BMW320dグランツーリズモ 『日本市場への切り札がついにスタンバイ!!』

  BMWのディーゼルにはちょっとトラウマがありまして・・・。2012年にマツダとシンクロして『320d』を発売したBMWは、当時は未曾有の円高で苦しんで瀕死の状態だったマツダが、その後順調にディーゼルで日本市場を切り開く上で、『最高のアシスト』を決めてくれたと思います。ドイツでは日産、三菱と並んで『スポーツブランド』としてリスペクトされているマツダの危機を救おう!!これはもう『義挙』としか考えられないです。『広島を助けよう!!』だと意味がちょっとややこしくなりますが、ドイツの国民性は『困っているところを助ける』のが好きそうですしー。

  マツダのディーゼル(SH-VPTS / SH-VPTR)搭載車が、すぐに市民権を得たのは初代CX5の『企画』の良さもあったですけども、あの!!あの!!BMWのディーゼル(N47)よりも圧倒的に静かでよく回る!!という事実が『マツダがやりやがった!!』と震災で打ちひしがれる日本に明るいニュースをもたらしました(やっぱりドイツは優しい!?)。数字にすると微々たる差にしか感じないですけども、マツダ(4500rpm)が、BMW(4400rpm)もメルセデス(4300rpm)も完全に喰ってるぞ!?

  この3メーカーの10年前のディーゼルはいずれも3500rpmがピークでしたが、その後にガソリン並みの好フィールを目指しての『日独対決』が繰り広げられました。リーマンショックのダメージのせいか、マツダ以外の日本勢は欧州市場を軽視?して参戦せず・・・製造こそ続けるものの、日産や三菱は商用車向けでフィールは不要!?。ホンダやスバルは欧州向け乗用車にユーロ6に対応したディーゼルを使っていますが、4000rpm以下にとどまっていて日本で勝ち目なしとの判断!?なのか導入に至っていません。コモンレールのサプライヤーの二大勢力であるボッシュとデンソーがやたらとボッタくっているので、日本勢は『牽制』の意味で傍観しているという説も・・・。

  フォード陣営から離れ単独となったマツダが、ドイツのプレミアムカーを100万台も売ってしまう2つのビッグネームを相手に『勝利した!!』。マツダ開発者の両肩には、企業城下町の広島と防府、さらに自動車用鋼材を作る呉、福山。樹脂素材を作る周南、岩国のコンビナートの雇用と地方経済の運命がかかっていた!!そしてマツダが21世紀に存続するにふさわしい企業だと示した!!・・・ちょっと美談過ぎる気もしますが、自動車メーカーのカタルシス!!いいじゃないですか。そして忘れてはいけないのは、素晴らしいヒール役になったBMW(とメルセデス)!!マツダの4500rpmに対して、4400rpmですよ!!この絶妙な『手加減!?』は(本当だったら)感動的です。

  あれから早くも5年。今年になってBMW、マツダ共に新たな動きが出てきています。2015年頃からN47からB47へと置き換わったBMWですが、いよいよマツダ的な静音設計を施してきました。『BMWは(マツダを助けるために)意図的うるさいエンジンを作って痛んだなー』 2012年当時はアイドリングストップからエンジンがかかる時の音が、まさに『カルチャーショック』でしたね。BMWの遠大な『義挙』など全く想像もしていなかったので、ブログで思わず書いてしまいましたよ!!『日本を走るレベルにない・・・』と・・・はい、反省してます。投稿は消さないですけど。

  マツダも今年になって新しい中長期的ビジョンを公開していて、これはすごいことになるのでは?という次世代ユニットが『マイルドHV&ロータリー』。トルクを太くしてロータリーの弱点を補うという発想は、2012年のRX8販売終了のタイミングで完成していても良さそうですが・・・。マイルドハイブリッドの先達であるホンダ・インサイトは1997年に発売されているので、その時点から開発していてばおそらく間に合ったはず。しかし当時は完全にフォード傘下で、フォード、ボルボ、マーキュリーで使う中型モデルのシャシーやエンジンを作らされていました。

  マツダの生産規模だと、2019年から全ての車種にこのユニットが搭載されて、『ロータリー&モーターのマツダ』へと素早い変わり身を見せて再び『オリジナリティ』を取り戻しそうな感じです。マツダの復活を見届けて、BMWもメルセデスもいよいよフルラインナップで、アップデートされたディーゼルを投入して『総合ディーゼル・ブランド』になるのか!?やっぱりドイツメーカーにとってディーゼルは特別なものです。ルドルフ=ディーゼルはドイツ人ですしねー。『マツダのディーゼルが世界一!!』と5年ほど華を持たせてもらいましたが、もうそろそろ『ディーゼルはドイツ!!』に戻る頃かな!?

  ということで、ドイツ車を買うならディーゼル!!(単純だなー) 新型5シリーズの売れ筋も『523d』に収束するでしょうし、Eクラスも『E220d』が一番手を出しやすい価格に置かれてますし、『C220d』よりも断然に静粛性が高まっていて、Cクラスに乗ると『やっぱりディーゼルはマツダだなー』と思うのですが、Eクラスを試すと『メルセデスはマツダを超えた!?』とすら感じます。現行アテンザもそうですけども、ディーゼルを載せるとなると、アイドリングや動き出しの振動だったり音が気になるのは当たり前で、エンジンそのものの改良だけでなく、ホイールベースの延長である程度は対処しているですね。車格が大きくなればなるほど、ディーゼルのトルク先行の特性が生きるし、NVHへの対応もしやすくなるところにマツダ、BMW、メルセデスは活路を求めた!?もしそうならば、ディーゼルにするならデカいボデーにしておけ!!です。

  4600mm台の3シリーズ(セダン/ワゴン)や、4700mm台前半のCクラスでは、4865mmに達したアテンザを超えるのはなかなか難しい!!それだったら、4800mm台の3シリーズを作ってしまえばいいじゃん!!というかもう『グランツーリズモ(GT)』があるよ!!本国ドイツでは3シリーズGTにもディーゼル設定がありますが、なぜか日本には導入されてきませんでした。日本でならば十分にファミリーカーとして使えるゆったりサイズ。F30系の各モデルでは420iグランクーペが一番のお気に入りなんですが、走りはいいけどヘッドクリアランスが非常に厳しくて、シートを上下させようと思わないです(リアシートの足元は不思議とスペースがあるんですよね)。

  同じF30系でもGTは、なんか広々しています。低床化でスペースを作るホンダに負けないくらいにリアシートの着座位置も低いので、頭上スペースは広々していて、これならサンルーフでもつけておきたいかも(4erのサンルーフはナンセンス!?)。3シリーズのクロスオーバーとか思われてますけども、スペースにこだわっていないSUVよりもよっぽど広々してます(ハリアー、NX、CX5など)。このGTのボデーに進化したBMWディーゼル、型式はB47ですが、すでにインジェクターなどの基幹部品が変更されていて、噴射圧が25%向上していたり、トリプルターボ仕様が完成していたりなど、実際にマツダがコスト面でやりきれない領域に手をつけています。

  まだ発表されたばかりでディーラーからのDMにも掲載されていませんし、試乗車もまだ入っていないので、何も断定的なことは言えませんが、320iGT(レザー・Mスポ)で550万円くらいの見積もりだったので、同じか10~20万円アップくらいで収まるならば、『523d』をレザー・Mスポで700万円前後(楽観的見通し)を払う必要がない人も結構いるんじゃないかと思いますね。もう5シリーズは高いからアルピナで買った方がいいかも。『シビック』『ジュリア』という二隻の黒船がやってくる直前にBMWが放った対抗モデル・・・ファミリーはもちろん、結婚する気がある男も一度試してみる価値はありそうです。


  

『BMWのディーゼルは猛プッシュも虚しく『妥当に』終了・・・』

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