2016年1月19日火曜日

トヨタ・プリウス 「買わない理由が減りつつある!」

  「近頃の若いヤツは平気でプリウスを買うからな、俺の若い頃はさ・・・」といったクルマ好きのオッサンの定番のセリフが、いよいよ通用しなくなる日がやってきた!? 新型プリウスが想像していたよりもずっといいですね

  試乗の時の「ファーストインプレッション」は実際に買うかどうかにおいて非常に大事です(私にとっては)。といっても外観デザインがどうということではなくて、実際に運転席に座ってドアを閉めた瞬間のフィーリング(空気感)です。このフィールって開発設計者のこだわりがもっとも出るところだと思うのですよ、ここでいいフィールが得られないクルマは、言葉が悪いですけど、「投げやり」に作られていると思います。そしてこのフィールが「いい」クルマってやっぱりハズレが無いんですよ(断言します)。エンジン掛けなくても、このフィーリングだけでだいたいクルマの出来がわかる! 今乗っているクルマもエンジン掛ける前に「これ買おう!」って決めてましたから! 

  そしてまさかのまさかですけども新型プリウスの「フィール」がすこぶるいいわけですよ! これにはビックリ! 過去に乗ったトヨタ&レクサスのクルマからは想像できないくらいにいい。さらに言うとVWゴルフ、メルセデスCクラス、BMW3シリーズ、スバルWRX S4といった多くの人気モデルにも決して劣ってないですよ。現行モデルでプリウスよりもいい味出していたクルマって何かあったかな?ってくらいです。スカイラインとマスタングとボルボS60/V60と・・・あとはアテンザ?それとジャガーXEもあるかな。とにかく数えるほどです。

  ここ数年の内に「86」やら「レクサスRC」やらを手掛けて、なかなかの評価を獲得してきたトヨタですが、これら一連の2ドア車の発売によって、「その気になればどんなクルマだって作れる」ということを改めて証明してきました。その流れに乗ったかのように、このプリウスの設計も「0から」やり直した!と自ら豪語していて、ものの見事にBMWみたいな乗り心地になってますね(またパクリかい?) 。・・・プリウスの従来のイメージからは全く予想外しなかったことが、現実に起こってしまっているんじゃないか? なんて軽くショックを受けた次第です。とりあえずプレミオに乗ってる実家のお袋には絶対に勧めておきたい1台になってました。おそらくVWやBMWから乗り換えても違和感ないですよ。

  例えば今時珍しいピラーレスドアを使うトヨタ86のドアは、機密性を上げる為にドアが閉まった際にウインドーが「ずしん」と動きます。もちろん車体剛性が高くてゆがみにくいボディがあって、ドアが締まる角度がズレないだけの十分な剛性をヒンジに持たせていたりとか、あれこれ「巧みの技」と表現すべきギミックが組み込まれています。これってBMW7シリーズだったりホンダ・レジェンドくらいの最先端満載の高級モデルにちょこんと付いている、非常に価値の高い技術だと思います(なんで同時期に開発されたレクサスISのドアは凡庸なのか・・・理解に苦しみますが)。

  それと同じように、ドアだけで他のモデルと(ある程度は)差別化できるギミックがプリウスにも付いてますね。もちろん86と同じようなピラーレス専用の機構とはまるっきり違いますが、とりあえず感心します。もちろん「プリウス」に対する当初の期待度が低かったというのもありますけども、やはりレクサスIS(F30BMW3シリに似てる)の軽くてパタパタしているドアよりもずっと好感が持てる作りになっています。レクサスIS=女性向け プリウス=男性向けといった作り分けが意図されているのかな。

  誰の目にも明らかですが、トヨタのほとんどのラインナップにHVが設定されるようになって、プリウスの「存在意義」が重要になる局面ではあります。ミニバン、コンパクト、SUV、セダン、ワゴンに至るまで揃っている中で、リッター40km越え!の「最適化されたHV」というだけで訴求できるほど市場はプリウスにとって甘くはないはずです。トヨタも自然とプリウスに何らかのキャラクターを持たせようと動いたようですが、その答えが・・・現在のトヨタには無い(印象が薄い)ジャンルを目指すということだったのだと思います。単純に言ってしまうと、トヨタのラインナップは国内専用車が多いわけですから、グローバルで競争力があるクルマに仕上げれば個性は出せるということになります。

  日本やアメリカではすでにプリウスは広く認知されていますが、欧州ではその知名度はイマイチです。そこでトヨタは「TNGA」という新しい開発規格をプリウスに採用しました。これは欧州で人気が高いVWやPSA、マツダが相次いで投入してきた設計方法に似ていて、ブランド内のほとんどを網羅する汎用性の高いシャシーを開発することで、各部の作り込みにボリューム(ブランド全量)を持たせて、全体の質感を向上させるのが狙いと言われています。実際にこの規格で作られたゴルフやプジョー308、アクセラなどは、いずれも欧州市場を代表するクルマとして高い評価を受けています。

  VW、PSA、マツダがそれぞれにグループの開発資金と人員を大量に投入して、ブランドの根幹として20年使えるシャシーを作ってしまおうというビジョンを掲げているだけあって、Cセグ(スモールカー)に有りがちな、気密性の低いキャビンだったり、車体の安っぽさからくるがたつきによってフラットさが失われたり、などといった欠点がかなり覆われている印象が得られます。タイヤとダンパーの組み合わせからくる乗り心地(固さ)に関しては、いろいろ意見があるようですが、とりあえず間違いなくクルマの総合力は上がっています。

  トヨタが「TNGA」を構想する中で、VWやマツダなどかなりの台数を分解してきた結果なのでしょうか? 新型プリウスは見事なまでにドアやシートの質感がこの両ブランドにかなり近似してきました。それってつまり「アクセラHV」じゃん・・・しかし、トヨタの特徴であるインテリアの空間の作り方などは健在ですし(アクセラは圧迫感が)、日本の凹凸が少ない道路で心地良く走る「やわらかい」乗り味もまた、マツダとはだいぶ違う趣きがあります。どっちが好きかって? 実はアクセラの乗り心地は個人的には全くいいとは思っていません。どこかアテンザからの「引き算」を感じてしまう点も寂しい限りです。現状では新型プリウスの方がいいと思います。

  くどくどと「初期衝動」のままに新型プリウスについて書いてみました。トヨタのクルマ作りの大きなターニングポイントになる!という触れ込みは間違ってないと思いますし、他のメーカーからしてみたら「破壊的」「衝撃」「大ボス登場!」だと頭を抱えてしまうようなクルマかもしれません。プリウス乗ってみて欲しくなったのは初めてですし、もし縁があれば購入することもありそうな予感がします。今後もこのクルマについて注意深く見守っていきたいと思います。


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