2013年4月23日火曜日

レクサスIS 「イタリアの風は吹くのか?」

  新型ISのデザインの「肝」は、アルファロメオのような「斬新さ」を、プレミアムブランドのフォーマットに上手く取込んで、まったくといっていいほどに「既視感」を感じないものに仕上げたことだと思う。レクサスの取り組みにおける「新型IS」は、LFAなどの特別なモデルで実験的に行ってきた「新しいブランドコンセプト」をついに量販車へと搭載する第一号のクルマになっている。そもそもLFAは「スーパーカー」としてデザインされているので、どうしてもスーパーカーの「本場」イタリア車のイメージがどうしても重なってしまう。新型ISもそのデザインを受け継いでいるので、当然ながらどこか「イタリア車」のような華飾が印象的だ。

  新型ISはドイツ車をライバルと公言して開発されているせいか、「アルファロメオ」ようだという感想を持たれることは少ないのかもしれない。しかしその影響は大きく見てとれるし「アルファ」の新作セダンと言われても納得してしまうようなデザインだと思う。デトロイトショーで発表された時から、ドイツプレミアムへの「コンプレックス」を少しも感じさせない「スケールの大きな」デザインであったし、新型アテンザがドイツ車への対抗意識を丸出しにしたデザインへと「変貌」したのとは一線を画した「大人のコンセプト」を体現していた。

  ドイツ車に勝つために、イタリア車の雰囲気を拝借したとも言えるが、このアイディア自体はまだまだ他のメーカーが目を向けていないものだし、「エッセンス」を上手く取り入れて「オリジナル」なものにしていると思う。ただこの「イタリアのエッセンス」は早くも今後グローバルプレミアムカーのデザインの一つの流行になるのでは?という気配を見せ始めている。新型ISより早く登場している「イタリアン」エッセンスのクルマが、フィアットグループの米国メーカー・クライスラーのブランド「ダッジ」のCセグプレミアムセダンの「ダート」だ。同じフィアットグループのアルファロメオ・ジュリエッタの車台を使ったオシャレなセダンで、フロントデザインこそダッジの一員を示す「豪快なグリル」だが、サイドやリアのデザインは紛れもなく「イタリアン」になっている。

  新型ISのデザインは北米で行われたそうだが、日本で見ているとまるで「突然変異」のように出て来たように思われるが、このデザインの採用を後押ししたのは、恐らくこのダッジの「ダート」が北米市場で新たな潮流を起こしているのを敏感に感じ取ったもののように思う。「ダート」はやや行き詰まっていたダッジブランドに再び生命を吹き込む象徴のようなクルマであり、「新型IS」も混迷を極めていたレクサスデザインに新たな方向性を見せるクルマになるような勢いを感じる。全てのプレミアムブランドはまずは北米を目指し、その後中国へと「溢れて」いく。北米と中国でヒットする為には、頂点にあるメルセデスに匹敵するほどの「押しの強い」フロントこそが「正攻法」と考えられてきた。アキュラ・インフィニティ・キャデラック・リンカーンといった有力プレミアムブランドが「鉄仮面」のような強烈なフロントを競いあっているが、「ダッジ」と「レクサス」は「イタリアン」という新たな方向性を見出したようだ。今後の「プレミアムセダンデザイン」の流行がどのように推移していくかに注目したい。

↓レクサスLFAのような「ポップで柔らかい」デザインで北米を制してほしい気もします・・・

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