2013年6月27日木曜日

ホンダアコード 「インスパイアの日本復帰。狙うはクラウンか?」

  先代のインスパイアは「セダンのイディア」と言えるほどの出来映えで、「王道」で「洗練」で・・・なおかつ「アート」なデザインのクルマだった。もっと別の言い方をすると、「地に足の付いた落ち着き」というべき全体的にはコンサバティブな印象の中に、「想像以上のセクシィさ」が散りばめられている、稀代のスタイリッシュなフォーマルセダンだ。特にリアデザインの艶やかさは所有欲を徹底的にくすぐるほどよく出来ている。

  ホンダは北米ではBMWに匹敵するほど「スタイリッシュ」で「スポーティ」な確固たるブランドイメージを持っているそうだ。2000年代後半のホンダのセダンは日本市場ではなぜか不当なまでの低い評価を押し付けられていた。ただ純粋にクルマを比べるならば、「レジェンド」は5シリーズを「インスパイア」は3シリーズを徹底的に上回っていたにも関わらずに、この評価は今改めて思うとまったく不可解だ。

  日本中が「エコカー」と「輸入車ブランド」に対して非常に盲目的であったことが、ホンダにとっては完全に逆風であった。どんなにカッコいいクルマであっても「国産車で、燃費が悪い(V6の3.5L!)」だと誰も見向きもしない・・・そんな悲しすぎる時代だった。トヨタによって貼られた「ホンダはハイブリッド負け組」のレッテルもとても厳しいものがあった。ホンダ車は次々に日本市場から駆逐され、今や3ナンバーシェアはスバル・マツダよりもずっと下で、ほぼ三菱と同等の月1000台まで落ち込んでいる。もちろんフィットとステップワゴンは健在であり、さらにあっと言う間に軽自動車のシェアを押し広げてダイハツとスズキを射程に捉えたりはしているが・・・。

  自動車ライター連中からは、「ホンダは大丈夫か?」などと、自らのDQNを晒すような評論が連発しているのには笑ってしまった(ホンダは決して赤字ではない)。しかしいくらDQNでもある程度の影響力はあるので、それらの「ホンダ評」を読んだ日本の自動車ファンの多くがホンダに対して懐疑的な目を向けているのも事実だ。実際にこの新型アコードHVが「クラウンを叩きのめす」と宣言しても誰も本気にしてはくれないだろう。

  確かに、かつてはスポーツセダンとして流通していたアコードが、クラウンに勝負を挑むクルマに変わったと言われても、多くの人は急には認識を改めることはできないかもしれない。しかし紛れも無く、このクルマの先代は3.5LのV6を積んでいた「インスパイア」であり、今回はV6から直4+HVに載せ変えただけであり、正統派の高級セダンだと言える。そのパッケージはクラウンやアウディA6のハイブリッドに真っ向から立ち向かうのに十分すぎるくらいのクルマだ。トヨタ(レクサス)やアウディの直4+HVよりも圧倒的に性能がいいエンジンに加えて、あまり知られていないがホンダ独特の高級車の内装を備えている。クラウンやアウディA6と比較してもまったく遜色はないほどの出来になっている(レクサスIS300hには100万円高い分の差をきっちり付けられているようだが・・・)。

  正直言って当初はこのアコードHVにやや懐疑的だったが、ハイブリッドのセダンを買うと決めたなら、現行のクラウン・カムリ・フーガ・A6よりも優れたパッケージ(コストパフォーマンスも含む)に思う。より高級感とポップな雰囲気を重視するなら、レクサスIS300hにはやや歩が悪いかもしれない。よりスタイリッシュでスポーティさを求めるならアテンザXDに及ばないだろう。それでもこのISとアテンザという強力な2台とは真っ向勝負せず、よりコンサバティブなセダンユーザー層に上手く売り込むことができれば、ライバル不在と言えるほど他車に対して優位なクルマではないだろうか。雌伏の時は過ぎ、臥薪嘗胆の思いで待ち続けたホンダの反撃がこれから始まろうとしている。



↓さすがはホンダ!十分に戦えるクルマになっている!

  

  

0 件のコメント:

コメントを投稿