ルノー・キャプチャー 「人間工学とデザインの結晶」
2代目日産ノートが発売されて早くも1年半が経過しました。このクルマはアクアに対して大きな脅威にはなれなかったようですが、ヴィッツや同ブランドのマーチ、そして同時期に発売された三菱ミラージュを完全に押さえ込んで、予想外の健闘を果たしたと思います。去年フィットが発売してからやや押され気味になっていますが、同クラスでは高価な価格設定にも関わらず良く売れたと思います。
国内生産でも採算が取れる水準まで付加価値を与えた設計が全て良い方向に転がりました。4100mmまで伸ばした全長はゴルフに近い水準なのですが、コンパクトカーといえどもある程度の距離を乗るならば、これくらいのスペースが欲しいなというサイズです。若い頃、トヨタのカローラランクスに乗っていましたが、そのクルマがちょうどこの長さでした。当時は5時間ぶっ続けで走ったりも良くしていましたが、居住性もなんとか耐えられるレベルでした。1泊2日でドライブ旅行に出掛けて総行程700~800kmも走ると、帰宅した翌日はさすがにクルマに乗りたくないとは思いましたが・・・。
チョイ乗りするだけのクルマならば軽自動車で十分。ヴィッツ、アクア、デミオ、フィット、マーチだと長距離はちょっと荷が重い。動力性能なら特に問題ないけど居住性が必要最小限という設計が辛いです。「せめてゴルフのサイズになれば・・・」という計算がノートの基本設計にはあったはずです。マーチ(マイクラ)に150mmのゆとりを付けるというアイディアと、日産がエコ過給を真剣に考えて作った新開発エンジンがクルマに詳しい層にも相当に刺さったようです。ノート用1.2L+SC(直3)はへそ曲がりの理論家で知られる某ジャーナリストが最強のエコユニットだとお墨付きを与えていたのでまあ間違いないのでしょう。
ちょっとややこしいのですが、日産ルノーグループが欧州で展開する1.2ターボは直4でノートのものとは違います。日本では過剰気味な燃費競争に参入するために1.2L+SC。1.2Lターボではとても勝負になりません。ただし欧州の高速巡航においては1.2Lターボが合っていて、欧州で1.2Lを展開するVWとプジョーの直4ターボよりもボア径が広くもっとも高出力です。日本に上陸していないオペルには日産よりもショートストロークの1.2Lが存在しますが、ターボ加給ユニットが設定されておらず、現状では総合的に見て日産のエンジンが頭2つ分は抜け出しているのがわかります。
ノートの兄弟車ルノー・ルーテシアとそのクロスオーバー仕様のキャプチャーはこの欧州仕様の1.2Lターボが搭載されています。去年9月の発売以来ルノーの日本での売上を押し上げているルーテシアは、ポロのベースグレードに比べて一回り大きく、エンジンも高出力で、デザインも優れていて、価格も安い!ということで輸入車Bセグの中ではベストの存在と言ってもいいでしょう。しかし残念ながら知名度不足からルーテシア300台/月とポロ600台/月に甘んじている(ちなみにポロの方がやや好燃費らしい・・・)。
そんなルーテシアを援護射撃すべく投入されたのがこのキャプチャーです。一目見て共通車台と分かるルーテシア譲りのとても良いデザインです。本国フランスでは大ウケで、奇しくも同じグループのジュークを追い抜かして欧州で拡大する小型SUVの最量販車になりました。日本市場でも小型SUVのモデルが増え、現在はホンダ・ヴェゼルの登場で大きく勢力図塗り変わってきています。
ヴェゼルのストロングポイントは誰もがホンダに多くは期待しなかったであろう「好デザイン」で、直接のライバルとなるジュークやらXVやらクロスポロやらの存在が霞んでしまうほどです。しばらくは一人勝ちするであろう勢いのヴェゼルにデザイン面で対抗できるのは、今のところはこのキャプチャーだけです。国産車と輸入車は従来では価格差からあまり比較対象にならなかったのですが、ルノーは戦略的な価格を設定したこともあり、ヴェゼルハイブリッドとキャプチャーがほぼ同じ価格帯になります。これならばキャプチャーという選択もあるでしょう。
ヴェゼルとキャプチャーは内外装デザインにおいて、非常に高いレベルで争っています。フランスメーカー車はインテリアデザインではドイツ車を黙らせるほどに定評があるのですが、ヴェゼルはフランス車・イタリア車流通圏でのグローバル展開を考えているようでまったくひけをとっていません。ハッキリと優劣を決めるなら、キャプチャーのコンセプトの方が一枚上手な感もありますが、好みの問題でしょうか。
日本の小型SUVというと従来は安上がりの内装が定番でしたが、ここにきて大きく流行が変わってきています。その流れが急過ぎてあのトヨタが追従できないほど・・・。いまさら晒しモノにするのもどうかと思いますが、トヨタにも一応ラッシュという小型SUVがあります。内外装を見ると、果たしてヴェゼルと同じ市場で販売してよいものか?と思うくらいにタイムスリップ感が・・・。まあこちらは国や自治体の林道保安車両として大活躍しているので、もちろん存在意義はあるのですけど。国交省の外郭にあたる独立行政法人の御用達?(だからFMCなんてしません)。
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国内生産でも採算が取れる水準まで付加価値を与えた設計が全て良い方向に転がりました。4100mmまで伸ばした全長はゴルフに近い水準なのですが、コンパクトカーといえどもある程度の距離を乗るならば、これくらいのスペースが欲しいなというサイズです。若い頃、トヨタのカローラランクスに乗っていましたが、そのクルマがちょうどこの長さでした。当時は5時間ぶっ続けで走ったりも良くしていましたが、居住性もなんとか耐えられるレベルでした。1泊2日でドライブ旅行に出掛けて総行程700~800kmも走ると、帰宅した翌日はさすがにクルマに乗りたくないとは思いましたが・・・。
チョイ乗りするだけのクルマならば軽自動車で十分。ヴィッツ、アクア、デミオ、フィット、マーチだと長距離はちょっと荷が重い。動力性能なら特に問題ないけど居住性が必要最小限という設計が辛いです。「せめてゴルフのサイズになれば・・・」という計算がノートの基本設計にはあったはずです。マーチ(マイクラ)に150mmのゆとりを付けるというアイディアと、日産がエコ過給を真剣に考えて作った新開発エンジンがクルマに詳しい層にも相当に刺さったようです。ノート用1.2L+SC(直3)はへそ曲がりの理論家で知られる某ジャーナリストが最強のエコユニットだとお墨付きを与えていたのでまあ間違いないのでしょう。
ちょっとややこしいのですが、日産ルノーグループが欧州で展開する1.2ターボは直4でノートのものとは違います。日本では過剰気味な燃費競争に参入するために1.2L+SC。1.2Lターボではとても勝負になりません。ただし欧州の高速巡航においては1.2Lターボが合っていて、欧州で1.2Lを展開するVWとプジョーの直4ターボよりもボア径が広くもっとも高出力です。日本に上陸していないオペルには日産よりもショートストロークの1.2Lが存在しますが、ターボ加給ユニットが設定されておらず、現状では総合的に見て日産のエンジンが頭2つ分は抜け出しているのがわかります。
ノートの兄弟車ルノー・ルーテシアとそのクロスオーバー仕様のキャプチャーはこの欧州仕様の1.2Lターボが搭載されています。去年9月の発売以来ルノーの日本での売上を押し上げているルーテシアは、ポロのベースグレードに比べて一回り大きく、エンジンも高出力で、デザインも優れていて、価格も安い!ということで輸入車Bセグの中ではベストの存在と言ってもいいでしょう。しかし残念ながら知名度不足からルーテシア300台/月とポロ600台/月に甘んじている(ちなみにポロの方がやや好燃費らしい・・・)。
そんなルーテシアを援護射撃すべく投入されたのがこのキャプチャーです。一目見て共通車台と分かるルーテシア譲りのとても良いデザインです。本国フランスでは大ウケで、奇しくも同じグループのジュークを追い抜かして欧州で拡大する小型SUVの最量販車になりました。日本市場でも小型SUVのモデルが増え、現在はホンダ・ヴェゼルの登場で大きく勢力図塗り変わってきています。
ヴェゼルのストロングポイントは誰もがホンダに多くは期待しなかったであろう「好デザイン」で、直接のライバルとなるジュークやらXVやらクロスポロやらの存在が霞んでしまうほどです。しばらくは一人勝ちするであろう勢いのヴェゼルにデザイン面で対抗できるのは、今のところはこのキャプチャーだけです。国産車と輸入車は従来では価格差からあまり比較対象にならなかったのですが、ルノーは戦略的な価格を設定したこともあり、ヴェゼルハイブリッドとキャプチャーがほぼ同じ価格帯になります。これならばキャプチャーという選択もあるでしょう。
ヴェゼルとキャプチャーは内外装デザインにおいて、非常に高いレベルで争っています。フランスメーカー車はインテリアデザインではドイツ車を黙らせるほどに定評があるのですが、ヴェゼルはフランス車・イタリア車流通圏でのグローバル展開を考えているようでまったくひけをとっていません。ハッキリと優劣を決めるなら、キャプチャーのコンセプトの方が一枚上手な感もありますが、好みの問題でしょうか。
日本の小型SUVというと従来は安上がりの内装が定番でしたが、ここにきて大きく流行が変わってきています。その流れが急過ぎてあのトヨタが追従できないほど・・・。いまさら晒しモノにするのもどうかと思いますが、トヨタにも一応ラッシュという小型SUVがあります。内外装を見ると、果たしてヴェゼルと同じ市場で販売してよいものか?と思うくらいにタイムスリップ感が・・・。まあこちらは国や自治体の林道保安車両として大活躍しているので、もちろん存在意義はあるのですけど。国交省の外郭にあたる独立行政法人の御用達?(だからFMCなんてしません)。
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