2014年1月21日火曜日

レクサスCT200h(マイナーチェンジ) 「好デザインを部分的にいじると・・・」

  「内装で売れてるクルマ」というのがトヨタとレクサスのラインナップには一定割合で存在する。正確に言うと内装で売れてるではなくて、内装によって本体価格をつり上げている。トヨタは人気車種の内装は適当に誤魔化すけども、なかなか特徴が打ち出し難いと判断したクルマに関しては、内装チームが本気を出して挽回する傾向にあるようだ。

  レクサスCTはプリウスと基本同じパワートレーンを使いながら、140万円の価格差を納得させるだけの「付加価値」が確かにある。レクサスディーラーに出入りできるというプレミアム感に加えて、内装の大幅な向上、遮音性の高さ、衝突時の受動安全の高さ、後輪サスの高性能化による乗り心地の向上などがある。レクサスDへの出入りはともかく、他の点はクルマ好きならば重視してしまう項目ばかりだ。プリウスのメーカーオプションに遮音性・受動安全・ダブルウィッシュボーン化・内装があって140万円で全部付くならば安いのでは?もちろんエクステリアデザインもプリウスとCTでは大きく違う。

  さらにプリウスと同じに見えるスペックからは想像できないが、発進加速やブレーキもプリウスほどには違和感の無い設定になっていて、ドライブFUNへの配慮もある程度はされていて、プリウスよりも不満の少ないものになってはいます。個人差はあるでしょうが確実に満足できる人の割合は多いはず。さてここまでが2011年1月のデビュー段階ですでに達成されている話だ。

  ちょうど3年が経過し、Cセグの市場環境も激変して、CTのようなプレミアムを称するモデルも珍しくなくなった。メルセデスとボルボが低価格を売りに参入してきたので、クラスの平均価格もだいぶ安くなっているが、古株のBMW1やアウディA3をおさえてCTが頭一つ抜けた孤高の価格設定になっている。国産車代表のプリウスと輸入車代表のゴルフがほぼ同価格でガチンコしているが、それぞれの上級版と言えるレクサスCTとアウディA3は、ベース車からどれほど飛躍しているかを単純に比べると、やはり断然にCTの方が手が加えられているので納得だ。

  そしてこのクルマはソツなく売れている。大ヒットと形容するわけにはいかないが、クラス最高の価格設定にも関わらずに見事。プリウスに見向きもしないクルマ好きには何の興味も惹かないだろうが、やはり内装ひとつ採ってもクラスで断トツの出来映えなのだから、所有者の満足度がかなり高いのも想像できる。

  もちろんレクサスは売れ行きになにも不満のないので、実質的な値下げにつながるような設定・変更は今回まったく行われなかった。3年前の内装も今なおどのライバルも追従できないレベルにあるので、全くインパネデザインの変更は行われていない(ようだ)。変更点はだいぶ前から規定路線だったレクサス全ラインナップのグリルを統一する活動の一環がこの底辺グレードにまで到達したことくらいだ。

  一部のユーザーからは早くも「レクサスのデザイン変更で下取り価格が大打撃」と報じられているが、このCTに関してはLS・GS・ISのグリル変更ほどには影響がないのではないかと思われる。デザイン面での良し悪しは好みの問題だと思う。レクサスオーナーともなると現行モデルへのこだわりが大切なのかもしれないが、そういう外面的な事を気にするくらいならCTなんて乗らなければいいのにという気も・・・。頑張って乗り換えたところで世間の評価は何も変わらない。

  今回のマイナーでFスポのルーフ塗り分けが大々的にPRされているが、個人的な感想ではCセグは「塗り分ける」サイズではない気がする。完全に勇み足といっていい・・・。シトロエンDS3やホンダCR-ZといったBセグのルーフ低めの塗り分けは、文句なしにオシャレだけど、同じ事をジュリエッタやプジョー308がやるだろうか? レクサスとしてはブランドの裾野を拡げる為に、比較的低価格なクルマ達に上級車種では出来ないキャラクター付けを進めているようで、新型ISには独特のスポーティなエッジ感が備わった。

  そしてこのCTにはより多くのカラーバリエーションを用意し、BMWミニのような切り口を兼ね備えたクルマにしようとしているようだが、さっきも言ったようにサイズがおかしい。エクステリア以外の変更をしないという強気のマイナーチェンジをするくらいに、このクルマの基本的な競争力は高いのは間違いない。しかし何もしないわけにもいかないというジレンマの結果が、新カラー投入とルーフの塗り替え。この安易さがせっかくのクルマの尊厳を貶めることにならなければいいけど・・・。


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