2013年4月1日月曜日

メルセデスA45AMGってつまりランエボ?

  メルセデスの「スポーツ戦略」がかなり盛り上がっているようだ。どうやら本気で唯一無二の最高のクオリティカーメーカーになろうとしているらしい。これまでのメルセデスは、どちらかというと「高級感」と「社会性」をテーマにやってきたメーカーな気がする。Sクラスのようなステータスの高いクルマや、スマートや旧Aクラスのようなセレブ向けコンパクトで他社とは一線を画してきたメーカーだ。

  それがどういうことか、去年あたりから露骨なまでに他メーカーのクルマをベンチマークした新型車をどんどん開発している。この「A45AMG」は4WDの2Lターボという日本のお家芸に完全に被せてきたメルセデスの新たなスポーツアイコンになるモデルのようだ。簡単に言うと(乱暴に言うと)メルセデス版のランエボといったとこか。メルセデスのターボ技術はそもそもは三菱の技術をベースにしていると言われている(2000年に資本提携)。ちなみにボルボやヒュンダイのターボも三菱からの転用らしい。三菱のランエボは日本以上に欧州で愛されていて、英国仕様は400馬力仕様のものもあったりと独自の「ランエボ文化」がある。A45AMGがそのポジションを狙ったクルマであることは明らかだ。

  噂によると、このA45AMGを日本で500万円くらいで発売するのだとか。まったくもってどれだけ日本の自動車ファンをバカにする気なのだろうか。喜ぶ人もいるとは思うが、12年経ったので三菱に義理立てすることなくメルセデスのブランド力でランエボのパクリを堂々と発売する神経は理解できない。やっていることはGDIエンジンを自社開発だと堂々と宣伝しているヒュンダイみたいなものだ。それでもヒュンダイは日本市場に乗り込むような暴挙はしない。ドイツの自動車メーカーはイギリスのブランド名を使って好き勝手にクルマを作るという暴挙をやっているそうだが、経営体力が乏しく看板車種のランエボやWRXの開発がままならない三菱やスバルを尻目に、2Lターボの4WDを投入してくるとは大胆なことをするものだと思う。

  次期ランエボとWRXは1.6Lターボにダウンサイジングされ240馬力程度に押さえられると言われている。それを見越したように2Lターボで360馬力というクラス最強レベルのエンジンを載せていてしかもそんなに価格もゴルフR(505万円)程度という戦略価格はさすがのマーケティングというべきか・・・。

  このクルマが「ホットハッチ」の決定版になりそうな気配がある。日本メーカーもこのジャンルにどんどん参入するようだが、いきなりの強敵出現に開発計画も暗転してしまうかもしれない。ホンダの新型シビックtype-RはFFとはいえ圧倒的な技術力を見せつけるために開発されているようだが、大きく見劣りするようだと発売する意味がないように思う。マツダのスピードアクセラはディーゼルターボという切り口が予想されるので、ある程度は差別化がされていていいが、重いディーゼルエンジンをフロントに積むとバランスを取る為に重量化が避けられない。エボXIも次期WRXもエンジンパワーで見劣ると魅力が一気に薄れてしまう(あの内装で400万はないと専らの悪評もあるので・・・)。

  とにかくA45AMGは、日本メーカーにとっては「目の上のたんこぶ」みたいなクルマになってしまうようだ。トヨタはあまり張り合う気は無さそうだし、日産はメルセデスとは盟友関係なので、表立った対抗車種は出してこないだろう。なんともしたたかなメルセデスの戦略だなと思う・・・。

↓この本で作者が熱心に「予言」していたブランドの世紀にちょっとインスパイアされました。とんちんかんな編集者相手に「ブランド戦術=己を道化にすること」と熱弁してるのが印象的ですね。

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