ポルシェ・MISSION E 「ポルシェのスタイリングに感動するなんて・・・」
「ポルシェ・ミッションE」・・・
あんまりデカい声で言うと袋叩きにされそうですが、このクルマのデザインは日本車?みたいでなんか和みます。ひと昔前の東京MSに出てくる日本メーカーのコンセプトカーってこんなデザインの多かったような・・・。まあマツダも昔はポルシェをパクって大批判されていたこともありましたけど(RX7FC3S)、あれから30年経って逆にポルシェが昔の日本車デザインをパクる関係になるとは思いませんでした。RX8で採用されたスポーツモデルの観音開きドア(ロールスとは区別)に、フォロワーが現れることを願ってましたが、市販車では今の所は全くと言っていいほど普及していません!というか絶滅?と思ってましたが、ここに来てポルシェが採用するとは・・・。
まだまだコンセプトカーの段階とはいえ、こうしてポルシェに採用されてみると、この手のクルマを使うところのイメージがあれこれと結構浮かびます。このタイプならばフロントドアの長さもかなり抑えられるので、日本では使いにくいとされる2ドアクーペの左ハンドルでも、なんとかなりそうな気がします。左ハンドルしか用意しないシボレー・カマロみたいなクルマだと、道路脇に寄せて降りようとしてもドアが開けられないです。私ごとで恐縮ですが、いつも一方通行路の途中にあるクリーニング屋さんを使っているので、その際はちょっと路駐させてもらっているのですが、左ハンドル車にするならば、一通で右に寄せて停める!という裏技もあるのかな?それはそれで・・・なんかカッコいいかも。
ちょっと余計なことかもしれないですが、観音開きの4枚ドアということは、3人以上で乗らないと基本的に後ろのドアを開ける必要がないです。観音開きドアでは前後のドアが同時に開いた状態そのものが壮観なのですから、普段は1人か2人しか乗らない独身ドライバーにとっては、その素晴らしいシルエットを楽しめるシーンは少ないのかもしれません。ちなみに前だけ開けたときは、ドア自体がヘンにコンパクトな感じですので、なんか貧乏くさい感じも。例えばレクサスISやBMW3シリーズに乗った時に一番ガッカリするのがドアの開け閉めの時ですが、この2台のように開閉時に「色気」が全くないパカパカタイプ(軽い!)のドアみたいに見えてしまいます。これはちょっと問題ですね!
この「ミッションE」を市販化するのだとしたら、明らかに北米で人気絶頂で「最も売れているEV」とされているテスラ・モデルSをターゲットにしたモデルで、同時にパナメーラの後継モデルといった位置づけのEVセダンになるみたいです。・・・ということは、モデルSの価格帯が5万〜10万米ドルなので、かなりこれに接近した価格帯での発売が予定されているかもしれません。この5万米ドル以上するEVが最も売れているという事実はなかなか信じ難いですが、アメリカ政府もメーカーへの支援と補助金制度の拡充(HVの締め出し!)を進めた結果のアメリカの国策によるクルマなんだと思います。
そしてこれは完全に憶測ですが(かなりタチの悪いブラックジョークですが)、フランクフルトMSでこの「ミッションE」が発表されたことで、今後のテスラブランドの販売(株価)に悪影響が及ぶことが懸念されたようで、ポルシェの所属する世界有数の巨大メーカーグループ「VW」に大打撃を与えようとしたのでは?・・・と勘ぐってしまうくらいのタイミングで事件が明らかになりました。もしかしてVWの尻尾を掴んだ大学の研究チームはテスラの関係者でした!なんておぞましいことは、アメリカのような「資本主義暴走国家」ではいくらでも起こるでしょう。そんなアメリカの最大の「属国」として世界に知られる国では、どこのの差し金かは知りませんが、輸入車ブランド第2位の地位にある「VW」に対するネガティブな報道が繰り返し垂れ流され続け、1ヶ月が過ぎた今でもまだまだ収まりません。
そういった「企業陰謀論」とは全く別の話ですが、VWがどうあれ、この「ミッションE」のデザインはツボです! フロントマスクも日本人が愛していた(ちょっとしたブームになった)ランボルギーニにどことなく似てます。「ガヤルド」は好きだけど「ウラカン」はちょっとなぁ〜・・・という趣味の人にはすんなり受け入れられるデザインですね。控えめなルックスなのにモンスターってのが大好きって人多いです!!!一件垢抜けない感じなんですが、こういうデザインこそが10年経っても色褪せない普遍的な魅力を放つことが多い気がします(10年後どういう印象を持つかはわかりかねますけど・・・)。
日本メーカーの生ける伝説!色褪せない魅力!といえば歴代のマツダのフラッグシップ車(ユーノス・コスモ、RX7、ミレーニア、アテンザ・・・)ですが、この「ミッションE」のデザインもそれに通じるような雰囲気を感じます(コスモという車名でマツダが作っても違和感ないですね)。今、世界のブランドがマツダのような飽きないデザインを作り上げはじめていて、テスラ・モデルSもそうですけど、ジャガー、メルセデス、ボルボ、フォード(フュージョンやマスタング)などに広がっているように感じます。ライトとグリルで「表情」を構築する手法がとても似ています。
911、ケイマン、ボクスター・・・どれもリアデザインは現行の991型、981型になって非常に洗練されてきました。ドイツ車もリアデザインがまともに作れるようになった!とか言うと失礼かもしれないですが、リアデザインの出来映えで年式がある程度特定可能なのがドイツ車! LED装飾の進化こそがドイツ車の真骨頂・・・と「揶揄」する正義なライターは見た事ないですね、けどクルマの本質よりもLEDで売っている!って否定できないですよね。もちろん初代アウディTTやら先代のBMW6シリーズやら、この法則に逆らって優雅なリアデザインを持つ旧式のクルマもありますけど・・・。
「ミッションE」のデザインが良いなと思ったのは、こうしたドイツ車の安易な方向性から抜け出しを図っていて、ポルシェというブランドが規定するデザインの枠をも軽く飛び越えて・・・バブル期の日本のラグジュアリーカーからアウディの台頭を経て現代に至るカーデザインの歩みの中でも「屈指の芸術性!」という評価を勝ち取るだけの「自由」があって心地よい感動を与えてくれます。またクルマの回りをどうデザイン処理するか?という「部分最適化」デザインに嫌気が差していたところで、ポルシェらしからぬ「美麗な3ボックス車のシルエット」のインパクトがデカいです。
最新のBMW7シリーズ(6代目)の色気の無い胴体を見て・・・「もっとどうにかならないの?」、E38系7シリーズ(3代目)の頃のシルエットの美しさに回帰しようという気はさらさらないのか・・・とガッカリしました。パナメーラもクワトロポルテもギブリも全体のシルエットが破綻気味です。アストンマーティンV8ヴァンテージみたいな・・・キレイなシルエットのクルマをセダンで復活させてほしい!!!大衆車に過ぎないマツダ・アテンザよりもシルエットがキレイな高級セダンが無いなんて酷い時代だな・・・。けど予想外にポルシェが健闘してくれました。ぜひ市販化を!
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