工業製品"だとばかりに、FFの200万円もしないクルマと同じフィールドでハンドリングを評価したりする無茶な企画をよく雑誌メディアで目にします。そもそも2ドアと4ドアを比較するだけでもナンセンスとかつては言われていたようですが、現代では2シーター・ミッドシップのランボルギーニ・ガヤルドと4ドアF-AWDのVWゴルフGTIを平気で比べちゃうわけです。誰が見てもガヤルドの方が車重も軽くて、低重心で、エンジンが中央でバランスも良いことくらいわかりますし、GTIに勝てる要素なんて一つもないわけです。

  そういうおかしなメディアに毒されてくると、BMWが現行の1~4シリーズで使用している「L7プラットフォーム」を吊るし上げて、これはBMWではない!と言いたげなジャーナリストが・・・。私もまったくお恥ずかしいことですがF20・F30系に関してはかなりの「偏見」を持ってます。当のBMWもさすがにこのシャシーをそのまま使ってM3/M4を作るのは憚られるのか、F30/F32を名乗るはずの製造コード番号がなんとF80(M3)とF82(M4)とベースモデルとは違うものになりました。ここまで改良したのだからもう別のクルマだ!と言いたいようです。しかしそれは同時に「L7プラットフォーム」の性能に何らかの後ろめたさを感じていることの現れに他なりません。

  福野さんや沢村さんの評論を読み倒すと、トヨタや日産がかつてのドイツ車のような高性能シャシーを開発すると、「ドイツの真似」と揶揄され、BMWやメルセデスの下位グレード車がトヨタに倣って乗り心地の良いシャシーを作ると「コストダウン」と言われたりする風潮をつくり出してるのはこの2人か?という気がしないでもないです。価格に見合った高性能を求めるならばレクサスか日産を買えばいいし、シャシーの限界が低くてすぐにテールスライドしてしまうシルビアや、タックインするシビックtypeRやカローラランクスZエアロが懐かしいと思うならば、「M235i」や「M135i」というのはなかなか好感触なんじゃないですかね。そしてお金が余って仕方が無いという人はBMWやメルセデスの「本物(1000万円オーバー)」を買えば良いですね。

  

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2014年2月13日木曜日

BMW4グランクーペ 「このブランドに不可能はないようだ・・・」

  1年近く前からその登場が予想されていた「4シリーズグランクーペ」。とうとうデビューしてしまいました。それにしてもBMWはブレないですね。トップグレード(7シリーズ)はセダンのみでOKだけど、下位グレードはとりあえず徹底的に数を揃えて感性にあったボディタイプのものに乗ってもらうという戦略は、他のメーカーにはなかなか出来そうで出来ないです。セダン、ワゴン、クーペ、クロスオーバー、SUVそして4ドアクーペですか・・・。

  4ドアクーペはハッチバックタイプになっていて、一番近いボディ形状はクロスオーバー(3シリーズGT)なんですね。先代のマツダアテンザに設定されていた「5ドアスポーツハッチバック」と大きく括れば同じです。このスタイルが「若者向け」というのは安易でしょうが、こういう個性的なボディ形状を今回のアテンザのFMCで選択肢から外したマツダはやはりそれなりに断罪されるべきという気がします。マツダの台所事情が限界に近いのは判りますが、BMWもグローバルの販売台数はマツダとほぼ同数なわけで、高収益体質と言われていますが、折からの欧州不況&クルマ離れが直撃しているのもマツダと一緒・・・。どっちかユーザーのことを真剣に考えたメーカーと言えるのか?

  BMWより性能のいいDエンジン!は見事でしたけども、マツダにももっと選ぶ楽しさで魅せてほしいですね。もちろん地に足がついた経営も大切でしょうけど・・・。もちろんやたらと新しいボディタイプを律儀に増やすBMWもちょっと心配ですね。BMWの破綻とかアジア資本へ売却とかあまり見たくないです。BMWが大きな失速を免れているのは、東アジア市場がとてもこのブランドに好意的だという分析もあるので、現実にこの地域からのM&A案件も水面下では激しく起こっていそうです。

  この4シリーズは2ドアも4ドアも総じて「普通のクルマ」という印象が強いです。以前に他のブログで「320iは最大トルクがせいぜい25kg・mなので普通のクルマ」と書いたら、訳のわからない批判コメントを頂いたことがありました。500万円出すならV8のマスタングみたいな「普通じゃないクルマ」が買えるのにという主旨で記事を書いたのですが、文章力が無さ過ぎたせいか、「BMWはいいクルマです!トルクや馬力だけで判断してはいけません」って・・・。別に「悪いクルマ」とは一切書いてなかったんですが・・・。

  3シリーズ(F30)ってそんなに強調するほどの個性があるか?といえばすぐには思いつかないです。これってこのクラスのクルマでは「致命傷」といってもいいくらいです。心を熱く燃やすようなとても気に入るポイントがないクルマに500万円出すなんて貧乏人の私には理解できません。やや語弊があるかもしれませんがBMWを輸入車の代名詞として過ごして30年の日本人の感覚からすると、現行モデルは3も4もやや小粒な感じがどうしても払拭できないわけです。

  3シリーズセダンを喜んで買った人を否定するつもりは全くありませんが、セダンの全ラインナップを見渡して、やや高価過ぎる「アクティブHV」を含めても「1mm」も前のめりにさせてくれるポイントが見当たらなかったです。クルマ全体として高いレベルにあるのは確かなんでしょうが・・・。なによりBMWの日本車化がもの凄い勢いで進行しているのも魅力が落ちている理由です。日本車から乗り換えて違和感がないように柔らかいサスを使っていて、コーナーでのフラット感が薄いのが一番の欠点でしょうか。

  4シリーズは全体に車高が下げられていて、ロール幅が制限されるので、自然と3シリーズよりフラットな乗り心地になるのですが、このグランクーペは3シリーズGTと同じホイールベースのものを使うようで、2ドアの4シリーズのようなコーナーワークは期待できないだろうと予想されます。3シリーズGTのクーペ版という3シリーズセダンからは一番遠く離れた設計、しかも後発なのでなにか仕掛けがある可能性もあります。いろいろ仕様を変えることができるでしょうから・・・。

  最近のBMWの走りに回帰しようとする姿勢からの希望的憶測ではありますが、2シリーズやM3/M4は3シリーズと真逆の方針を採っていますし、ライバルのメルセデスがガチンコになるCクラスのFMCを控えていることからも、ただの「でくの坊」では終わらないのではないかもしれません。しかしその一方で、このクルマが中国市場をメインに開発されたもので、将来的に中国の生産ラインにノックダウンを予定しているのなら、BMWの渾身の最新技術は載らないのではないかという見方もできます。いや〜憶測ですみません。早く実車を見てみたい気がします。


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2013年12月10日火曜日

BMW2シリーズ 「4はさっさと諦めてこれを早く持って来て」

  高価な650やM6以外は全く興味がなくて、BMWはなぜクルマ作りがテキトーで、見るだけでゲンナリさせられるようなクルマばっかり日本に持ってくるんだろうと2010年頃から思ってました。最高のドライバーズカーブランドを謳っておきながら、V8以外は全てターボ付きです。本国には全グレードにMT車があるのに、日本にはベースグレードにしか設定しない。大して意味が無い50:50に固執するあまりクルマがムダに重い。本国仕様はともかくメチャクチャな日本仕様を評論家が挙って賛美する有様です。

  しかし彼らの二枚舌にのせられて購入したオーナーさんは気の毒ですが、評論家に1人でも4気筒ターボのBMWを所有してる人がいますか? 誌面で絶賛しておいて、腹の中では軽蔑しているわけですよ。2010年以降の「日本仕様のBMW」ってほぼ全ラインナップに渡って評価するポイントが無いです。そもそも直4ターボなんて5万キロも乗ったら査定額はほぼゼロです。5万キロ超の直4ターボの中古車なんてトラブルのリスクが高過ぎて、クルマを知っている人なら誰も怖くて買いませんよ。ターボなんて1~2年新車で乗って売るという、あくまで「刹那」の所有を楽しむだけのクルマです。30万キロ走るランエボなんて聞いたことないですよね。NA車ならば珍しくないですが。

  もちろんBMWに適うドライバーズカーが無いから仕方なくBMWを買ったという意見は尊重します。アウディには長所も短所もたくさんあるので、人によって評価は大きく違うでしょうし、メルセデスもここ近年はBMWと同じトレンドの中にいました。現行のボクスター、ケイマン、991が出るまではポルシェの内装は貧相なものでしたし、マツダやスバルにもまだまだBMWに並ぶという気迫は感じられませんでした。ホンダはアキュラを投入しませんでしたし、レクサスもまだまだドイツ勢や日産に高性能車のクルマ作りで見劣りを感じました。とりあえずスカイラインくらいしか候補が思いつきません。となると輸入車にバイアスがかかっている人には中身がどうであれ、BMWとなってしまうようです。

  ただその一方でBMWを買って後悔するといったコメントが多く見られるようになりました。クルマを買うのは自己責任ということも忘れてメーカーを非難する人々のコメントなど笑ってみておけばいいのですが、本来下取りの保証などとても出来ないような直4ターボ車に残価設定ローンを勧める売り方には疑問を感じます。出口ではどう転んでも地獄が待っています。価値が分からない人はよっぽどのお金持ちで無い限り手を出してはいけないのが、ドイツプレミアムブランドなんだと思います。

  長々と書きましたが、要するにこの前発売された4シリーズまでは、クルマとしての価値が乏しくそもそも何のために存在するかも分からないようなBMW車でした。2010~2013年までの4年の沈黙を打ち破り、いよいよドライバーズカーとしての原点に回帰したBMW車が下のグレードでも登場しそうです。以前も本ブログで述べましたが、南アフリカで極秘にラインオフされ英国ではすでに価格が発表されています。日本のカーメディアにもボチボチ登場していますが、どうやらBMWから箝口令が出されているようで、このクルマ(2シリーズ)の最大の売りが一切書かれていません。

  おそらく発売間もない4シリーズをある程度売るまでは、2シリーズの最大のポイントである大幅な軽量化については伏せておきたいのだと思います。2・4・6とクーペも出揃いますが、中流好きな日本人には一番利幅が大きい手抜きの4シリーズを売っておいて、4がまったく売れないであろう北米や欧州では2と6でライバルと勝負しようという腹づもりなんでしょうか・・・。どこまで日本人をバカにすればいいんですかね。日本に正規輸入される2シリーズの設定を見ればこのブランドの態度が明らかになるでしょう。欧州では直4と直6のNA&MTという設定が当然行われていますが、果たしてこれを日本に持ってくるか? もし持って来たならば購入も検討しようかなと思っていますが・・・。

  

  

  

  

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