「なんとなくあったら良さそうなクルマ」というのはあれこれ思いつくものですが、現実問題として「趣味」のクルマが新しく導入されるには様々なハードルがあります。よっぽどの画期的なクルマじゃ無い限りは、5~10年前にヒットしたクルマをよく調べて、どの乗り換え需要を吸収できるかを考慮したうえで発売(輸入)されているはずです。
VWがカウンターパンチのように繰り出してきた「ザ・ビートル・ターボ」は一体どの乗り換え需要を取込もうとしているのでしょうか? そう考えていくと、このクルマは意外と「タイムリー」な存在であることに気がつきます。FFで200ps前後を発揮するコンパクトなスポーティモデルで5~10年前に発売されていたクルマといえば・・・、「ホンダ インテグラtypeR」「ホンダ シビックtypeR」「トヨタ セリカ」「トヨタ カローラランクスZエアロ」「日産プリメーラTe-V」そしてちょっと古いですが「三菱FTO」「日産パルサーGTI」「トヨタ スプリンタートレノ(AE111)」などなかなか多士済々だったりします。
FFにこだわらず、目立つデザインのクルマとしては「トヨタ MR-S」「日産 シルビア」などもあります。これらは今でも街中でよく見かけることから、潜在的に「軽快でスポーティ」そして「個性的なデザイン」のクルマの需要は高いと言えます。
それらのクルマからの乗り換えの受け皿になっているのが、「ホンダ CR-Z」「トヨタ 86」「日産 ジュークターボ」「マツダスピードアクセラ」「VW ゴルフGTI」といったところですが、どうも軽快さもデザインの良さも2000年頃と比べてやや小粒になった印象があります。ターボチューンに頼ったスペックの「嵩増し」に加えて、面白みに欠けるエクステリアが余計に買う気を無くさせてくれちゃっています・・・。
「ザ・ビートル・ターボ」はゴルフGTIのエンジン&足回りをそのまま使った新グレード車です。当然ながらサスも従来のトーションビームから、ゴルフGTIに使われる4リンクに変わっています。車重はわずかですがゴルフGTIよりも10kg軽く、価格も20万円安くなっていて、後席の居住性さえ無視できるならば、かなりお買い得なパッケージになっています。
特にこれまで「ハズしのVW」として、変化球的にジェッタやシロッコを選んでいた人にもかなり有力な選択肢ができました。ややポルシェに似たレトロなデザインは、シロッコと並んで現在のVWの「ベストデザイン」といって良いと思います。VWとしては看板車種のゴルフⅦが「コンサバティブ」な趣向になっているので、より「趣味」のクルマであることを意識できるモデルとして、ザ・ビートルとシロッコをプレミアムなスポーティコンパクトとして、より興味深いグレードをMQBを駆使して増発し。さらなる拡販を目指してくるはずです。このザ・ビートル・ターボはその第一歩となるクルマですが、早くも次の展開が楽しみになってきました。
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