スバルSTI・S207 「世界最高のカリスマ・スポーツカーが降臨!」
数年前から情報が小出しにリークされ、いよいよ発売!ということで話題沸騰のホンダ・シビックtypeRですが、予想通り日本導入分は台数限定となり、希望者が多い場合は抽選になることが発表されました。どうせ発売と同時に定価の2割増しぐらいの未使用車が中古車検索サイトに並ぶんじゃないの?いやいや今回は5割増しくらいになるかも・・・「ダフ屋」行為対策はメーカー側は考えている?といってもホンダもどうすればいいのやら・・・。
2000年代に入り限定スポーツカーのリセールは日本メーカーでもビックリするくらいに高くなっています。やや投機的ともとれる値動きで最終型ランエボXや最終のNCロードスター、RX-8などが定価以上の価格の新古車として売られています。この「スポーツカー投資」の契機となったのが、日産スカイラインGT-R(R34)と、ホンダNSX-R(最終型)の2台の伝説的スーパーマシンで、この2台の低走行&高年式(といっても軽く10年落ちですけど)は新車価格をはるかに上回るプレミアム価格になっています。
特にスカGとNSXの2台は世界でも注目されたスーパースポーツだったということもありますが、もっと身近な価格で買える限定モデルスポーツカーとして人気なのがスバル系列のチューナー・STIから発売されるコンプリートモデルです。多くはインプレッサ(WRX)をベースにしたモデルですが、中には「S402」というレガシィB4をベースにしたものも過去にはありました。この「S402」もまたかなりレアなモデルとして知られ現在は入手困難なクルマとなっているようです。そんなに人気になっているならメーカーが追加生産すればいいと思うのですが、それじゃ意味がないってのがじれったいところで、増産したら単純に市場価値が下がるだけです。追加生産を絶対にしないからこそ価値が生まれます。年間に7000台程度しか作らないフェラーリが、収益アップを狙っての増産計画を発表しましたが、ファンからは市場価値の低下を危惧する声も上がったとか。
希少であるゆえに価格が高騰している中古車なんて、最初から無かったものとして、よっぽどのマニア以外は絶対に手を出すべきではないです。しかし逆に新車で入手できるならば将来的に価格が高騰することが予想されるので、クルマ購入のタイミングさえ合えば積極的に検討したいところです。3年乗ってもほぼ本体価格が維持される!なんてこともあります。特に比較的に維持費が安いライトウエイトスポーツはそういう傾向にあるようです。密かに人気再燃の中古ロータスなどは1年乗り回しても価格の下落をほぼゼロに抑えられることもあるようです。他にもシトロエンやプジョーといったフランス車のハイスペック&MTモデルも限定モデルではないのに新車と変わらない価格だったりしますし、アルピーヌA110などはなんと超プレミアで1000万円以上の価格が付いています。
日本車もMTモデルを中心に人気で、去年の暮れ頃に発表になった「ランエボX」の最終モデルなどもかなりの価格で未使用MTモデルが出ています。今年の夏頃にはいよいよ本当に最後!だったわけですが、そんなタイミングでランエボを追ってきたスバルは何を思ったか、ほぼ同価格帯で「BRZ-tS」という限定モデルを発売しました。BRZベースのこのモデルは今回で2回目となりますが、まだまだスバル内ではクルマのブランド力が確立できていないようで、販売はやや苦戦だったようです。兄弟車の86からはスーパーチャージャーを装備したやや目立つコンプリートモデルも出ているので、やはり企画力が弱いかな?という気がしますね(400万円あったとして、エボXではなくBRZ-tSを選ぶ理由はあまり見当たらないか)。
さて今度はホンダ・シビックtypeRの発売に合わせて?だったのでしょうか、いよいよ多くのスバルファンが待ち望んでいた「S207」が発表されました!・・・しかしですね、もう売り切れました。そもそも400台はさすがに少な過ぎではないかと・・・。予想されていたこととはいえ、10月28日の発表とともに即日完売! 600万円以上するインプレッサ(レカロシートなど付属しているので当然ですが)が、わずか1日で400台売れました!STIはやっぱりスゲー!スゲー!スゲー!
なにやら外国人が転売目的(投機目的)で一気に買い漁ったという未確認情報もありますが、これは完全にスバルが世界から認められたということだと思います。世界の多くの地域でスバルのスポーツカーに高い価値が置かれているからこその現象で、世界的なスポーツカーの権威ともなるとこれくらいのことが起こっても不思議ではないです。そしてこれと同じことが起こせるブランドが世界にどれくらいあるのでしょうか? ロータス?アストンマーティン?ジャガー?アルファロメオ?メルセデスAMG?BMW・M?ポルシェ?にだってそう簡単には真似できないと思いますよ。
さて新しいS207の公式発表をあれこれ見てみたのですが、これまでのインプレッサベースのコンプリートモデルと一体何が違うの?というアウトサイダー的な疑問しか思いつきませんでした。ハッキリ言ってエクステリアもインテリアもスペックも(これまでのモノと比べると)特筆すべきところは無いです。スバルのボクサーターボでは歴代最強の328psまで出力アップされているそうですが、おそらくスバルファンからしても「だから何?」のレベルの話題だと思います。スバル歴代最強のエンジンはともかく、その他のクルマの魅力自体はもう何がなんだかわかりません・・・。
インプレッサWRXは手頃な価格でポルシェやフェラーリを楽々追い回せるハイスペックが得られることで商品性を確立しました。確かにカタログモデルのWRX・STIは300万円台を維持していて、今もそういうリーズナブルな需要にも十分に対応していますが、このクルマをベースにして600万円以上するコンプリートカーが売れる!というのがなかなかのトリックです。最初からレカロ付いててビルスタイン入っていて、ブレンボ付いていれば、個人でいちいち改造する手間もないですから楽なんでしょうけども、それでもポルシェや6気筒のBMWが買えちゃう600万円以上という価格はスゴいことです。やはりリーズナブルだけではなく他にも理由があると思います。
例えば最も有名なスーパーカーブランドであるフェラーリの代表的モデルの内装は、誰に対してもコンフォータブルなわけではなく、現実は軽自動車よりも狭かったりします。乗り心地に関してはノーコメント(価格が1/3しかしないレクサスLSに負けるけど・・・だから何?)。エクステリアに関しても失礼ですが絶対的な「美」などとは程遠い曖昧さと前衛さが雑然と入り乱れた感じ・・・けれどもとりあえずブランド価値だけは抜群。これってそのまま「STI」にも当てはまります。あの垢抜けないエクステリアがあるから、ひたすらに固い乗り味の足回りがあるから、まったくラグジュアリーな要素がないインテリアがあるから・・・これら全てがSTIのブランドのコアとなっています。
スバル自慢の「アイサイト」・・・もちろんそんなものは付いてないです。一般のスバル車とは完全に購入者の目線が違うのです。レカロシートが前に屹立してしまったら、リアシートの居住性なんかは完全に崩壊します。一般モデルでは後席の居住性を下げる要素は設計ミスと受取れてしまいますが、STIのユーザーはそのシートが付いているからこそ600万円払います。
乗用車としての「使いやすさ」や、「デザインや高級感」、「乗り心地」といった高価格な乗用車では常識といっていいくらいですが、これらの非常に重要な評価基準を完全に無視してます・・・。そんなクルマだからこそポルシェや6気筒BMWと同じくらいの価格にもかかわらず国産の4気筒ターボで小振りなスポーツセダンが1日で400台も売れるのです。このクルマを「エクステリアがダサい」「乗り心地が悪い」「内装が安っぽい」と下らない視点で批判する人がたまにいますが、そういう人は黙ってアウディでも買っておけばいいわけです!ここまで開き直ってクルマを開発できたブランドだけが・・・フェラーリやポルシェのようなカリスマ的スポーツカーブランドへと羽ばたいていけるのだ!なんて独りで納得しちゃいます。
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2000年代に入り限定スポーツカーのリセールは日本メーカーでもビックリするくらいに高くなっています。やや投機的ともとれる値動きで最終型ランエボXや最終のNCロードスター、RX-8などが定価以上の価格の新古車として売られています。この「スポーツカー投資」の契機となったのが、日産スカイラインGT-R(R34)と、ホンダNSX-R(最終型)の2台の伝説的スーパーマシンで、この2台の低走行&高年式(といっても軽く10年落ちですけど)は新車価格をはるかに上回るプレミアム価格になっています。
特にスカGとNSXの2台は世界でも注目されたスーパースポーツだったということもありますが、もっと身近な価格で買える限定モデルスポーツカーとして人気なのがスバル系列のチューナー・STIから発売されるコンプリートモデルです。多くはインプレッサ(WRX)をベースにしたモデルですが、中には「S402」というレガシィB4をベースにしたものも過去にはありました。この「S402」もまたかなりレアなモデルとして知られ現在は入手困難なクルマとなっているようです。そんなに人気になっているならメーカーが追加生産すればいいと思うのですが、それじゃ意味がないってのがじれったいところで、増産したら単純に市場価値が下がるだけです。追加生産を絶対にしないからこそ価値が生まれます。年間に7000台程度しか作らないフェラーリが、収益アップを狙っての増産計画を発表しましたが、ファンからは市場価値の低下を危惧する声も上がったとか。
希少であるゆえに価格が高騰している中古車なんて、最初から無かったものとして、よっぽどのマニア以外は絶対に手を出すべきではないです。しかし逆に新車で入手できるならば将来的に価格が高騰することが予想されるので、クルマ購入のタイミングさえ合えば積極的に検討したいところです。3年乗ってもほぼ本体価格が維持される!なんてこともあります。特に比較的に維持費が安いライトウエイトスポーツはそういう傾向にあるようです。密かに人気再燃の中古ロータスなどは1年乗り回しても価格の下落をほぼゼロに抑えられることもあるようです。他にもシトロエンやプジョーといったフランス車のハイスペック&MTモデルも限定モデルではないのに新車と変わらない価格だったりしますし、アルピーヌA110などはなんと超プレミアで1000万円以上の価格が付いています。
日本車もMTモデルを中心に人気で、去年の暮れ頃に発表になった「ランエボX」の最終モデルなどもかなりの価格で未使用MTモデルが出ています。今年の夏頃にはいよいよ本当に最後!だったわけですが、そんなタイミングでランエボを追ってきたスバルは何を思ったか、ほぼ同価格帯で「BRZ-tS」という限定モデルを発売しました。BRZベースのこのモデルは今回で2回目となりますが、まだまだスバル内ではクルマのブランド力が確立できていないようで、販売はやや苦戦だったようです。兄弟車の86からはスーパーチャージャーを装備したやや目立つコンプリートモデルも出ているので、やはり企画力が弱いかな?という気がしますね(400万円あったとして、エボXではなくBRZ-tSを選ぶ理由はあまり見当たらないか)。
さて今度はホンダ・シビックtypeRの発売に合わせて?だったのでしょうか、いよいよ多くのスバルファンが待ち望んでいた「S207」が発表されました!・・・しかしですね、もう売り切れました。そもそも400台はさすがに少な過ぎではないかと・・・。予想されていたこととはいえ、10月28日の発表とともに即日完売! 600万円以上するインプレッサ(レカロシートなど付属しているので当然ですが)が、わずか1日で400台売れました!STIはやっぱりスゲー!スゲー!スゲー!
なにやら外国人が転売目的(投機目的)で一気に買い漁ったという未確認情報もありますが、これは完全にスバルが世界から認められたということだと思います。世界の多くの地域でスバルのスポーツカーに高い価値が置かれているからこその現象で、世界的なスポーツカーの権威ともなるとこれくらいのことが起こっても不思議ではないです。そしてこれと同じことが起こせるブランドが世界にどれくらいあるのでしょうか? ロータス?アストンマーティン?ジャガー?アルファロメオ?メルセデスAMG?BMW・M?ポルシェ?にだってそう簡単には真似できないと思いますよ。
さて新しいS207の公式発表をあれこれ見てみたのですが、これまでのインプレッサベースのコンプリートモデルと一体何が違うの?というアウトサイダー的な疑問しか思いつきませんでした。ハッキリ言ってエクステリアもインテリアもスペックも(これまでのモノと比べると)特筆すべきところは無いです。スバルのボクサーターボでは歴代最強の328psまで出力アップされているそうですが、おそらくスバルファンからしても「だから何?」のレベルの話題だと思います。スバル歴代最強のエンジンはともかく、その他のクルマの魅力自体はもう何がなんだかわかりません・・・。
インプレッサWRXは手頃な価格でポルシェやフェラーリを楽々追い回せるハイスペックが得られることで商品性を確立しました。確かにカタログモデルのWRX・STIは300万円台を維持していて、今もそういうリーズナブルな需要にも十分に対応していますが、このクルマをベースにして600万円以上するコンプリートカーが売れる!というのがなかなかのトリックです。最初からレカロ付いててビルスタイン入っていて、ブレンボ付いていれば、個人でいちいち改造する手間もないですから楽なんでしょうけども、それでもポルシェや6気筒のBMWが買えちゃう600万円以上という価格はスゴいことです。やはりリーズナブルだけではなく他にも理由があると思います。
例えば最も有名なスーパーカーブランドであるフェラーリの代表的モデルの内装は、誰に対してもコンフォータブルなわけではなく、現実は軽自動車よりも狭かったりします。乗り心地に関してはノーコメント(価格が1/3しかしないレクサスLSに負けるけど・・・だから何?)。エクステリアに関しても失礼ですが絶対的な「美」などとは程遠い曖昧さと前衛さが雑然と入り乱れた感じ・・・けれどもとりあえずブランド価値だけは抜群。これってそのまま「STI」にも当てはまります。あの垢抜けないエクステリアがあるから、ひたすらに固い乗り味の足回りがあるから、まったくラグジュアリーな要素がないインテリアがあるから・・・これら全てがSTIのブランドのコアとなっています。
スバル自慢の「アイサイト」・・・もちろんそんなものは付いてないです。一般のスバル車とは完全に購入者の目線が違うのです。レカロシートが前に屹立してしまったら、リアシートの居住性なんかは完全に崩壊します。一般モデルでは後席の居住性を下げる要素は設計ミスと受取れてしまいますが、STIのユーザーはそのシートが付いているからこそ600万円払います。
乗用車としての「使いやすさ」や、「デザインや高級感」、「乗り心地」といった高価格な乗用車では常識といっていいくらいですが、これらの非常に重要な評価基準を完全に無視してます・・・。そんなクルマだからこそポルシェや6気筒BMWと同じくらいの価格にもかかわらず国産の4気筒ターボで小振りなスポーツセダンが1日で400台も売れるのです。このクルマを「エクステリアがダサい」「乗り心地が悪い」「内装が安っぽい」と下らない視点で批判する人がたまにいますが、そういう人は黙ってアウディでも買っておけばいいわけです!ここまで開き直ってクルマを開発できたブランドだけが・・・フェラーリやポルシェのようなカリスマ的スポーツカーブランドへと羽ばたいていけるのだ!なんて独りで納得しちゃいます。
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