日本メーカーが日本市場でどれくらい本気でハッチバックを売ろうとしているかは、なかなかわからない部分もありますが、「もっとやればできるだろう」と思っている人も多い気がします。日本車(オーリス・インプレッサ・アクセラ)もそれなりに素晴らしいクルマなのですが、他のクルマを全部排除して、これを買いにくるか?というといまいち「押し」が足りない気がします。程よい排気量のエンジンとドライバビリティ溢れる足回りを考えると、輸入車には全く負けていません。しかしそこには日本メーカーの「あまり売りたくないオーラ(フラッグシップを買ってくれオーラ)」が滲み出ていている気がします。(現行のスバル・インプレッサに関しては、この「逆」を行く戦略で販売を伸ばしてますが・・・)
そんな「ジレンマ」を抱えた日本のCセグに対して、攻勢を強めているのが欧州車です。ブランドの知名度に圧倒的に優れる「メルセデス」が発売した新型Aクラスは、「ネームバリュー」だけで予約が殺到したようです。その影に隠れてやや地味な存在になっているのがボルボV40ですが、各種メディアへの露出が非常に多く積極的なプロモーションが見られます。中国資本メーカーですが、生産はベルギーで行っているそうで「高品質」と「最高の安全性」を謳っていて、日本の消費者にも十分アピールが浸透しているように感じます。価格設定も日本車を強く意識したものになっていて、マツダが今年の夏に新型アクセラを発売しますが、話題のHV仕様に「Lパッケージ」なる最上級グレードを作ったとしても、V40との立場を考えると価格設定(230〜270万円?)にかなり困るのではないかと思います。
もともとは「アクセラ」も「V40」もフォードグループの兄弟車で、基本的な設計を含めかなりの部分の共有が行われています。欧州フォードの「フォーカス」も同じ設計で、この3台を合わせれば欧州最大のシェアになるというほどに実績のある「パッケージ」なので、この3台はどれを買っても大きな「ハズレ」はないと思います。そんなハッチバックの本場でVWを上回っている「旧フォードグループ」のハッチバックが、別々に進化して日本で改めて争っているわけですが、ほぼ同性能のシャシーだと考えるとエンジン出力を考慮にいれてもボルボの「V40」はかなりお買い得に思います。日本メーカーの中でもコストパフォーマンスに優れるマツダを「悩ませる」ほどです。本体価格269万円で「世界最高の安全性」が買えてしまうのはなかなか価値のあることだと思います。
実際に「V40」の評価はかなり高く、某有名比較サイトでは「レクサスCT」「BMW1シリーズ」「メルセデスAクラス」との比較で断トツの支持を受けていました。その賛辞の言葉を見ると、「クルマとしての本質で他車を圧倒している」というものが多く、結果的に他の3台は価格に見合った動力性能を持っていないという評価でした。ボルボがマトモなクルマを作った結果、他のプレミアムカーの存在が問われてしまっています。プレミアムカーだけでなく、より低価格でV40と同等の性能を持っている日本車に対しても、このV40は「クルマの売り方」一つの方向性を見せていると思います。基本性能の高さに加えて「安全」というボルボのストロングポイントが明確に表されているクルマだから、消費者は買う価値があると感じるのではないかということです。アクセラやインプレッサ、オーリスももっと「メジャー」な存在になるためには、何らかの独自の「価値」を打ち出す必要がありそうです。
↓「V40のすべて」がアマゾンで売り切れになった模様です。「新型Aクラスのすべて」もすぐに売り切れたので、ハッチバックへの日本の消費者の関心は非常に高いようです。
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