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DS4クロスバック ちょっとアイディア不足かな〜・・・がんばれDS!

  東京モーターショーにも出品されていて、日本投入が予告されていた「DS4クロスバック」が発売されました。DS4のベースモデルも同時にフェイスリフトがありましたが、クロスバックはベースモデルと比べてエンジン、シャシー、外観には目立った変更はないですが(塗装だけ?)、「主要諸元」を見てみると全高30mm、最低地上高20mmとそれぞれいくらかアップしているのがわかります。これがどちらも30mmずつのアップだったならば、近所のショップでも手軽に施工できる程度の「改造」ですが、わずか10mmではありますが差があるということは、一応はクロスバック専用パーツが入っているようです。

東京MSのDS車の動画リンク(動画まとめブログ)

  プレミアムブランドとして分離した「DSブランド」ですが、日本での認知度は残念ながらさっぱりで、クルマにあまり興味のない人にはなおさらで「DS」なんて全く意味がわからないですし、母体の「シトロエン」自体ももはや日本ではフランスのブランドと認識されているかどうか怪しいくらいです。割と最近に(クルマに興味ない)友人から言われた一言が「シトロエンを買う人の気持ちがわからない」だそうです。思わず「え?」・・・とりあえず存在を知っている人には好意的に映るブランドだと思ってましたがそうではないみたいです。

  まあ知名度が低いってのは決して悪いことばかりではないようで、「誰も知らない欧州のブランド」というミステリアスな魅力に惹き付けられる人もそこそこいるようで、小さなボデーでもなかなかの存在感を放つBセグの「DS3」は近所のスーパーでもしばしば見かけます。クルマで20分くらいの所沢にシトロエンがあるという土地柄もあるのかも。DS3はアクアやフィットのクラスですが、全車3ドアという「欧州スタイル」を貫いているところなども今では十分個性ですね(ポロ、ミニはすっかり5ドアが定着)。さらに非日常が味わえる趣向でルーフが開く「カブリオ」もあります。

  それから「走り」好きにとっては、250〜300万円でなかなか多彩なグレードがあって、MTオンリーで1.6Lターボの「スポーツシック」なんてのもあります(これはお買い得!)。去年にシャシーは旧来のままでユニット(エンジン&ミッション)だけ新しいものになっていて、1.2Lターボ(1.6Lターボ)に6ATを組み合わせるという、最近のコンパクトカーの最先端なのもなかなかツボを心得ています。

  Bセグの2ペダルミッションは長らく「CVTか?DCTか?」の問答が続いてきましたが、CVTとDCTの「いいとこ取り」をしたような「ステップAT」が中型車を中心に広まると、BMW系列の「ミニ」を発端にBセグへも拡大する兆候を見せています(現状Bセグではミニ、マツダ、シボレーが採用)。ミニに乗ってみてつくづく思うのが、小排気量ターボを御すならば6ATくらいがベストだということです。親会社のBMWの8ATはニュルニュルしていて運転がつまらなくですね。また自然吸気エンジンならばCVTもかなり有効ですが、ターボとの相性はATが2枚も3枚も上手です。デミオもディーゼルターボ導入がきっかけで2ペダルは全てAT化したようです。

  あと1.2Lくらいの小排気量エンジンを作らせるならば、一般的にドイツ車よりもフランス車の方が上手いということもあります。日本メーカーでいうならば、小型エンジンは日産やマツダよりもスズキが断然によく回りますが、やはり普段からたくさん作っている方がいいものがつくれます(コストがほぼ同じなら)。スズキの技術が入った?VWの1.2Lも印象も決して悪くないですけど、ドイツ車の軽快さが希薄なボデーが災いしてか、エンジンの美味しいところで走りにくいと感じます。一方で小型車を主戦場として年間600万台も売っているPSAグループは、コンパクト車の専門家らしい、ボデーとエンジンのバランスだったり、操縦の楽しさを感じさせるハンドリングの妙味もあります(この辺がVWが堅物だと感じるところです)。

  さてDS3よりも上のCセグになるDS4ですが、3ドアにポリシーを持つDS3や、他のブランドでは見られないユニークなボデーを持つDS5と比べて、オーソドックスなスタイルのままです。フォーカスやゴルフといった定番のCセグ車と同じようなサイズです。欧州では定番のスタイルで日本車のオーリスやアクセラなどがドイツでそこそこよく売れています。日本ではやや中途半端な立ち位置になっていて、あんまり人気がないサイズです。どうもこのクラスのクルマにはオーラが・・・。DS4もアクセラもレクサスCTも非常に優れたデザインですが、外観がどうこうという問題ではないのかな?

  シトロエンやDSの話になると、毎度のことですが他のブランドよりもややアツくなってしまいます。日本で成功するイメージが割と簡単に描けるブランドだから・・・。去年はシトロエン「C5」という個性派のセダンが一旦生産を終了しました(輸入車ガイドブックからも姿を消す!)。フラッグシップサルーンにはやや寂しい1.6Lターボだけの設定だったり、かなり最近まで4ATという旧世代のミッションが使われていたりするなど、なかなか浮上する機会が得られないままに、貴重なハイドロサス車が姿を消す事になりました。後継モデルも日本で売るかどうかは不透明なようです。わがままなお願いですが、BMWやメルセデスのように本国で売っているクルマは全て日本でもラインナップしてほしいです(全グレードとは言わないまでも)。

  東京MSに来たのはいいですが、どうも日本市場に何かを仕掛けようという意図を感じないですね。今回のDS4のフェイスリフトとクロスバック投入での大規模な変更点はないのですが、明るい材料?としてこれまで320万円〜という設定を見直して、BMWやメルセデスのボトムモデルのように298万円〜からの設定に値下げが断行されています。アクセラのディーゼルが306万円、レクサスCTが370万円〜と日本勢豪華Cセグの方が、メルセデス、BMW、DSを買うよりもイニシャルコストが高くなっています。この価格でならば、何らかのブレイクスルーがあれば俄に活気づく可能性も!同じフランスのルノーは低価格戦略で日本でも前年を確実に上回ってきています。

  シトロエンとDSが属するPSAでは新しい共通プラットフォーム(EMP2)の使用が始まっていて、それを使っているプジョー308などはすでに日本でも販売されています。近々シトロエンとDSにもこのEMP2が使われるようになるはずなので、残り半年か1年半かわかりませんが、旧式シャシーのDS4にこのタイミングで大がかりなフェイスリフトは不要と判断したのかもしれません。ちょっとタイミングが悪いですね・・・もう少しの辛抱かな。

  これは日本のユーザーの思い上がりと言われるかもしれないですが、日本で売れないクルマが世界的名車になることは無い!・・・それくらいに日本のユーザーはクルマの細部に渡って神経を使って選んでいます。日本のユーザーがクルマがわかっていない!とか妄言を繰り返すカーメディアは何もわかってない・・ポルシェだってフェラーリだってその価値を証明したのは日本のバブル期なのに。日本で売れたクルマ(売り続けているクルマ)は「本物」です。日本でせっかく成功を掴みかけていたマスタングを無情にも引っ込めて引き上げる決断を下したフォードのボス(元マツダ社長)には声を大にしていいたいです。そしてシトロエンとDSにはぜひ日本で栄光を掴みとってほしいと思います。

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