2013年4月16日火曜日

BMW4シリーズ 「日本へ向けたスペシャリティカー?」

  BMWはさすがはトヨタが認めたパートナーだけあって、日本のユーザーのことを第一に考えたような、「気の効いた」クルマを造り続けてきました(ように思います)。そんなBMWの開発陣も、昨今の日本試乗の好みの変わりっぷりには、やや混乱させられているようです。F30(BMW3セダン)もかなり上手に作られているとは思いますが、日本人が「厚かましく」もBMWに要求する水準はもっと高いものになっているようです。

  いまの多くの日本のクルマオーナーにとって「魅力あるクルマ」でいることはかなり大変なことだと思います。日本で多く売れている「軽自動車」や「コンパクトカー」の販売の多くは、小規模ビジネスなどにおける「営業車」として売れています(プリウス・アクアは除く)。よってクルマを所有しようと考える人は、このような「営業用」のクルマとは違う「クオリティカー」を好みます。そのクオリティカーも「200~400万円台」と「700万円以上〜」の二極化しています。500~600万円台は実は日本市場では「デットゾーン」になっていて、この価格帯に収まるクルマは軒並み「大苦戦」していて、姿を消すクルマも相次いでいます。ちょっと例を挙げると「クラウンマジェスタ」「レクサスGS」「ホンダレジェンド」「日産シーマ」といったところでしょうか。

  BMW5やメルセデスEもこの「デッドゾーン」に入っていて、販売がかなり低迷しているようです。もちろん700万円以上の価格帯のクルマがこれ以上に売れているというわけではないのですが、700万円を軽く超えてくるクルマとなると、それはまさに「選ばれた」クルマなので、お金持ちにはかなり喜ばれるようです。日本車でいうと「レクサスLS」「日産GT-R」くらいしかありません。どちらも「世界最高」といえるクルマです。「手組み」で作られるフェラーリやランボルギーニは別格として、ラインで作るクルマで700万以上となると、輸入車でも相当満足度が高いクルマになります。「メルセデスS」「SL」「CL」「BMW6」「BMW7」「パナメーラ」「カイエン」「911」「ジャガーXJ」などなど・・・。このクラスのクルマを一度所有してしまうと、もう下のレベルのクルマに乗れない気がしますね。


  日本人はクルマ(特に輸入車)に対して「盲目的」と言われますが、実は案外シビアな眼を持っていて、700万円以上のクルマでなければ、日本の約300万円の「クオリティカー」で十分に代用が効くレベルだということも分かっています。よって「頂点」を目指さないクルマは、日本のクオリティカー(スカイライン・オディッセイ・レガシィ・アテンザなど)と競合する程度まで価格を抑えないといけません。輸入車の中には「非クオリティ」のくせに300万円もするクルマがあったりしますが、そういう「情報弱者」をカモにするクルマを作ることで一定の利益を上げることもできるでしょう。しかしBMWはそういう商売はしない素晴らしいメーカーです。

  BMW4シリーズは一般にはBMW3クーペのグレードアップ版と認識されているようですが(事実そうなのですが)、BMWが意図することは実は違っているのではと思います。ぎりぎり400万円台に抑えた新型モデルを出来るだけ豪華に作って、5シリーズの販売を補完するようなクルマを目指している気がするのです。レクサスISやスカイラインと十分に競合する価格帯で、それらのクルマよりも日本人の感性を刺激できるクルマが「BMW」なら作れるという自信が、この4シリーズの「隠されたコンセプト」ではないでしょうか。

(次回に続く)

↓とうとうR35も「終了宣言」が出てしまったようです・・・。水野さんの面白いインタビューを一度でも見たら、誰でもR35に乗ってみたくなりますよね。



  
  

  

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