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10月, 2014の投稿を表示しています

アウディTT 「3代目が担う"近未来"とは?」

  1997年にプリウスが登場してから17年が経過しました。トヨタは先日HVの累計販売が700万台を突破したと発表がありましたが、プリウスも最初の3年間は不人気で累計で5万台程度しか売れなかったみたいです。それが10年経ってアクア(2011年)が登場する前夜には1ヶ月で5万台(国内のみ)に到達するか?というくらいまで伸びたわけですから、トヨタの辛抱が見事に実を結び、狙い通りに業界トップへとのし上がる原動力になりました。   現在ではGMと並んでトヨタのライバルとして頭角を表してきたVWグループも、プリウスが登場した同じころに、アウディTTというセンセーショナルなデザインのクルマを発売しました。こちらはその斬新なデザインが瞬く間に世界に伝播し、プリウスとはまったく違った成長曲線を描きながらも、成功が非常に難しいとされていた小型FFの高級モデルとして業界の常識を覆す異例の成功を収めました。   プリウスは発売当初、トヨタが意図的に設定した"近未来"的なデザインがやや不評で、ハイブリッドには期待しているユーザー側としてもデザインにはかなりの戸惑いを感じていたようです。そんな日本人が持つコンサバな自動車デザインへの潜在意識を、画期的なデザインであっさりと変えてしまったのが初代アウディTTだったと思います。このクルマを見ると思い出すのが、絶頂期のスピルバーグが監督した「A.I.」という大コケした作品です。この重苦しく悲観的な映画には「未来のクルマ」が登場しますが、そのあまりにも無機質で寒々しく描かれたデザインを見て、今後のクルマはこうなっていくのか・・・と失望したことがありました。   街中に増殖するプリウスを見て、どこか「A.I.」が描くような悲惨な未来が近づいていることに暗澹たる想いもしました。そんな私の中のネガティブなクルマの近未来デザインへのイメージを一変させてくれたのがアウディTTです。このクルマは間接的ではありますが、受け入れられ易い未来志向のデザインという意味で、結果的にプリウスのデザインをより多くの人々に受け入れさせるアシスト役を果たしたと思います。   さてほぼ同時期に登場した「プリウス」と「TT」ですが、プリウスは早くも来年にも4代目が登場します。一方で約8年という長いモデルサイクルを採用しているTTはいよいよ3代目が発...

スバル・レガシィB4 「フラッグシップらしさに期待」

  いよいよ10月24日に発売が予告されたスバルの最上級モデル・レガシィが楽しみです。ちょっと気になるのが、大きな反響を持って迎えられたレヴォーグとWRX S4の完成度は最初からかなり高く(言い切ります!)、従来のレガシィのファンがごっそりと動員されてしまった感があることでしょうか。残ったのは最近のレガシィが拘って作り上げてきた「居住性の高さ」と「スバルの高度な走り」の高いレベルでの両立こそが他にはないこのクルマだけの魅力!と悟っている人々だと思うのですが、果たして日本には一体どれくらいいるのでしょうか?   クルマ雑誌を見ていると、新型レガシィは来たるFMCで、完全に北米サイズにまで膨らんでしまい、全長4800mm級のFFベースのクルマなんて北米市場の特別仕様なので過大な期待はできない!といった厳しい論調が目立ちます。まあ確かにランエボをサーキットで走らせる感覚とは全く相容れないですから、その視点から「ドライビングの刺激が薄い」というありきたりな結論自体は間違いではないですけど、このジャンル(FFのD/Eセグセダン)を語るべき視点はもっともっと深いところにあるのに、ほとんどの日本のカーメディアがそこまで言及しようとしていないのが残念です。彼らは自動車の専門家ですので、アメリカで売れている理由も本気を出せばいくらだって列挙できるはずですが、完全にイメージ商売(人気獲り商売)と堕してしまった現状のライター業では、読者に嫌われるような本質は徹底的に無視する空気が蔓延している気がします。「ドイツ車は至高でアメ車はゴミ」という幻想は決して破壊してはいけないようです。   まずアメリカでなぜこのクラスが売れるのか?という疑問に対して、「アメリカだから」みたいな小学生レベルの解説を平気でするライターなんてゴロゴロいます(もちろんわざとです)。「日本人とは感覚が違うから」と言われても読んでる側は困惑しかしません。ハンバーガーやポテトチップスを食べながらソファーでテレビ見る事がライフスタイルの国同士なのだから、クルマの趣味だけはまったく別ということはないはずです。バブル崩壊から20年が経ち、日本でも服・バッグ・時計・靴といったアイテムで一般ブランドの何十倍の価格を付ける高級ブランドが軒並み大苦戦する時代になってきました。その背景にはアップルのようなプレミアム価格を提示しない...

日産スカイラインクーペ 「スカクー改めインフィニティQ60・・・さらに」

  レクサスRCの概要がやっと発表されました。すでに去年の東京MSの段階で完成していて、その段階で発売するグレードも大筋で判明していて、ほぼ予想通りのものになりました。ちょっとビックリしたのが、最初からV8搭載のレクサスRC-Fを同時発売するというレクサスとしては新しいスタイルを採用してきました。最上級モデルの先行販売はジャガー、マセラティ、アルファロメオなどの新型スポーツカー&スペシャルティカーにおける手法としては定番化していて、レクサスもそれを素直に模倣・踏襲したようです。   元々は「サルーン」に特化したプレミアムブランドとして、独自性あるブランドイメージを構築しつつあったレクサスですが、大々的な2ドアモデルの投入によりいよいよ「何でも屋」ブランドの様相を露骨に呈してきました。日本のカーメディアはレクサスの戦略的行き詰まりを盛んにあげつらう傾向にありますが、アメリカで25年、日本で10年を経たレクサスの成長は客観的にみて、史上最速といっていいほど順調に推移していると言えます。今回のレクサスRCの投入の一番の動機は、ブランドの販売台数を大きく底上げするものでは決してなく、トヨタの技術力の高さを証明すべく投入したGS・IS用の新型シャシーがあまりにも優秀すぎる出来なので、宝の持ち腐れと批判されないように、日産やBMWと互角以上に張り合える車体剛性が高い2ドアGTカーも作ってしまおう!くらいの軽い発想によるものと思われます。   そもそもこれまで2ドアのDセグ車は、Cクーペ、3クーペ(現4クーペ)、スカクーがわずかの国内シェアを分け合う程度であり、北米でも欧州でも日本よりは需要が多いにせよほぼ成長が見込めないジャンルでしかなく、レクサスがブランドの命運を賭けて乗り込むにはあまりにも小さすぎる市場です。ブランド全体におけるRCの役割は、これまでレクサスIS350がクルマの性能を最大限に引き出す最上位グレードとして君臨しているところに、ボデイ剛性を大幅に上げてIS350をさらに大きく上回る"超絶グレード"としての「特別仕様車」的な意味合いが強いです。RC350やRC-FによってレクサスがBMW、ポルシェ、日産に肩を並べるほどの高性能GTカー・ブランドとしての一面を持っていることを表現し、本格志向の人はこちらをどうぞ!といった程度のもの...