ルノーは日本の自動車産業の宝だった日産をまんまと抱え込んだフランスの半官半民メーカーです。そんなわけだから、ある程度は日本の自動車供給についても責任を持ってもらいたいものですね・・・なんて場末の酒場で交わされる自動車好きの談笑は、フランス本国まで届いているのでしょうか。日本における日産のラインナップは見るからに貧弱で、日産系列のショールームはどこか枯れ果てそうな雰囲気すら感じます。ネッツもマツダも連日の盛況、スバルもホンダカーズも新型モデルがずらりと並び、納車待ちの新車が次々と降ろされてきます。しかし近所の日産には・・・店舗正面の一番良いところに売れ残った?ノートNISMOがずっと置かれています。今日見たら決算で25万円引!と新しい表示が・・・。
500万円以上する高級セダン(スカイライン、フーガ、シーマ)は価格がネックになってそれほど売れないかもしれないですが、その下の価格帯を受け持つティアナとシルフィがそれ以上に不人気みたいですね・・・。北米で話題になっている、かなりカッコいいFFのセダンは日本でも十分に人気出そうなデザインですけど、北米生産車は日本に持ってこないというルールのようです。
日産の市販車は福岡(苅田)・横浜(追浜)・栃木の国内3拠点で車種ごとに分けていて、中型・大型のモデルに関してはFFは福岡(中国向け)、FRは栃木(北米向け)に集約されています。中国向けのFF車と北米向けのFR車(北米向けFFは現地生産)とハッキリ色分けされてしまっては、今さらに新型スポーツカーなんて一体どこで作るの?ってことになります。未だに根強いシルビア復活待望論ですが、生産ラインの確保という非常に大きな難問に阻まれているのがわかります。現状ではライン設備の全面更新でもなければ軽量スポーツを作る設備は無いでしょうし、どれだけ販売が伸びるか未知数のスポーツカーの為にライン改造の投資はできないといったところのようです。
今や年間800万台を売り上げていて、トヨタ・VW・GMの3強に迫る勢いのルノー日産ですが、グローバルでの販売チャンネル展開は至って地味です。それでも成長を続けているからいいのでは?という意見もあるでしょうけど、グローバルなプレミアムブランドへ成長させよう!という気概がイマイチ感じられないインフィニティ・ブランドは、メルセデスの「裏ブランド」として共通設計車がどんどん増えていくことになりそうです。もしかしたらいずれはメルセデスをグループに迎え入れる算段となっていて、そのポジションを開けて待っているのかもしれません。とりあえず年内にもメルセデスAクラスを使ったインフィニティブランド車(Q30)が予定されているようです。
さて親会社のルノーですが、日本市場でのフラッグシップになるCセグの「メガーヌ」にベースモデルの「ゼン」が誕生しました。グレード名の由来は「禅」だそうですよ!だったら日本でのグレード名は「めがーぬ・禅」にしてはどうでしょうか!?ちょっと文字の雰囲気が微妙なのでやっぱり「メガーヌ・禅」ですね。漢字を使うと中国車と間違えられる!? 特筆すべきは1.2Lターボで250万円という本体価格で、トヨタ・オーリスやVWゴルフの同排気量のグレードよりも安く設定されています(後だしジャンケンですが)。
このクラスもすっかりプレミアムブランドが幅を利かせていて、大衆向けブランド車は国産・輸入ともにあまり多くないです。プジョー308(1.2Lターボ)や新しくなったフォード・フォーカス(1.5Lターボ)あたりがメガーヌ・ゼンの比較対象ですが、どちらも本体価格はおよそ300万円とやる気を感じられない価格になっています。メガーヌの1.2Lターボはスペック的にはアクセラやインプレッサの1.5L車と2.0L車のちょうど中間くらいです。オーリスの1.8Lと同じくらいでしょうか?
日本車とガチで価格競争できる輸入車がいよいよ登場しました!と大きく宣伝して上げたい気分ですが、ちょっとカラクリがあって250万円の価格で揃えると、豪華装備が標準となるアクセラ2.0LのLパケだったり、インプレッサHVだったり、インプレッサ2.0Sアイサイトだったり、オーリス1.2Tも高級インパネが組み込まれています。それにひきかえルノー・ゼンはまさにノーマルのメガーヌであり、内装もフランスの大衆車といった素の状態です。エクステリアに関してはルノーが気合いを入れて刷新したので、センスが光りますが、インテリアはちょっと前の日本車(スバルやホンダ?)のデジャブが浮かびます。今や日本メーカーのCセグの内装は女性ウケ(奥様ウケ)を狙って上品に作られてますから、まともに比べると、ややメガーヌは分が悪いですね・・・。
1クラス下のルーテシアが200万円くらいから展開されていて、プレミアムCセグのAクラスと1シリーズがどちらも「298万円」で争っていますから(ボルボやアウディはもっと高く、レクサスはさらに高い!)、Cセグ車の価格競争の幅はかなり限定的なものになってしまいます。とりあえず本体価格を250万円に固定して、そこにどれだけの装備を積み込むか?が今後の勝敗を分けるポイントになってきます。スバルは競争激化を見越して、1.5Lのインプレッサにもアイサイトを装備したグレードを置きました。アイサイトと全く同じカメラを使ったスズキが小型車に自動ブレーキと付けはじめたので、いよいよ足元に火が付いたといえますが・・・。
メガーヌにはすでに「ルノースポール」「220GT」「GTライン」の3グレードが設定されていますが、いずれも足回りやシートなどスポーツチューンを考えたグレードになっていて、「高級感」を演出できる設定はありません。「我々はプレミアムブランドではありません!」といった割り切りが、確かにルノーの魅力ではありますが、軽自動車から高級車まで商用車を除くあらゆるサイズのクルマの設計に「上質さ」が盛り込まれる日本市場のトレンドを考えた「笑顔になれる」スモールカーをこの「ゼン」で地道に追求していくこと(値上げはNG)で、閉鎖的といわれる日本市場の扉が開くのではという気がします。今後の展開に期待したいです。
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