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新型ゴルフ 「勿体ぶった割に意外な方向性・・・」

  「クルマ」というものは必ずしも予想通りには進化しなかったりする。「スポーツハッチバック」だからと言っても、FMCを迎える度に「エンジン」と「足回り」が強化されていくのは2000年代までの話のようだ。この傾向は、特に業績に優れる「巨大メーカー」のトヨタやVWなどで顕著に見られる。「スバル」や「マツダ」のような「中小規模」のスポーツブランドを自認するメーカーでは今なお「ホットハッチ」という言葉が健在なのかもしれないが、トヨタやVWにおいてはもはや完全に「死語」だ・・・。

  トヨタやVWなどの全世界で1000万台近くを生産する「トップメーカー」にとって、主力ブランドの「プロパー・モデル」がホットハッチなんてことは絶対にあり得ない状況になってきています。1000万台生産するメーカーにとってその半数以上を売りさばく場は今や完全に「新興国」市場にシフトしている。新興国でクルマを販売する場合は、ブラジルでトヨタの「カローラ」の現地生産モデルが、日本円で300万円以上で販売される例もあるが、大抵は100万円を下回る価格でベースグレードを用意するのが一般的なようだ。日本や欧州で300万以上の価格で売られる「ホットハッチ」を開発して売り続けるよりも、100万円程度の価格だけど「乗り心地」や「環境性能」に優れたクルマを開発するほうが、新興国にとっては「親切」な対応だと言える。

  7代目となる新型ゴルフが発売された。VWが世界へ向けて発信する最強の「ブランドカー」は、先代モデルと比べて外観上(デザイン)の違いは少ない。しかし「中身」は先代とは大きく異なっている。デザインはほとんど違わないのに「プラットフォーム(車台)」が違うという非常に珍しいFMCが行われたようだ。昨年末からVWは欧州で大々的にプロモーションを進めていて、「有名輸入車」ということで日本のメディアでも発売前(去年の今頃)から盛んに報じていた。

  当初の報道では新型ゴルフは「決定的な進化」と伝えられていたが、今年に入ってふたを開けてみると、「MQB」というVWグループ(VW・アウディ・シュコダ・セアト)のB〜Dセグという販売のほとんどを占めるクルマの「統一された車台」を投入するということが解り、何が「進化」なのだろうと率直に疑問に思った部分もあった。簡単に言うとインドで100万円以下で発売するシュコダの「ファビア」からアメリカで200万円(日本で350万円)で売られる「パサート」までのVWの「世界戦略車」に全て同じ「車台」を使われるという、非常に合理的な戦略が今後採用される。ただこれはVWより先にトヨタがすでに実践していることに過ぎない。改めて言うまでもないが、ヴィッツからアルファードまで同じ車台をすでに使っているのだ・・・。

  正直に言って当初は、新型ゴルフに対して「コストダウン」という否定的な感想を持っていた。しかし見方を変えれば、クルマに求められる価値観が「環境」「安全」「快適」など多様化している現代において、それらの需要に十分に応えるためには、クルマの基本的な部分を最大限に統合して「クルマの性能を維持したまま」生産コストを引き下げる戦略を取ることは「絶対に必要」なのだと思うようになった。ある程度の性能が担保された「車台」に、オプション装備のように様々な機能を「追加」することで、良いクルマを仕上げるという方針には納得できる部分もたくさんあるように思います。

  トヨタ・VWに続いてフランスの「PSAグループ」も同様の「車台」を投入することを発表しました。今後は「ルノー日産グループ」や「ホンダ」「ヒュンダイ」「フォード」「GM」でも恐らく同様の戦略に踏み切るでしょう。逆にこの戦略を採用できない「マツダ」や「スバル」はよりいっそうの高級化路線が進み、ブランドイメージで先行する欧州プレミアムブランドのモデルに対し性能面で優位に立って、徹底的に叩き潰すような「超高性能モデル」を投入しないと未来は切り開けないのかも知れません・・・。「新型ゴルフ」を「コストダウン」と表現するのは、もはや「前近代的」な思考が丸出しなので、今後一切やめようと思います(トヨタのクルマも同様ですね・・・)。


  
↓新戦略の「ゴルフ」と究極ブランドの「Aクラス」を相手に徹底的に「実力」で対峙する「V40です。
  

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