ロータス・エヴォーラ400 「GT3時代の到来?」
『GT3規格』・・・市販車を認定するFIA規格の中で現在最も高性能なクルマのためのカテゴリー。約40車種がホモロゲーションを取得していて、日本車は日産GT-RとレクサスRC-Fのみ。フェラーリ、ポルシェ、アストンマーティンなどの有名ブランドを代表するモデルがずらりと名を連ねていて、その多くは都心の真ん中でゴージャスに乗るクルマ。
「軽自動車やコンパクトカーに乗るくらいならクルマなんて要らない!」・・・公共交通とネットカフェに恵まれた都会に住む人々の偽らざるホンネです。右を向いても左を向いても街中はドイツ車だらけという状況で、型落ちの国産のちっこいクルマを笑顔で乗りこなすには、よっぽどのクルマに関する教養が必要になってきます(まあ実際は軽自動車でもどうってことないですが)。また東京や横浜の中心街に繰り出して行くと、今度はドイツ車ならばなんでもいい!というワケにはいかないですね・・・。80万円でゲットした型落ちの3シリーズなんて軽自動車よりも低い、最下層のステータスですから(だから80万円!価格は嘘を付かない!)。とりあえず都市部の近隣住民を装うならば、多少無理してでもメルセデスのEクラスくらいがもっともお手頃(中古価格や新車値引きで)なようです。
いっそのことスポーツカーにしてみたらどうでしょうか? とりあえずマツダ・ロードスターもトヨタ・セリカも50万円程度で豊富に選べますが・・・。けれどもやっぱり「価格は嘘をつかない!」わけで、都会の住人が乗るには何かと不便?不器用?なクルマです。50万円のセルシオも50万円のマークⅡも・・・150万円のマークXも150万円の先代スカイラインも道具としては非常にいいですから、気取らずに乗る分にはいいのかもしれないです。・・・ったく東京って面倒くさいですね。でもそこが東京のいいところなのかもしれないです。なんといっても「日本の顔」です。特に大使館が立ち並ぶ港区の界隈を走るプライベートカーは、イタリア車とイギリス車そしてレクサス車ばかりであってほしい気もします。
もし人生で幸運にもちょっとした小金持ちになることができて、晴れて港区民にでもなったならば、その時は一体クルマは何を選べばいいのでしょうか? 世間が言う「高級車」の概念が通用しない街(現実の港区・中央区はBMWの安いヤツがけっこう多いけど)に住む事になったら、よくわからないけど、誰が見ても「こだわり」と「高級感」に妥協が全く見られないような「一流」のクルマを選びたいですよね! ではどれを選べば失敗しないのか?ちょっと乱暴かもしれないですが、とりあえずは「GT3にカテゴリーされてるクルマのベース車」から選んでおけば万事上手くいくかと思います。しかしこのカテゴリーはよくよく探せば「マスタング」「カマロ」「BMW・Z4」といった500万円くらいのクルマもあるわけですが(これらでもまあ十分に高価ですけど)。
ちょっと話が飛びますが、まだまだバブル真っ最中の中国では、とうとう高級車の市場が完全に日本を越えてしまっています。・・・今では安物のスポーツカーは中国市場ですら売れなくなっているとか!!! 中国で相手にされないからといって悪いクルマだとレッテルを貼るのはちょっと違うと思いますが、それでも多くの人々の意識に留まらないような、陳腐で瑣末なクルマを国際都市・東京のド中心でドヤ顔で乗り回すことは、明らかに日本の国益にはならないと思います。せめてこれらの地域でスポーツモデルでクルマ通を気取りたいのであれば、中国人でも憧れるようなフェラーリやポルシェに匹敵するクオリティのクルマを買え!!!ってことです。
中国市場では消費の嗜好までも急展開してしまい、「リアル・スポーツ=GT3規格」しか羨望が得られなくなってしまいました!そしてこれこそがホンダやマツダに突き付けられた中国から指摘された厳しい現実だと思います。東京MSでも公開された「NSX」と「RX-VISION」といったモデルは決してお遊びで作っているわけではないはずです。この2台が持つ意味とは?ホンダとマツダが中国市場で一流ブランドとして生き残っていくための「切り札」というべきクルマになりそうな予感がします。冗談ではなく「最低でもフェラーリを越える性能」がそれぞれに担当する開発者に課せられたノルマであり、もしそれが達成できないならばブランドが中国から弾かれて存続そのものが難しくなるということです。
ホンダもマツダも新型のリアル・スポーツカーで「GT3規格」の仲間入りを目指しているようです。この戦略が至極真っ当な経営上の決定であることは、海外のブランド(大衆ブランド)を見てもなんとなくわかります。フォードは過去に「GT3規格」を取得していたフラッグシップ・スポーツモデルの「フォードGT」をいよいよ復活させます。この新型にもおそらくGT3モデルが用意されることでしょう。またアルピーヌの復活を目指して共同開発をしているルノー=アルピーヌでは、いよいよ完成した「R.S.01トロフィー」というモデルをGT3取得の為に市販化されることが決まったようです(ちなみにGT-R・NISMOの3.8LV6エンジンを使ったMRのリアルスポーツ)。
ホンダ(アキュラ)、マツダ、ルノー、フォードといった一般ブランドからGT3規格のモデルに十二分に匹敵するリアルスポーツが次々と発売されることになりそうです。ホンダもフォードもルノーも2000万円くらい?そしてロータリー復活という「花道」まで用意されるマツダも1000万円近くなるのかな。これならば1500万円くらいのマセラティ・グランツーリズモや、1000万円のロータス・エキシージといった代表的なGT3車の方がむしろお手頃にすら感じます。
数年前にはブランドの解散まで噂されていたロータスですが、ここにきてGT3クラスに匹敵するハイグレードなラインナップが好調のようで、なんと周囲の予想を覆すような新型モデルを投入してきました。トヨタから供給される1.8L(直4)と3.5L(V6)の2種類の自然吸気エンジンもしくはスーパーチャージャー過給を使って、ライトウエイトスポーツを中心に作ってきましたが、フラッグシップとなる「エキシージS」は1120kgのボデーを最大350psで走らせるというレース専用車(フォーミュラーカー)並みの3kg/psという驚異のパワーウエイトレシオを記録しています。こんなハチャメチャなクルマにMTモデルが未だに設定されているって!・・・これはすっごいことです。
このロータスのトップグレードに使われるユニットは、実はトヨタ車にも密かに積まれています。そのクルマとは「マークX +Mスーパーチャージャー」というコンプリートカーで、トヨタの公式ホームページでマークXを選択し、そこに出てくる「カスタマイズカー」の1台として掲載されています。価格は560万円だそうですよ。同じエンジンとはいえ、車重が500kgも重くなるようなので、エキシージSと同様の走り!とまではいかないです(全然別ものであることは予想がつきます)。もちろんMRとFRの違いもありますし、ホイールベースも大きく異なります。しかし4ドアセダンですから日常での使い勝手に関しては文句無しではあります。
そしてこのたびですが、「エキシージS」と「マークX+Mスーパーチャージャー」の間に位置するような、2+2シーターのMRスポーツ「エヴォーラ400」が発売されました。3.5Lスーパーチャージャーは406psまで出力アップされ、エキシージとマークXのちょうど中間くらいの車重1400kgを強烈に引っ張るユニットになっているようです。パワー自体はBMWのM4やAMGのC63あたりと比べて特筆するほどではないですが、なんといってもMRですから、トラクションを考慮するとFRのBMWやAMGを寄せ付けない走りができそうです。
さてこのロータスが使うトヨタ製ユニットですが、いっそのこともっとトヨタを巻き込んだ展開になれば面白いのではないか?と思います。例えばトヨタ86のシャシーを使った新型モデルに積んでみる!とか、レクサスIS/RCに投入してみる!とか、オーリスに載せてゴルフR、アウディRS3、AMG・A45といったスーパーホットハッチを叩き潰すモデルを作ってみてはどうでしょうか? ちょっと前までオーリスのシャシーに3.5Lを積んだ「ブレイドマスター」というクルマを、R32ゴルフに対抗してトヨタは売ってました(今や完全に珍車スペック!)
「エヴォーラ400」のおよそ1400万円という価格設定は、もちろん決して安くないわけですが、ロータスがポルシェを撃墜する為につくったモデルであることを考えると、十分に価格面で頑張っていると言ってもいいかもしれません。特に港区のような特殊な環境に住む人々にとっては、ファミリーカーとしては不適ですけども、どのブランドのクーペよりも個性的な設計に満足が出来て、MTも選べるのでこだわりの運転環境も確保できるなどを考えると、ある意味で「ベストなクルマ」だと言えるかもしれません。風前の灯火と思われたロータスが、ガラパゴス日本を見事に射止める可能性を秘めたモデルにいち早く辿り着いた!ことがとても素晴らしいことではないでしょうか?
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「軽自動車やコンパクトカーに乗るくらいならクルマなんて要らない!」・・・公共交通とネットカフェに恵まれた都会に住む人々の偽らざるホンネです。右を向いても左を向いても街中はドイツ車だらけという状況で、型落ちの国産のちっこいクルマを笑顔で乗りこなすには、よっぽどのクルマに関する教養が必要になってきます(まあ実際は軽自動車でもどうってことないですが)。また東京や横浜の中心街に繰り出して行くと、今度はドイツ車ならばなんでもいい!というワケにはいかないですね・・・。80万円でゲットした型落ちの3シリーズなんて軽自動車よりも低い、最下層のステータスですから(だから80万円!価格は嘘を付かない!)。とりあえず都市部の近隣住民を装うならば、多少無理してでもメルセデスのEクラスくらいがもっともお手頃(中古価格や新車値引きで)なようです。
いっそのことスポーツカーにしてみたらどうでしょうか? とりあえずマツダ・ロードスターもトヨタ・セリカも50万円程度で豊富に選べますが・・・。けれどもやっぱり「価格は嘘をつかない!」わけで、都会の住人が乗るには何かと不便?不器用?なクルマです。50万円のセルシオも50万円のマークⅡも・・・150万円のマークXも150万円の先代スカイラインも道具としては非常にいいですから、気取らずに乗る分にはいいのかもしれないです。・・・ったく東京って面倒くさいですね。でもそこが東京のいいところなのかもしれないです。なんといっても「日本の顔」です。特に大使館が立ち並ぶ港区の界隈を走るプライベートカーは、イタリア車とイギリス車そしてレクサス車ばかりであってほしい気もします。
もし人生で幸運にもちょっとした小金持ちになることができて、晴れて港区民にでもなったならば、その時は一体クルマは何を選べばいいのでしょうか? 世間が言う「高級車」の概念が通用しない街(現実の港区・中央区はBMWの安いヤツがけっこう多いけど)に住む事になったら、よくわからないけど、誰が見ても「こだわり」と「高級感」に妥協が全く見られないような「一流」のクルマを選びたいですよね! ではどれを選べば失敗しないのか?ちょっと乱暴かもしれないですが、とりあえずは「GT3にカテゴリーされてるクルマのベース車」から選んでおけば万事上手くいくかと思います。しかしこのカテゴリーはよくよく探せば「マスタング」「カマロ」「BMW・Z4」といった500万円くらいのクルマもあるわけですが(これらでもまあ十分に高価ですけど)。
ちょっと話が飛びますが、まだまだバブル真っ最中の中国では、とうとう高級車の市場が完全に日本を越えてしまっています。・・・今では安物のスポーツカーは中国市場ですら売れなくなっているとか!!! 中国で相手にされないからといって悪いクルマだとレッテルを貼るのはちょっと違うと思いますが、それでも多くの人々の意識に留まらないような、陳腐で瑣末なクルマを国際都市・東京のド中心でドヤ顔で乗り回すことは、明らかに日本の国益にはならないと思います。せめてこれらの地域でスポーツモデルでクルマ通を気取りたいのであれば、中国人でも憧れるようなフェラーリやポルシェに匹敵するクオリティのクルマを買え!!!ってことです。
中国市場では消費の嗜好までも急展開してしまい、「リアル・スポーツ=GT3規格」しか羨望が得られなくなってしまいました!そしてこれこそがホンダやマツダに突き付けられた中国から指摘された厳しい現実だと思います。東京MSでも公開された「NSX」と「RX-VISION」といったモデルは決してお遊びで作っているわけではないはずです。この2台が持つ意味とは?ホンダとマツダが中国市場で一流ブランドとして生き残っていくための「切り札」というべきクルマになりそうな予感がします。冗談ではなく「最低でもフェラーリを越える性能」がそれぞれに担当する開発者に課せられたノルマであり、もしそれが達成できないならばブランドが中国から弾かれて存続そのものが難しくなるということです。
ホンダもマツダも新型のリアル・スポーツカーで「GT3規格」の仲間入りを目指しているようです。この戦略が至極真っ当な経営上の決定であることは、海外のブランド(大衆ブランド)を見てもなんとなくわかります。フォードは過去に「GT3規格」を取得していたフラッグシップ・スポーツモデルの「フォードGT」をいよいよ復活させます。この新型にもおそらくGT3モデルが用意されることでしょう。またアルピーヌの復活を目指して共同開発をしているルノー=アルピーヌでは、いよいよ完成した「R.S.01トロフィー」というモデルをGT3取得の為に市販化されることが決まったようです(ちなみにGT-R・NISMOの3.8LV6エンジンを使ったMRのリアルスポーツ)。
ホンダ(アキュラ)、マツダ、ルノー、フォードといった一般ブランドからGT3規格のモデルに十二分に匹敵するリアルスポーツが次々と発売されることになりそうです。ホンダもフォードもルノーも2000万円くらい?そしてロータリー復活という「花道」まで用意されるマツダも1000万円近くなるのかな。これならば1500万円くらいのマセラティ・グランツーリズモや、1000万円のロータス・エキシージといった代表的なGT3車の方がむしろお手頃にすら感じます。
数年前にはブランドの解散まで噂されていたロータスですが、ここにきてGT3クラスに匹敵するハイグレードなラインナップが好調のようで、なんと周囲の予想を覆すような新型モデルを投入してきました。トヨタから供給される1.8L(直4)と3.5L(V6)の2種類の自然吸気エンジンもしくはスーパーチャージャー過給を使って、ライトウエイトスポーツを中心に作ってきましたが、フラッグシップとなる「エキシージS」は1120kgのボデーを最大350psで走らせるというレース専用車(フォーミュラーカー)並みの3kg/psという驚異のパワーウエイトレシオを記録しています。こんなハチャメチャなクルマにMTモデルが未だに設定されているって!・・・これはすっごいことです。
このロータスのトップグレードに使われるユニットは、実はトヨタ車にも密かに積まれています。そのクルマとは「マークX +Mスーパーチャージャー」というコンプリートカーで、トヨタの公式ホームページでマークXを選択し、そこに出てくる「カスタマイズカー」の1台として掲載されています。価格は560万円だそうですよ。同じエンジンとはいえ、車重が500kgも重くなるようなので、エキシージSと同様の走り!とまではいかないです(全然別ものであることは予想がつきます)。もちろんMRとFRの違いもありますし、ホイールベースも大きく異なります。しかし4ドアセダンですから日常での使い勝手に関しては文句無しではあります。
そしてこのたびですが、「エキシージS」と「マークX+Mスーパーチャージャー」の間に位置するような、2+2シーターのMRスポーツ「エヴォーラ400」が発売されました。3.5Lスーパーチャージャーは406psまで出力アップされ、エキシージとマークXのちょうど中間くらいの車重1400kgを強烈に引っ張るユニットになっているようです。パワー自体はBMWのM4やAMGのC63あたりと比べて特筆するほどではないですが、なんといってもMRですから、トラクションを考慮するとFRのBMWやAMGを寄せ付けない走りができそうです。
さてこのロータスが使うトヨタ製ユニットですが、いっそのこともっとトヨタを巻き込んだ展開になれば面白いのではないか?と思います。例えばトヨタ86のシャシーを使った新型モデルに積んでみる!とか、レクサスIS/RCに投入してみる!とか、オーリスに載せてゴルフR、アウディRS3、AMG・A45といったスーパーホットハッチを叩き潰すモデルを作ってみてはどうでしょうか? ちょっと前までオーリスのシャシーに3.5Lを積んだ「ブレイドマスター」というクルマを、R32ゴルフに対抗してトヨタは売ってました(今や完全に珍車スペック!)
「エヴォーラ400」のおよそ1400万円という価格設定は、もちろん決して安くないわけですが、ロータスがポルシェを撃墜する為につくったモデルであることを考えると、十分に価格面で頑張っていると言ってもいいかもしれません。特に港区のような特殊な環境に住む人々にとっては、ファミリーカーとしては不適ですけども、どのブランドのクーペよりも個性的な設計に満足が出来て、MTも選べるのでこだわりの運転環境も確保できるなどを考えると、ある意味で「ベストなクルマ」だと言えるかもしれません。風前の灯火と思われたロータスが、ガラパゴス日本を見事に射止める可能性を秘めたモデルにいち早く辿り着いた!ことがとても素晴らしいことではないでしょうか?
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